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(1)他の質問で「来(きた)る」が「来」+助動詞「たり」とありました。ラ行5段活用となっていましたが、文語ではラ行4段すね。
質問ですが、完了・存続の助動詞「たり」の活用は、<(未然)たら、(連用)たり、(終止)たり、(連体)たる、(已然)たれ、(命令)たれ>ですが、ラ行4段活用では終止形が「る」なので、「きた」が語幹で、「来(きた)る」の終止形は「来(きた)る」ということになりますが、「る」は「来ている」という意味の現在の終止でしょうか?過去に「来た」ことを言いきるのであれば「る」ではなく「り」で、「来(きた)り」が正解ですよね。例:「夏来り」=夏が来てしまった。
(2)「来(きた)れり」という言葉もありますが、これは「来(きた)る」の已然形「来(きた)れ」に過去・完了の助動詞「り」が付いたものと思われますが、「来(きた)り」と、意味はどう違うのでしょうか?わざわざ「来(きた)れり」としなくても「来(きた)り」で用は足りないのでしょうか? 
以上、よろしく御指導願います。

A 回答 (1件)

「きたり」「きたる」に二種類有ります。



1.カ行変格活用「く(来)」の連用形「き」+完了の助動詞「たり」
の終止形「たり」、連体形「たる」
この場合は表記として、「来たり。」、「来たるとき」のように「た」を送り仮名にします(「たり」が助動詞なので)。

2.「きいたる(来至る)」の縮約形であるラ行四段活用「きたる(来る)」
この場合、本来「た」を送り仮名にしません(「きた」が動詞語幹なので)。

ただし現代では口語カ変終止形が「くる(来る)」なので、2の「きたる」が誤読されないように「来たる」と書くことがあります。
そのため御質問のようなややこしいことが起こるのです。

文語の場合、意味の上でカ変「く(来)。」とラ行四段「きたる(来る)。」に大差はありません。
漢文訓読体などではカ変を使わないで「来らず」「来らん」「来らば」「来らしむ」「来りて」「来るとき」「来れり」「来れども」「来れ」
のように言います。

最後の御質問について言えば、
「来(き)たり。」(カ変「く」の連用形+助動詞「たり」の終止形)
「来(き)たるとき」(カ変「く」の連用形+助動詞「たり」の連体形)
 * 助動詞「たり」がついており、完了の意味があります。
  口語「来た」に当たります。

「来(きた)り、」(ラ行四段「きたる」の連用形中止法)
「来(きた)る。」(ラ行四段「きたる」の終止形)
「来(きた)るとき」(ラ行四段「きたる」の連体形)
 * 助動詞はついておらず、完了の意味はありません。
  口語「来(く)る」に当たります。
したがってラ行四段「きたる」の已然形「きたれ」に助動詞「り」をつけて完了の意味を表すのです。

1.カ変「来(く)」+助動詞「たり」→「来(き)たり。」
2.ラ四「来(きた)る」+助動詞「り」→「来(きた)れり。」

1と2は似た意味になります。
ただ上で述べたように、文体によってカ変「来(く)」を使わずラ四「来(きた)る」を使うことになっているのに、完了の場合だけ
“「来たり。」で用が足りるから、「来れり。」は要らない。”
というわけには行きませんね。
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