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太陽をぐるっと回るぐらいの長距離電線に豆電球を何個か直列に繋いで
電池とスイッチを地上に設定して回路を作ります。そのときの電球のともる順番は良く議論されています。地球から遠くの電球ほど遅くその時間遅れは光の速度程度であると頭の中では理解しています。ところで電力はどこを伝わるかということについては何か測定結果などが報告されているのでしょうか。あるいは等価な回路系を作って空間の電力流を測定することは出来るのでしょうか。実験で検証されてないものは単なる解釈の段階だと理解しても良いのでしょうか。実験手法にお詳しい方または思考実験にお詳しい方のご提案ご見解をよろしくお願いします。

A 回答 (6件)

電力が2本の導体に纏わりついて空間を運ばれる証として、別の伝送線路を近づけた時生じるクロストークは如何でしょう。

まさしく空間の共有によってこれは生じます。それとも疑問の核心はもっと他のものでしょうか。補足欄を拝見するに、もし、直流送電における電磁運動量の実感を主目的とされているのならば、次のような思考実験は如何でしょう。

1)平行線伝送線路の受電端に負荷として整合の取れた抵抗が繋がれているとします。送電端からは直流が清静と供給されています。ここで瞬時に電源と負荷を取り除き、送電端と受電端を接続、つまり伝送線路をループさせてみましょう。この結線変更が瞬時なら、何も無かったかのように伝送線路を途切れなく電力が周回しています。方向も維持されたままです。しかし意外にも、見かけは、互いに逆方向に直流電流が流れ、帯電した環状電線2本が寄り添っているだけのしろものです。線間に進行波が存在するにも関わらず、目立つ動的な電磁現象はありません。それでも電力はポインティングベクトルE×Hの方向へ平行線伝送空間を進行、周回しているのです。2本の電線はその散逸を拘束するガイドレールに過ぎません。拘束導体に抵抗が無く特性インピーダンスが均一なら、進行波は永遠に周回します。それでは進行波を取り出し存在を確認してみましょう。受電端をすばやく送電端から切り離し、整端負荷に取り付けます。そこには「伝送線路長を伝送速度で除した時間」だけ直流電圧が出力されます。パイプ中を周回している水柱が飛び出してくる感じです。なお決して送電端方向への飛び出しは無い事にも注目ください。送電端の電圧、電流はループ切断直後からゼロです。

直流のような一見静的な状態が電力の運動を内包していることが実感できましたでしょうか。

2)もっと静的な、お膳立てでも運動量が内包される不思議を見てみましょう。直流的に充電された両端開放の同軸ケーブルを考えます。円筒コンデンサとして芯線外被間に電圧Vを有しているだけで、電流はどこにも流れていません。ここで片方の端に整端抵抗を繋ぎます。その瞬間、そこの電圧はV/2になり、「線路長を伝送速度で除した時間の丁度2倍の時間」だけ、その電圧は持続、直後、完全にゼロになります。抵抗接続と共に、他端に向け、「-V/2の電圧」と「-V/2/Zoの電流」が入射される事を起点とし、他端で開放端条件の反射が起きた後も含めて、線路のエネルギがクリアされて行く時々刻々を定石通りの方法で追ってみてください。この様子を別の視点からすれば、静的に思われた初期状態が、実は、動的重ね合わせの結果だったとも受け取れましょう。各V/2の逆方向進行波が両端で反射しながら線路内に閉じ込められていたという見方です。右方向に伝播する電力がE×Hならば左方向はE×(-H)で、磁界合計つまりこれを拘束する為の電流は零、電界合計は波動高さの2倍と言う理屈です。抵抗整端により、その方向に向かっている電力がまず放出され、逆に向かっていた電力は他端の反射を経由した後に放出されるわけです。両端反射で閉じ込められている波動の状態はキャタピラの回転に似ています。終端と共にキャタピラが、折り返し部分で切れ、一方の端からズルズル飛び出して来る感じです。

