No.5ベストアンサー
- 回答日時:
私物の没収は財産権(憲法29条)の、免許の取得の禁止は幸福追求権(憲法13条)の、髪型の制限は自己決定権(憲法13条)の、単位をくれないのは学習権(憲法26条)の侵害と考えます。
しかし、例えば、財産権といっても無制約ではなく、建築基準法では、敷地一杯に家を建てることが制限されます。これは、延焼により他者の財産権を侵害してはいけないということが目的なのでしょう。(公共の福祉による制限です。)このように法律には正当な目的があり、かつ、私たちが選出した議員が国会で審議して決めているのですから自分たちが決めたことだから守らなければならないといえます。(民主主義です。)
これに対して校則はどうでしょう。例えば、茶髪の禁止ですが、禁止することによって達成しようとする教育的目的は何なのでしょう。頭の悪い教師は校則で決まっているからとしか答えられません。不良の始まりなんてのも指導力の無い教師の常套句ですし、学校の印象が悪くなるなんてのも、銀行員さえ髪を染め、卒業式では保護者席が茶髪だらけという時代には理由にはなりません。それに、父兄と面接するのに体育教師でもないのにジャージ、スリッパというだらしない格好の教師が言ったのでは説得力がありません。
もちろん、生徒が民主的に決めたことでもありませんので、みんなが決めたから守ろうというのも当てはまりません。
入学のときに校則を守るという誓約書を書いたから守れというのは、論外です。誓約書を書かない自由は無いのですから。
ですから、合理的理由の無い校則なんて守る必要は無いと考えます。(法律や社会のルールは守らなければなりませんが)もっとも最高裁判例は、学校長の裁量を広く認めていますから、退学になっても救済されないでしょう。エホバの証人の子が剣道を受講せずに退学になったのが救済されたのはちょっと異質な事例ですので。
まさに、学校は質問者さんがおっしゃるように治外法権ですね。疑問を持てば息苦しいでしょう。
No.6
- 回答日時:
こんにちは
法的にみてどうか書いてみます。
(1)没収
校則に没収できると書いてあるなら、没収したとしても窃盗にはなりません。そして、没収はその私物の財産権を奪うものですので、返さなくても窃盗、横領にはなりません。
もっとも、「私物」はタバコ、ライター、ナイフ、など比較的安価で、使用目的が明らかに不健全な物でなければなりません。
この点に関して、質問者さんは法律で禁止していること(窃盗)を校則で認めているじゃないかと考えていらっしゃるわけですね。
でも、その理解は間違っています。
タバコを没収することは、法律上も窃盗罪ではありません。たしかに、物を取っているのですが、違法性がないのです。
ですから、法律も認めているから校則がそんなこと定めていられるわけです。
(2)結婚など
この点については、法律で認めている資格(結婚できる資格、免許が取れる資格)を校則で奪っているようにも見えます。
しかし、法律は、これより厳しい制限を設けることを禁止していません。つまり、法律は18歳の免許取得を認めていますが、免許取得を禁止することを禁止していないのです。
もちろん、この校則は生徒の自由の幅を狭めるものです。
校則に、合理的な理由がなければ無効にすべきでしょう。
逆に、免許の取得禁止が教育目的から見て合理的ならば、法律もそれを認めているといえます。
わたしは、勉強にとって有害なので、制限は合理的だと思います(逆の結論もありえます)。
とすれば、結婚などを認めない校則も法律(憲法)が禁止していないので有効です。
(3)髪の毛を切る
女生徒の髪の毛を丸刈りにした事件において、傷害罪が適用された裁判例があります。
髪の毛を切るのはやりすぎですので、たとえ「切ってもよい」と校則で決められていたとしても、その校則は無効です。
その校則は法律に違反するので、無効です。
たぶん茶髪は禁止しても、それを切っても良いという校則はないと思いますが・・・
(4)黒く染める
同じように、たとえ茶髪が有害であったとしても、それを禁止するだけでなく、黒く染めることはやりすぎでしょう。
(5)脅す
不真面目で、矯正の必要があるときは、ある程度の脅迫は許されると思います。これも、校則が法律に優先したわけではなくて、法律そのものがこれを犯罪ではないとしているのです。
(6)体罰
いろんな議論があるところです。
やりすぎは良くないと思います。
(7)治外法権
以上説明したように、法律に違反する校則は無効です。
また、校則が一般人よりも強い制限を課していたとしても、それは教育のために認められた制限です。
そのような校則は法律に違反しているわけでもありませんし、憲法に違反しているわけでもありません。
No.4
- 回答日時:
法律と校則のどちらが優先かとすると、どちらも優先されないのが正確でしょうね。
憲法に基づき法律があり、校内でも警察権の行使がされます。
しかし、同時に自治権があり警察権の行使を拒否する権利のあります。
これは憲法で学問の自由が保障されており、不可侵の権利です。
自治権の4要素として、自主立法権(校則)、自主行政権(教員の人事・入退学の認定及び単位の認定)、自主司法権(停学・退学等の懲戒罰)、自主財政権があります。
