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ある光源から出た光を,軸外し放物面鏡で平行光線に変換し,その平行光線を再び軸外し放物面鏡で収束光線に戻すような,光軸系を作ろうと考えています.

ここで簡単のため,軸外しは無視して,普通の放物面鏡を考えます.

理論上,放物線の焦点位置に点光源を設置すれば,そこから放射される光は完全な平行光線になります.しかし実際には

   ・完全な点光源が存在しない
   ・光源を完全に焦点位置に設置できない

という理由で,完全な平行光線を作り出すことができません.完全な平行光線を作り出せなければ,放物面鏡の特性上,再び収束光線に戻すときに収差が生じます.

 できる限り収差を小さくするために,できる限り完全な平行光線を作り出したいと思います.そのために光の平行度を評価したいのですが,どのように確認,評価すれば良いでしょうか?

 使用するのはミラーですので,実際には赤外光を使うのですが,確認,評価に使用する波長は可視光でも構わないと考えています.

 お知恵をお貸し下さい.よろしくお願いします.

A 回答 (5件)

何か誤解があるような。


「完全な」点光源(=面積がゼロ)が存在しても鏡の大きさが有限であれば、回折によって「完全は」平行光にはなりません。収差とは別物です。
「一組の放物面強を組み合わせて、放物面の焦点にある光源の像を転送するにはどうするのが一番良いか」という質問のように見えます。
基本的には、焦点距離の比で決まる倍率以下の大きさの像を作ることは出来ません。後は、口径、波長、焦点距離の数値を使って、回折による広がりを評価し、最適な条件を探るだけです。(数字がないとこれ以上は答えられません)
具体的なテクニックは、(特に軸外し放物面強は、調整の自由度が多いので難しいです。干渉計は球面波同士でも直線の縞になるので、要注意です。お勧めは「ハルトマンマスク法」といって、一定間隔で開けた穴を通る光線の間隔が、遠方でも変らないようにする方法です。(20m先で0.5mmの精度で一致していれば、平行度は百万分の25です。程度のいいレーザーでもここまでは大変です)
4つの穴で測れば、波面の歪みもわかります。
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この回答へのお礼

丁寧に説明して下さり,ありがとうございました.おっしゃる通り,1 組の軸外し放物面鏡を用いて,光源の拡大写像を作りだそうと考えています.それが無理ならば,軸外し放物面鏡でせめて平行光線だけでも作り出し,光量は低下しますが,レンズで収束光線に変換できればと考えています.

さて,自由空間を光が直進するとの幾何光学に基づいて考えてばかりいたのですが,回折については,放物面鏡の焦点距離を f,光源の直径を w,放物面鏡上でのビーム直径を W として
   w = 4 λ f / πW
さらに回折による広がり角を片角 θ として
   tan θ = λ / {π (W/2)}
で表されるというところまで勉強しました.

またハルトマンマスクについても現在勉強中なのですが

http://www.astro.keele.ac.uk/~bjd/hartmann.html

によるとハルトマンマスクの穴径は焦点距離の 1/200 程度が良いそうです.現在検討中の焦点距離は 5 cm 程度なので,仮に f = 6 cm とするとマスクの穴径は 300 μm となります.

一方,光源の波長が 4 μm 程度ですので,そうなるとマスクの穴で回折が起こってしまいそうです.ただ,ハルトマンマスクの考え方は,参考にさせて頂き,効果の有無は分かりませんが,もう少し大きめの穴で一度トライしてみようかと思います.

ありがとうございました.

お礼日時:2005/08/08 17:21

No.4への補足


>回折ボケの大きさが0.2mm以下になるような穴

もうお分かりでしょうが、「間隔」も関係します。
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>ハルトマンマスクの穴径は焦点距離の 1/200 程度が良いそうです.現在検討中の焦点距離は 5 cm 程度なので,仮に f = 6 cm とするとマスクの穴径は 300 μm となります.


<===これは一概にはいえません。
平行度を調べる=焦点距離無限(実際は、測定する先までの距離)ですから、例えば10m先で0.2mmの精度で読み取れるとするなら、そこでの回折ボケの大きさが0.2mm以下になるような穴を使えばいいのです。
ついでに補足しますと、「レンズや鏡で光線を集める」のは、無限遠の像を焦点に投影することと等価です。こう考えればわかりやすいでしょう。
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この回答へのお礼

焦点距離 f の意味を誤解していたようです.

分かりやすく説明して下さり,ありがとうございました.

お礼日時:2005/08/09 13:35

擬似的な点光源なら、ピンホールを用いてはどうでしょうか?



#暗くなってしまいますが・・・
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この回答へのお礼

ありがとうございます.

その場合,ピンホールは小さい方が,点光源としては良さそうですよね.光源は,どんなものでも良いでしょうか?

お礼日時:2005/08/05 23:39

光束の平行度ということなら、干渉計を使って調べるではないでしょうか。



http://www.sigma-koki.com/B/MultiElementsOptics/ …

逆に信用のおける平行光線をミラー全体にあてて焦点位置への集光具合をみてもいいのかも。
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この回答へのお礼

早速のご返答,ありがとうございます.しかし予算の都合上,買えなさそうです.スクリーンに投影した光の直径が,ミラーとの距離に応じてどう変化するかを定規で計るという,アナログな手段に頼ることになりそうです.他に,より良い方法などありますでしょうか?

ビームエキスパンダーがあるにはあるのですが,御紹介いただいた装置が無ければ,おっしゃっている「信用のおける」平行光線かどうか確認することができなさそうです.

少し視点を変えて,擬似的な点光源を作り出す際に,何か良い知恵は無いものでしょうか?

お礼日時:2005/08/05 15:37

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