同軸ケーブルをコンデンサに見立てればOPEN端面にフリンジ容量があります。そして端面の芯線外被間にはアーチ状に膨れた電界があります。これは導体を外に引っ張っる力ですが、その張力は前記の反射閉じ込めにおける電磁運動量の反力の現れと言えるでしょう。

3)直流の波動的な一面を表現できたと思いますが、空間を伝わっている事の傍証がまだ不十分かもしれません。でしたら上述1)のように、送受電端ループした平行線路が進行波を貯蔵している状態で、線間距離、つまり特性インピーダンスを変えてみてください。伝送線路として見た時の電圧や電流を変化させられるでしょう。線間にこそエネルギが存在している一つの証拠です。

エネルギの伝達は線間に光子を走らせて行われるのでしょう。平行線路はガイドレールで、例えば電流などは、光子の一側面としての磁界を線間に拘束するために発生した副次効果に過ぎないとも捉えられそうです。
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この回答へのお礼

circuit_breakerさん丁寧な解説をありがとうございました。大変深い直流の考察に心を打たれました。正に完璧な解説です。おそらくこれ以上の答えは期待できないと思いました。同軸ケーブルコンデンサを左右進行直流波の重ね合わせで実現できることやフリンジング容量の物理的効果等の解説は私も同じ見解を持っていたので大変嬉しく思いました。勿論電送線路ループについても全く同じ見解です。それでもこれらの解釈や思考実験は等価実験の域を出ないと私は感じています。最初のクロストークは空間エネルギーの存在は測定で確認できても空間の電力流を直接測定評価したことではないように感じます。同軸線ループの全く変化しない場が持つ空間のエネルギー流をこれほど明確に理解できているのになぜ直接測れないのか不思議です。最後の光子〔仮想?)交換の結果であるとの解釈はこの種の直流問題は古典電磁気学、古典力学の限界を表し、量子力学でないと記述、解明できないと主張されているのでしょうか。結論として空間電力流の直接測定技術は現状では開発されていないと理解しました。貴重なご意見を的確に大変解りやすく述べて頂いたこと再度感謝します。別の視点から直流波について焦点を絞って質問させて頂きます。そのときはどうかよろしくお願い致します。

お礼日時:2006/07/12 21:51

ご質問は、


・電磁気でポインティングベクトルを使ってエネルギーの移動を表すと
エネルギーは電線内ではなく、周囲(や内側)の空間を伝わっているという表記になる。
・このポインティングベクトルで表される、「エネルギーが(電線内ではなく)空間を伝わる」というのは実験的に確認されているのか。
ということでしょうか。

思考実験としては、
・電線を二本並行に張り、その電線を使って(直流)電力を送る
・次に、電線に垂直な無限大の導体板を想定する。(ただし、電線の極近傍は、極薄い絶縁体を入れて、導体とは直流的に絶縁する)。この場合、電力伝送がどうなるか考える
ような事になるかと思います。

私自身は、「ポインティングベクトルを使って、『エネルギーが空間を伝播する』というのは、電磁波の伝播、電線を使った直流電力の伝送などをひっくるめて表記できる(+実験事実と矛盾していない)表現方法」と捉えています。

この回答への補足

foobarさん私の質問をうまく整理していただきました。ありがとうございます。言われて見れば質問は直流のポインティングベクトルがエネルギーをほんとに運んでいるのかという質問に帰着することに気がつきました。真空のポインティングベクトルの物理的意味はいまさら理論的には疑う余地がないのでなおさら実験的検証がないことに不満を感じています。高周波の電磁波についてはパラボラや八木アンテナを代表格とする指向性アンテナを使えば方向と電力流の大きさを定量的に測定できます。しかし直流の空間電力流は難しいと思いませんか。ご提案のあった無限大の導体板で絶縁して空間電力流を止めたらどうかというのは大変良く理解できます。しかしご承知のようにこれは1次元回路伝送理論では単に並列に大容量コンデンサを入れたことになり、しばらく時間が経つと充電されて存在感がなくなります。反射波も充電するまでのエネルギーは電源側に戻され、それ以後は反射も起きず導体板の向こうに電力がすべて伝送されます。やっぱり測定はできないのでしょうか。困っています。再度コメント頂ければ幸いです。

