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先日、チェチェン指導者の暗殺を無事遂行しました!とロシア幹部がプーチン大統領に報告をして、大統領も笑顔でねぎらいの握手をしている写真をニュースで見ました。

今回ロシアでのサミットでも、全然話題にならなかったみたいですね?(報道が少なかっただけでしょうか…)

学校の社会科で習う近代現代史までは、暗殺というと大きな戦争に直結する重大な事件で、極力誰が実行したかわからない方法で行なわれるからこそ「暗殺」という名称なんだと思っていました。

しかし、ブッシュ大統領が指揮したフセイン大統領の息子達の暗殺や、プーチン大統領が指揮した今年のチェチェン指導者の暗殺など、国家の首長が堂々として「明らかな殺人」を指揮実行して、世界に報道され、何もおとがめが無し、というケースがこのごろ目立っているように思いました。

これら堂々と行なわれた暗殺(明殺?)は、国連の承認とか国際法の特記事項(そんなん、あるのかどうかこれもハテナなんですが)などで手続きを踏んでほんとうに特別に堂々とできた、殺人にならない承認済み特例になるのでしょうか?

A 回答 (4件)

 チェチェン共和国と言うのは、ロシア連邦内の自治共和国の名称で、ロシアの国内ですから、ロシア連邦の法律・行政の元にあります。

ですから、国際法の適用はありません。

 イラクについては、かなり微妙(と言うか、アメリカが国連決議に基づき適法であると言って、軍事侵攻しました。それ自体が国際法上かなり怪しい上に、その軍事侵攻の根拠となった大量破壊兵器なるものが、存在しなかった以上、ほぼ間違いなく国際法違反でしょう。)ですが、アメリカを国際法違反で制裁することが現実問題として、ほぼ不可能だし、自国の国益にアメリカ以上の損害を出しかねません。

 相手の国以上に自国の方が損害を受ける政策を、どの国の国民が支持するのでしょうか?

 国際法は、ソビエト崩壊後世界の一強となったアメリカに対しては、事実上機能していません。
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この回答へのお礼

大変お世話になります。

>国際法は、ソビエト崩壊後世界の一強となったアメリカに対しては、事実上機能していません。
将にその通りですね。
ゆえに「一国の論理」による「世界の警察」活動に、地球民?の疑問の目が向けられて当然であり、当のアメリカ国内でも肉親を戦争で失った遺族を中心に「おかしな内政干渉特権」への疑問が大きな渦となりつつある訳ですね。

>ロシア連邦の法律・行政の元にあります。ですから、国際法の適用はありません。
国際法には、連邦型大国の論理に配慮したそういう「抜け道」が用意されている、ということになりそうですね!

要は「こころを一つにする民どうしで幸せに独立したいのだ」という信条の自由の権利に基づいた自治権への配慮が、国際法では大国に押し切られ、あえて排除されていることに問題の根本がありそうですね。
ゆえにシリアとレバノンならば問題視されて、米露はおとがめなし、ですよね。
(属国としての自治は許すけれど、決して独立国にはさせることを許さない、という論理の具体的な説明がしきれない[帝国思想はどうお化粧しても誤魔化しが利かない訳ですよね]ことが全ての根っこであることを再認識しました)



「心を一つにする民どうしの独立」についてはイスラエルの強引な建国のトラウマが尾を引いて及び腰なのだろうと容易に推測できそうですが、ソビエト崩壊後に連邦属国から離脱できた諸国のことを考えると、あいかわらず属国でありつづける国民たちの不条理感は相当なものだろうと思います。

どうもありがとうございました。
また色々教えて下さい!

お礼日時:2006/07/21 21:58

国際社会における「暗殺」の解釈には、実はかなり曖昧な部分が存在します。


そもそも暗殺とは、思想・政治・宗教的な動機をもって計画され、実行された殺人行為と定義されています。

ただ、今回のバサエフ殺害や、アメリカ政府によるフセイン政権要人の暗殺、イスラエルによる「標的の殺害(targeted killing)」などの多くは、「自国の安全保障上」という名目の元で行われたという特徴を持っています。

特定の国家が「国家と国民の安全を守るためだ」と公言した時点で、これら暗殺は外交政策の一部となります。
それが国際的に受け入れられるかどうかは時と場合によりますが、「その暗殺が無ければ国の安全保障に関わってしまう」と大まかに証明できるのであれば、基本的には受け入れられてしまう場合がほとんどだったりします。

例にバサエフ氏をとると、ロシア当局によってテロリストとして考えられていただけではなく、「ベスラン学校人質事件」の首謀者であるとされていたため、彼らにしてみれば問答無用の重犯罪人であったわけです。

もちろん、国家による暗殺にも認められないケースも数多くあります。
世界が主権国家によって成り立っている以上、国際社会では原則として「自決権の尊重」が認められています。
しかし他国の国内政治に、同国の同意も無しに干渉すること(内政干渉)はその主権の侵害となり、国際社会によって国際的な問題として、国連などにおける議題となって取り上げられます。
最近の例では、昨年のシリア情報局によるハリーリー前首相爆殺事件などが該当します。

戦争を知らない私達の世代にとって、「国家が武力によって自国の安全を確保する」という事は想像するのは実際に難しいのかもしれません。
ただそれが現実に行われている以上、私達の観点から物事を見るだけでなく、「他の国々ではなぜそうするのか?」という事を知る必要があるのではないでしょう。

読み難い文で申し訳ありませんが、少しでも参考になればと願います。
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この回答へのお礼

大変わかりやすい説得力のあるお話をありがとうございました!

