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 近世文書で被為遊(あそばせられ)、被為成(ならせられ)の「せ」は、文法的にどう解釈すればよいのでしょうか。

 意味としては尊敬を表す動詞・助動詞とともに用いて尊敬の意味を強める助動詞「さす・させ」と同義と思うのですが、「さす・させ」が変化したものか、それともまったく別の助動詞なのかが分かりません。

 多くの古文書解読手引き書では被為遊が(あそばせられ)と読まれていますが、一部に(あそばさせられ)とするものもあります。同じ字が時代によって変化してきたのでしょうか。

 以上 難解な問題かと思いますがよろしくお願いします。

A 回答 (2件)

・あそばせられ…あそばせ+られ


「せ」は、サ変四段動詞「あそばす」の未然形の「せ」です。
・ならせられ=なら+せ+られ
「せ」は、助動詞「す」の未然形の「せ」です。
(「す」は「さす」と同じ意味の助動詞ですが、接続する語が異なり、ラ変動詞には「す」がつきます)

「あそばせられ」と「あそばさせられ」については、参考になるかもしれない記述を古語辞典に見つけましたので、引用しておきます。

>「さす」がサ変動詞やサ行下二段活用動詞に付くと「(~)せ(未然形)+さす」となるが、鎌倉時代以降はこの「(~)せさす」が「(~)さす」と変化して用いられるようになり、室町時代以降、多用された。

つまり、
「あそばせられ」が「あそばす+らる→あそばせられ」であるのに対して、
「あそばさせられ」は、「あそばす+さす+らる→あそばせさせられ→あそばさせられ」と変化した、という意味ではないでしょうか。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございます。

できましたら、

(「す」は「さす」と同じ意味の助動詞ですが、接続する語が異なり、ラ変動詞には「す」がつきます)

この部分についてもう少し教えてください。

「す」はラ変動詞以外にも接続することがあるのでしょうか。それともラ変動詞にのみ接続し、そのほかはすべて「さす」が接続するのでしょうか。

お礼日時:2006/05/24 18:50

「す」は、四段、ナ変、ラ変動詞に接続します。


「さす」は、それ以外の動詞に接続します。

接続以外では、助動詞としての意味や用法はほぼ同じです。
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この回答へのお礼

よくわかりました。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/05/26 09:08

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