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ニューロンは、一度に多くのインパルスを受け取っていますが、それらをどうやって統括し、整理しているのでしょうか?
核のところで、選択がなされているのでしょうか?

A 回答 (4件)

 インパルスは、すべて膜電位変化(つまり過分極、脱分極)に変換されます。


 
その膜電位変化の和が統括の結果になります。

膜電位がある程度脱分極状態に達すると、神経細胞は発火といって、活動電位を発生し、その後のニューロンに刺激を伝達できるようになるので膜電位変化は非常に重要です。

膜電位を脱分極側に働かせる分子としては、Ach(アセチルコリン)などがあります。逆に過分極側に働かせる分子としては、GABA(γ-アミノ酪酸)などがあります。これらはシナプス前部から放出されて、次のニューロンのシナプス後膜に効果を与えます。シナプス後膜にはこれらの分子のレセプター(以下Rと表記します)があります。

たとえばシナプス後膜にGABARとAchRがあるニューロンを考えます。このニューロンのシナプス後膜における電位は、GABAによる過分極の影響と、Achによる脱分極の影響の両方によって変化します。GABAが多く放出されていればシナプス後膜は過分極状態になり、膜電位は活動電位の閾値に達せず活動電位は出ませんが、Achが多く放出されていればシナプス後膜の電位は臨界脱分極まで達して活動電位を発します。


全て電位に変換されているというところが面白いですよね。
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この回答へのお礼

分かり易い説明ありがとうございます。そこら中から入ってくる情報が、全て一つの電位として、流れるのですね。

お礼日時:2005/10/20 23:46

コンピュータの論理回路と比較しながら考えるというのはどうでしょうか。

細胞の中で何かが起こっているとしても核はあまり関係しないのではないかと思うのですが・・・。しかし神経細胞は最も分裂しない細胞らしいので、核は神経細胞の働きに特有な役目を担っているかもしれませんが。
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こんにちは。


ニューロンの発火は複数のシナプスから得られた信号の総和によって決まります。
ニューロンの活動電位は閾値を持っており、これを越えないと発火せず、次ぎのニューロンに信号を送ることができません。他のニューロンから信号を受け取った各シナプスで発生する「シナプス後電位」は、通常この閾値の1~5%程度と言われています。仮に閾値を100mvとしたとして、その5%といえば20mvですよね。つまり、1~5%ということは、少なくとも一度に20~100個以上の入力がなければ、ひとつニューロンを発火させることができないということになります。
活動電位が閾値を越えなければニューロンは発火しませんので、次ぎのニューロンに信号を送ることができません。これによって、複数のシナプスからの入力は、最終的には「0」か「1」かのどちらかの出力になります。

ニューロン同士の細胞間神経伝達を担うシナプスには、使われている伝達化学物質とその受容体によって「興奮性結合」と「抑制性結合」に大別されます。大脳内で最も代表的なシナプス結合は、興奮性伝達物質の「グルタミン酸」と抑制性の「GABA(γアミノ酪酸)」、及びその受容体による興奮性シナプスと抑制性シナプスですね。
#1さんのご説明ですと、作用の異なる複数の物質の分泌によってシナプス伝達の興奮と抑制が制御されるといういうことになっていますが、シナプスは使われる伝達物質とその受容体によって興奮性と抑制性が予め決まっていますので、そういうことはちょっとないと思います。
伝達物質には興奮性と抑制性がありますが、それは、ひとつのシナプスが性質の拮抗する伝達物質を分泌したり受容したりするということではありません。それらが分泌されることによって神経伝達に興奮と抑制が反映するということは、ひとつのニューロンがそれぞれの伝達物質に反応する興奮性シナプスと抑制性シナプスの両方をたくさん併せ持っているということですね。そして、その総和がニューロンの出力を決定します。

興奮性結合によってシナプス後膜に発生する電位を「興奮性シナプス後電位(EPSP)」といい、もうひとつを「抑制性シナプス後電位(IPSP)」といいます。EPSPが脱分極であるのに対し、IPSPは活動電位を閾値から遠ざける過分極によるもので、発生する電位は伝達物質の量や受容体の感度によってそれぞれに変化します。閾値の1~5%程度ということですね。
ひとつのニューロンはEPSPを起こす興奮性シナプスとIPSPを起こす抑制性シナプスを複数持っていますので、それぞれの受け取った信号はそのニューロンにとっては興奮性入力と抑制性入力ということになります。先に、ひとつのニューロンは最低でも20~100の入力がなければ発火しないと申し上げましが、更に、そこには興奮性だけではなく、抑制性の信号もしっかり送られてくるわけですね。
このように、信号の統合によるニューロンの発火、即ち出力が「0」であるか「1」であるかは、複数のシナプスに発生したEPSPとIPSPの総和が活動電位の閾値を超えるか否かによって決定されます。これを、シナプス入力の「過重」と言います。
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#1で回答したものです。



#3さんの回答を読んで、私に間違いがありましたことを報告します。

私の回答では、一つのシナプスに複数の分子が作用するというと書いていますが、一つのシナプスには一つの分子が作用するということでした。そのかわりに一つのニューロンには複数のシナプスがあって、それらの影響による電位変化の和が結果になります。

あと、このようにさまざまな信号を受けているニューロンは主に脳にあって、#3さんの書いてくれたとおり脳での主な興奮性シグナル(脱分極させる分子)はグルタミン酸です。アセチルコリンも興奮性シグナルですが、これはより抹消での伝達物質です。
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