No.1
- 回答日時:
まず,薬事法の改正については厚生労働省のURL内にかなり詳しく載り,一般の方の閲覧もできるようになりましたが,トップページからでは,載っているところに少々たどり着きにくいかと思われます。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2002/02/tp0204-1.html
ここに内容が載せられていますので,一度ご覧になってくださいネ。
当初「ムネオ氏」問題によって,今国会での審議が危ぶまれていたのですが,どうにか上程の運びとなりましたネ。
(1)法案通過後,3年以内に施行される予定となっています(本当はICHの問題があるために,もっと早く施行したかったのですが,タイムスケジュールが狂ったのですネ)。
(2)基本的に現在の業態許可の有効期間内においては,自動的に許可を読み替え,次の更新時に新制度に完全に移行することになります。
最終製剤を製造している業者の場合はライセンスホルダー(仮称)となることができますので,品目毎の申請を行い,新規に承認をとることによって,既承認品目を継続して製造することが可能となります。
しかし,最終製品でないもの(中間製品を含む原薬)については個別承認もなくなります。
また,最終製品以外を専門としている製造業者については,業態許可自体もなく,製造施設認定を受けるだけとなります。
原則として既得権はなくなるものという考え方が基本となっています。
あくまでも,ライセンスホルダーが全ての責任を持ち,ライセンスホルダーの指示(GMPを含めて)によって,製造施設認定を受けた製造所が製造を行なうということが基本です。
現時点においては,法本体の骨子が固まっているところであり,施行規則や実施細則については,具体案に向けて検討を進めているところです。
医薬品副作用被害救済・研究振興機構(医薬品機構)と医薬品審査センターについては第三者機関として一本化されることとなっており,そこで全ての審査が行なわれます。DMF(ドラッグ・マスター・ファイル)についても,その新機関が承認担当となるのですが,製造所が生き残るために必要となるDMFについても,具体案は検討中というのが実情です(基本的にはEUやFDAの方針に近いところとなるでしょう)。
以上kawakawaでした
参考URL:http://www.mhlw.go.jp/topics/2002/02/tp0204-1.html
この回答への補足
Kawakawa様
いつも明解なご回答ありがとうございます。Kawakawa先生にはいつも驚かされるばかりです。
教えて頂いた、厚労省HP(薬事制度の見直しについて)に一通り目を通しました。
理解のため、まとめながら読んでもみました。
しかし、一つ良く理解できない資料があるのです。それは、
資料2-8「臨床研究に係る成果の活用の可能性について」http://www.mhlw.go.jp/topics/2002/02/tp0204-1b8. …)の資料です。
ここでの説明が良く分かりません。
ここでは改正により何を実現しようとしている、と説明しているのでしょうか?
医師は何ができるように変わり、商品開発上、医師の立場は変わるのでしょうか?
企業側から見ると医師の立場はどうなるのでしょうか?
よく理解でいないので、ご教示をお願い致します。
k-ishiより。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
再登場です。
厚生労働省の公開情報だけでは,非常に読み取りにくいですよネ。
医薬品の臨床試験については,既に平成8年の薬事法一部改正の時点でGCPの明確な運用等についての規程が,一応はなされましたよネ。
けれども,医療機関が治療目的で日本国内未承認医薬品や医療用具(法改正後は医療機器)を海外から取り寄せる場合,現行の法規運用では,医師(医療機関)が自ら行い,その治療結果については論文発表を行なうことができても,承認申請データとして用いることは認められていません。
現行の法規では,承認申請データとして用いることができる治験例はメーカーが主体となるものに限られています。
そして申請データの基礎を得るためのメーカー誘導型の治験以外では医療機関は国内メーカーが開発した新医薬品や新医療用具を用いることができないのですネ。
これは,GCPが厳密に運用されているかどうかについての信憑性がない(証明できない)というところが問題視されているためなんですヨ。
今般の法改正では,医療機関が主体となる治験についても承認申請データとして用いることができるようになり,また,国内メーカーも医療用具などを治験目的で医療機関に供与することができるようになります。
そうすることによって,臨床現場からの要求がメーカーに対して強くアピールされ,現場が欲しがっているものを開発するということが促進されると考えられています。
現状では医療機関が行なう自主的な治験の多くは,海外の製品の個人輸入という形式となっており,国内メーカーには不利な状況にあるというのが,その背景にあります。
臨床現場の医師の立場は‥
最新の情報を収集し,積極的に取り入れられる機関も増えることでしょう。医療機関も利益団体ですから,生き残るためには,より有効な治療法を積極的に導入する必要がありますから。
ただ,独立法人化される大学病院が,その本来の姿(研究機関であり教育機関である)を発揮するために,治験の先頭を走ることが考えられ,民間の個人病院との格差は開くことになるでしょうネ。
個人的にはGCPが厳密に運用される限りにおいては,好ましいことであると考えています。
以上kawakawaでした
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