激凹みから立ち直る方法

イーホームズや日本ERIや自治体はなぜ偽装を見抜けなかったのですか。イーホームズの社長は「現在の法令では見抜けない」と言っていましたが、彼らがチェックしている項目は具体的にはどんなものなのですか。

A 回答 (2件)

今回の構造部分の偽造だけに的を絞って説明します。


構造設計は国で認定された構造計算プログラムを使うのが標準的です。
提出された構造計算書がこのプログラムを使って計算されているのかをまず確認します。OKであれば審査手順がかなり省略できるからです。
今回はこのプログラムが使用されていましたが、計算結果を途中で数字を入れ替えるなど偽造していたので発見できなかったようです。
まずプログラムの荷重入力部分が適切に入力されているか確認します。
荷重入力の計算結果は個別の柱や梁に架かる応力として表示されます。
この応力に応じて部材の断面と鉄筋、鉄骨の量を計算します。
部材の設計は全部材ではなく抜き取りで主要な部分のみ応力に見合った設計がされているか確認します。
今回の偽造では、荷重の入力は適切に行いながら、計算結果の応力を偽造し小さくしていたようです。小さい応力で柱、梁の断面と鉄筋鉄骨量を計算したので、必要な耐力の半分以下という結果になってしまっているようです。
コンピュータで計算されたものだから、最初の入力部分が合っていれば、最後まで間違いがないものという一般的な信頼関係を逆手に取った犯罪だったので見抜けなかったようです。
ちなみに、提出される構造計算書が偽造されているかもしれないという前提で審査をすると、現在の3倍以上の手間がかかり、確認申請の所要時間が4週間ではおさまらなくなると共に手数料が2倍以上の金額になると思います。
前提は国家資格の建築士が建築主の意向を受けて、建築基準法に則って設計を行い、建築主の了解を得た上で、「この建物を建築したいので建築基準法に則していることを確認してください」と提出してくるのが建築確認申請です。
主なチェック事項は、建物用途、容積率、建蔽率、敷地内での位置関係、隣接地・前面道路との位置・高さ関係、火災時の非難、排煙、などなど周辺との問題点を中心にチェックし、構造は守られているのが当然という感じで審査します。
そこでは建築する建物の責任者は建築主であり設計者です。
壊れるかもしれない建物を作ろうとする者などいないと考えていました。
今回のような制度を悪用した犯罪が発生したことにより、制度が厳しくなり、大多数の善良な建築主、設計者に多大な負担がかかることになることを憂慮しています。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

有難うございます。専門家の方のお返事、大変参考になりました。「…周辺の問題を中心にチェックし、構造は守られているのが当然という感じで審査します」という部分で、なるほどそういう隙間をついた犯罪だったのかと思いました。

お礼日時:2005/12/09 19:18

今回の見つかったのは、


一般の計算ソフトを全く使わず、それらしい書式で書いただけの計算書。
追加発覚したのが、
計算ソフトは使っていたが、その箇所の数字だけ書き換えた計算書。

常識のある人物なら、簡単に見抜ける程度の偽造(実際の図面では計算しなくても持たないのが明らか)だが
書類検査にメクラ判を押しているので気づかないと主張しているだけ。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

なるほど。ありがとうございました。

お礼日時:2005/12/25 10:47

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!