>特定の国家が「国家と国民の安全を守るためだ」と公言した時点で、これら暗殺は外交政策の一部となります。
なるほど、そういう理由なんですね。
そこで問題にされるのが「まともな宣言」と受取られる国家か「異常な国」と受取られるかの差ですね…。
これは巧みな外交である意味「どうにでも歴史を創作できる」部分がおおいにありますので私たち国民(というか地球民?)は、後の情報公開解禁や考古学上の発見から初めて事実を知ってやるせない気持ちになったりしますが、これはあくまで報道を知った日にやるせなく思うだけで「国家的憎悪」にまでならずに風化させられていることに「大きな意義」がある訳ですよね。

>もちろん、国家による暗殺にも認められないケースも数多くあります
>最近の例では、昨年のシリア情報局によるハリーリー前首相爆殺事件などが該当します。
そうだったんですね、「いつも喧嘩をしているあちらの諸国」という程度の認識しかなかったのですが、大変勉強になりました!

>ただそれが現実に行われている以上、私達の観点から物事を見るだけでなく、「他の国々ではなぜそうするのか?」という事を知る必要があるのではないでしょう。
まことにそのとおりですね。
私は以前、行幸の道案内を間違えた責任として割腹自殺した先導白バイ警察官の遺族に、「ありがとう」とお言葉を下賜された昭和天皇の精神に疑問を持ち続けていたのですが、先日の「靖国合祀反対の文書公開」で、本当に開戦反対で、なおかつ終戦後マッカーサーに人間ヒロヒトとして接したのだな、と合点が行くようになりました。
「行幸割腹事件」の「ありがとう」は、天皇直々のメッセージがいただける事自体が国民的名誉だった当時の宮内庁か警察庁の創作だった可能性も検証してみたい私の気持ちに今では変りました。

>読み難い文で申し訳ありませんが、少しでも参考になればと願います。
いえいえ、たいへん読みごたえのある素晴らしいご回答でした!
おかげさまで「社会をみる目」が飛躍的に向上できた気がします!
どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/07/21 21:35

単純に言えば「チェチェン指導者を逮捕し裁判にかけることなく死刑にした」感じですかね。

今回の場合は罪状も明らかですから。

「他国の内政には干渉しない」のが原則ですし。

ザルカウイ氏も同様ですね。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございます

>単純に言えば「チェチェン指導者を逮捕し裁判にかけることなく死刑にした」感じですかね

そうですね。
これがなぜ、チェチェン国民が行なうのでなく、ロシア連邦政府が行なうことが是なのか?というのが趣旨なのです…。

「チェチェン人」イコール「国民も指導者も全員問題児の異端者」であるゆえにロシア連邦が責任もってコントロールしなければ、という認識ですよね。

たとえば日本で、仮にアイヌ民族や琉球民族の人々が激しく独立を求めている状況があると想定するならば、これを阻止して指導者の殺害を是認する日本政府の警察や自衛隊またはアメリカ軍の出動があるのと同じだと思うんですが…。

日本の少数民族や、アメリカにおけるハワイやアラスカの人々がとてもおとなしかったので(有名なのは西部劇で知られるインディアン民族の抵抗ぐらいですもんね…)「世界の警察」につい同調してしまうのではないでしょうか…

中学高校の日本史で習う征夷大将軍の歴史や、島津藩における琉球行列の見せ物→明治以後の併合などを考えると、日本のいやらしい精神も浮かび上がってくる訳ですが、この辺は現在の日本連邦としての教育上私たちは深く考えないようコントロールされて育っている訳ですよね…。

お礼日時:2006/07/18 20:17

国際法というのは、国家間の約束事の取り決めにすぎません。


また、国民が法律違反をすれば警察に逮捕されますが、国家が国際法に違反したところで、それを取り締まる機関は存在しません。
例外として国連が存在しますが、国連は国家間の平和を守るために存在するのであり、一人の人間の生命を守る役割はないのです。

それで結論を述べますと、国が人の生命を守れなければ、誰も守ってくれないということになります。
フセイン元大統領の二人の息子が暗殺されたときは、イラク政府は存在しませんでしたし、先日暗殺されたチェチェンのバサーエフ氏は、もともと反政府勢力でした。

国連という存在は、日本人が思っているほど万能ではありません。
人間の生命と財産を守るのは、国家が果たすべき義務であり、どこの国からも守ってもらえないような人は、誰からも生命の保証はされないと思います。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございます。

>国連という存在は、日本人が思っているほど万能ではありません。

やっぱりそうなんですよね…。
結局「軍事大国イコール世界の警察」。「世界の警察イコール他国への干渉し放題」…ということですね。

どこの国の戦争も、(規模ではなく数的にかぞえると)第二時大戦後はほとんどが侵略戦争よりも圧倒的に民族または宗教的独立戦争じゃないですか…。

イラクのように恐怖政治でこれを封じ込める手法で「一応の安定」を図ってきたことを思うと、フセイン一族がどんなに腐敗していても「世界の警察アメリカ」の所業は下手にパンドラの匣のふたをあけただけの状態が続いているとしか言い様が無いことをアメリカ国民の多くも認めているんですよね…。

チェチェンを独立させない、暗殺が是認されても連邦の属国として維持することが世界の誰にも納得させられるロシア政府の論理、というのも是非世界に向けて積極的な公開がされないと変に思う人も多いのではないかと思うんですが、どうでしょうか?
(例えば、チャウシェスク大統領のように市民の手によって処刑された映像が世界中に報道されれば、ああ、こいつは国民から本当に恨まれている、殺害されてやっと国民は幸せに開放されたのだ、と納得行きやすいですよね…)

こういうことが全て意図的に隠されているからこそ「暗殺」なのでしょうけれど…

お礼日時:2006/07/18 19:57

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