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身近な現象の化学という本だったかと思いますが、その中に熱の伝わり方の例として煮物をするとき材料がどのように煮えていくのかを説明していたのですが、詳しい専門書というわけではなかったので深さの無い説明で終わっていました。そこにあった文章で「煮えるまでの時間は食材のサイズの二乗に比例するんですが、食品の熱拡散率の二乗に反比例します。」というような文章があり煮えるまでの時間も計算できるとありました。熱拡散率を調べてみたのですが、確かに時間の次元は含まれていました。しかし、単位面積当たりの次元になっているのでサイズに比例するというのがイメージできません。補足していただける方はいらっしゃいませんか?

A 回答 (1件)

「単位面積当たり」(面積が分母)ではなく、単位面積が分子に来るのでは?




さて、
熱伝導率は、距離が1m、温度差が1Kのときに、1m^2当たり1Jの熱の流れ(=熱流束密度 1J/(m^2・s))が1秒当たり1m移動することを表す指標。
距離が長くても速く伝われば、それは熱伝導が良いということなので、
距離は分子に来ます。
温度差が小さくても熱が速く伝われば、それは熱伝導が良いということなので、
温度差は分母に来ます。
よって、
熱伝導率 = 熱流束密度×距離/温度差
その単位は、J/(m^2・s)・m/K = J/(m・K・s)

温度拡散率は、熱伝導率に比例します。
さらに、材料の熱容量が大きいほど温度が上がるのが遅くなるので、
密度(kg/m^3)と比熱容量(J/(kg・K)には反比例します。

よって温度拡散率の次元は、
J/(m・K・s) ÷ kg/m^3 ÷ J/(kg・K)
 = m^2/s
になります。
結果だけ見れば、「温度拡散率は、単位時間当たりの面積」に見えてしまいますが、
そういうことではないです。

「流れ」という事象を数式で記述するときには、次元が一見変に見えるというのは、よくあることです。
一例としては、電気抵抗率があります。

電気抵抗(Ω)は、銅線の断面積(m^2)に反比例し、銅線の長さ(m)に比例するので、
電気抵抗(Ω) = 何かの定数 ÷ 断面積(m^2)× 長さ(m)
という式になりますが、
何かの定数(=抵抗率と定める)の次元は、Ω・m となるわけです。
結果だけ見て、「抵抗に長さを掛けるって、どういうこと?」と考えても
仕方の無いことです。
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この回答へのお礼

ご返答ありがとうございます。なるほど。最後の一言が一番ききました。もうちょっと機械的に考えればよかったのですね。丁寧な説明感謝します。

お礼日時:2007/09/24 23:50

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