不適切な私物と認められるものなら、没収することも可能です。(名古屋万博で弁当の持込を没収していたのも、私有地であり自治権の行使が出来るため)
婚姻・免許の取得を禁止するのも校則で定めるのも立法権の行使として認められています。
体罰に関しては学校教育法11条で禁止されていますが、懲戒を加えることができると規定されています。
(法務長官通達では合理的限度を超えないものとされている)
ようは、治外法権でなく自治権が確立しているということです。
また、信仰を理由に剣道の代替措置を求めた事については、違憲判断はされていません。
剣道の実技せずとも、他の成績・点数配点により、単位取得が可能と判断され、代替措置を取る事は宗教の優位付け、公教育の宗教的中立を侵さないとの判断によって懲戒は不適切とされました。
No.3
- 回答日時:
>生徒の私物を教師が「校則違反だから」と勝手に没収して返さないとか(窃盗?)。
先生が着服したら強盗でしょう。
先生という立場で、権威を使った暴力
で他人のものを奪ったと判断される
と思います。
ただ、学期末には返すとか、先生の
授業の期間中だけということなら、先生の
自由裁量の範囲内と判断されると思います。
>法的に認められた権利である「結婚」・・・
難しいところですが、高校以上は義務教育
じゃありませんから、入学は学校と生徒と
いう個人の自由契約のうちに入ると思います。
校則というのは契約内容ですから、
うちの学校ではそうゆう決まりになっている
ことに同意したから入学したんでしょと
言われればそれまでです。
ちなみに判例で言うと、自分の入っている
宗教では暴力を禁止しているということで、
必修になっている剣道の授業を、レポート
提出に切り替えて欲しいといったところ
認められなかったという事件では、
憲法20条の信仰の自由
「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。」
を理由に、生徒側の訴えが認められています。
>「単位をやらない」などと脅して言うこと聞かせるとか(脅迫?)
ちゃんと授業に出ないと単位をやらない!
ならいいですよね。教育の範囲を越えた要求を
出したら脅迫です。
>実際に学校の中では治外法権かというようなことがまかり通ってるわけで・・・。
バイトの条件と同じです。
うちは飲食業なんで、長髪は衛生上よくないと
言われたら、個人の自由だとは言えませんよね。
国が関与しない法的問題を民事と言うのですが、
民事では、人と人との約束内容が重要視され
ます。
長髪、免許取得自由とパンフに書いて
あったから入学したのに、実際違った
ということなら裁判で争えると思います。
No.2
- 回答日時:
高校の教員の立場から思うことです。
当然法律が優位にあります。
法律の範囲内で教育上必要な措置として校則は決定されます。
ちなみに、生徒の私物(授業に関係のないもの)没収はあってしかるべきだと思います。もちろん宣言した上でですが。学校は授業を受ける場です。不必要なものを持ってきて集中できない環境ではまずいわけです(一人が集中できていないとクラス中に伝播するものです)。そのために規制して、その罰則であれば教育上必要な措置だと思います(他の生徒のためにも)。ただし、一発で没収というのはおかしいですが。窃盗というのは、盗み取るという意味です。生徒は校則の遵守を誓約して入学するのですから、当然校則を守らなければなりません。なので没収されて文句を言うこと自体がおかしいのですが…
結婚や免許の取得も、高校生活では不要なことですし、そのために勉強に集中できないのであれば学生として失格ではないでしょうか。
なお、髪の毛を無理やり黒く染めたり切るのは法律で傷害罪となりえます。一種の体罰です。校則を守らない生徒が最もだめですが。
体罰は教育基本法内で禁止されています。でも個人的には、言うことを聞かないのであればいいのではないかと思わなくもないです(人間は話すことで伝えられますが、話しても伝わらない=赤ちゃんと同じなら、赤ちゃんには痛みで教えるのと同様、体罰で教えるしかないのではないかと思います。もちろん積極的にしたいことではないですが)。
この回答への補足
回答ありがとうございます。
教員さんですか?
・・・・高校生活に不必要なことはプライベートでも不必要というのがよくわかりませんが・・・。
No.1
- 回答日時:
もちろん、法律の方が優先です。
しかしながら、学校においては、法律で許されていることであっても許可しないことがあります。これは決して違法なことではありません。
生徒に対する教育的指導は法律と対抗すると考えるものではなく、法律を補完するものと考えるべきものです。
質問の内容からすると、義務教育では無い様ですから、校則に従えないのなら、退学すれば良いのです。
この回答への補足
回答ありがとうございます。
法律で認められても校則で認められない場合があるのはわかりましたが・・・。
法律で認められていないことが校則で認められている、もしくは教師の権限の元に行われているのどうなんでしょうか?
私物没収や体罰など。
法律が優先されるなら、校則や教員の言動の一部に違法性があるということになりますか?
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