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ブラックホールのシュヴァルツシルト半径では脱出速度が光速に等しくなるため、内側からは光も脱出できず、そこが「事象の地平面」になるということですが、シュヴァルツシルト半径上を公転する物体があれば、その速度は第一宇宙速度と第二宇宙速度の比で光速の 1/√2 倍になるのでしょうか?

そうだとして、この公転を少し楕円にすると、周回ごとに事象の地平面の内側に入ったり外側に出たりすることができるのでしょうか?

また、事象の地平面の僅かに内側を公転する物体から、僅かに外側を公転する物体に到達するための初速度はそれほど大きくなくてすむような気がするのですが、このように内側から外側に到達できるのでしょうか? 多分なにか違うのだろうと思いますが…。

事象の地平面の付近では重力のため、外部から見た時間は無限に引き伸ばされるということだったと思います。太陽質量の10^12倍程度の超巨大ブラックホールを考えた場合、シュヴァルツシルト半径では地球上の重力加速度とさして変わらないオーダーになると思いますが(違っているかもしれません)、その場合も同様なのでしょうか?

A 回答 (1件)

> シュヴァルツシルト半径上を公転する物体があれば、その速度は第一宇宙速度と第二宇宙速度の比で光速の 1/√2 倍になるのでしょうか?



いえ,質量ゼロの光子でさえも,ブラックホールの周りを公転できる限界は,シュヴァルツシルト半径の1.5倍の半径です.

> この公転を少し楕円にすると、周回ごとに事象の地平面の内側に入ったり外側に出たりすることができるのでしょうか?

というわけで,NOです.

なお,シュヴァルツシルト半径は見かけの特異点で,座標変換によって式の上での無限大は取り去ることができます.それでも見かけの特異点を取り去った座標系を使っても,シュヴァルツシルト半径より中に入ると誰も出て来られないことが数値シミュレーションによって確認されています.このように自由な座標を使うことができるので,スケールの違いは問題になりません.
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この回答へのお礼

脱出速度の方が公転速度より遅いとは思いませんでした。どこかの半径で脱出速度と公転速度が逆転するということですね。

シュヴァルツシルト半径の1.5倍ということから調べてみたところ、その半径を光子半径と言うことが分かりました。

やはりいくら両者が近くても、間に事象の地平面があると情報や物質のやりとりは不可能なのですね…。

後半の座標系と見かけの特異点のお話はまだよく理解していませんが、もう少し勉強してみたいと思います。ありがとうございました。

お礼日時:2006/04/02 02:05

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