補足日時:2006/07/10 20:30
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この回答へのお礼

foobarさん お礼が遅れましたことお詫び申し上げます。私は高周波を何年かやってきたので直流については全く素人です。マクスウェル方程式を直流に適用してみようと思ったときから解らないことばかりで何とか実験できないものかなと思って質問させて頂きました。直流波と静電磁場の違いがあるのか無いのか解ったようでやっぱり解りません。もう一度頭を冷やして問題を単純化し焦点を絞って再度質問させて頂きます。今後ともよろしくお願いお足します。

お礼日時:2006/07/12 22:06

CQ出版の


「Design Wave Magazine」2006年6月号p.115
を御参照ください。

参考URL:http://www.cqpub.co.jp/DWM/contents/0103/dwm0103 …
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この回答へのお礼

ご紹介頂いたURL参考にさせていただきました。ハワイを含む太平洋一周電線はまさに私がイメージした問題そのものです。どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/07/10 23:21

>ところで電力はどこを伝わるか



電子が伝わり易いのは、金属結合の中です。
フィラメント抵抗の中を通すのは、電圧が必要で、
その電圧と、単位時間当たりの電子の数を、積すると、
電力になります。

実は、太陽をぐるっと回って思考実験しなくても、
このパソコンのマザーボードの中で、
同様の遅延がバンバン発生しているのです。

32ビットとか64ビットの情報を同時に届けるために、
短い線には、遅延回路を入れたり、
線間の漏電を防ぐために、しかたなく電圧を落したり、
宇宙以上に複雑なことになっているんですよ。
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いまいち質問の意味が理解できてませんが,


長距離の電気信号の伝達は太陽ほどの距離を考えなくても,地球上でやられていて,光の速度が無限大でないことによる遅延の影響があるものはいくらでもあります(たとえば海底ケーブルなど)。
またGHzオーダーで動くシステムは高速で伝わる電気信号に対しての遅延を考えないで設計できません。
つまり,質問されている内容はすでに身近な出来事として技術的に理解されており,それを考慮してすべての装置が設計されています。
質問されている内容は単純な等価回路と計算で簡単に説明できると思います。

この回答への補足

上手く頭の中が整理できていなくてわかりにくい質問になりました。お詫びします。この問題は直流電源が突然スイッチオンになったとき大きく広がった電線に固定された豆球に電力がどこを伝わっていくのでしょうかという問題です。金属電線の内部か空間かどちらが主役かという質問です。私は空間中を電気エネルギーが伝わっていくのだと思うのですがそれはあくまで理論の話で直流電力が空間を伝わる実験を人に聞いたことが無いのでご専門の方にお聞きしたかったのです。同軸ケーブルのような電力線をイメージする質問でまことに申し訳ありません。電線は輪ゴムのような円形状で半径が宇宙規模のものです。ご指摘のように地上でも遅延が起きるのは通信の世界では多分設計定数であることは十分理解しています。例えばGHzではエネルギーが空間を伝わっていることはアンテナを使えば十分な定量測定ができます。しかし直流の場合金属内か空間かをどうやって区別すればよいのでしょうか。実験的検証なしに結論付けは出来ないのではと思っています。再度コメントいただければありがたく思います。よろしくお願い致します。

補足日時:2006/07/10 00:13
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電球がともることはありえないので議論の必要がないという答えでいけないという理由を最初に補足してほしいです。

それとも所詮席取りゲームの話ですか?

この回答への補足

解りにくい質問でスミマセン。大きな輪または円状の一本の電線の途中に豆球をところどころ直列につなぎ地上の電池で点灯する問題です。私は抵抗が十分低く電圧が十分高ければ点灯すると考えています。既にその点で間違っているというご指摘でしょうか。私の質問は供給エネルギーは電線の中か空間かどちらを伝わっていくのでしょうかということです。もし点灯しないとすればもう少し根本からご教授頂けねばなりません。再度お答えいただければ幸いです。

補足日時:2006/07/09 23:46
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