先日、大学の有機化学実験で、4’-ニトロアセトフェノンの臭素化の実験を行いました。
この際、アルキル(メチル)基を臭素化するのに、クロロホルムで4’-ニトロアセトフェノンを攪拌溶解させた後に、臭化銅(II)を入れ、3時間加熱攪拌して臭素化を行いました。
ここで、なんで臭素ではなく、臭化銅を用いたのかよくわからないのですが、どなたかわかる方はいらっしゃいますでしょうか?
個人的にはクロロホルムは溶媒として、臭化銅は臭化水素となる臭素と臭素化のための臭素であると思っているのですが、それだったら銅の必要性は。。。?
回答よろしくお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
ケトンの水素がBrで置き換わるということは、通常、置換反応という見方をしますが、酸化数を考えれば酸化反応であることもわかります。
すなわち、炭素に結合していた水素がH+として取れて行き、かわりにBr-が入ります。すなわち差し引きで酸化数が2変化したことになります。
そして、その酸化の推進力になったのがCu(II)です。
しかし、その酸化の際にCuはCu(I)までしか還元されません。Cu(II)からCu(I)への還元に比べて、Cu(I)からCu(0)(単体の銅)への還元が起こりにくいからでしょう。したがって、ケトンの酸化数の変化を補うためには2倍の物質量のCuBr2が必要になります。
ちなみに反応式は
ArC(=O)CH3 + 2CuBr2 → Ar(C=O)CH2Br + 2CuBr + HBr
ということで物質収支が合います。
反応に際してHBrガスが発生するはずです。
確かにこれなら実験事実(後書ですみませんが、臭化銅の色が黒色から灰色に変化していた)、臭化水素が発生(トラップで除去)などに沿っていますね。
どうしても頭の中では置換反応であることに視点が行ってしまっていました。
丁寧なご回答ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
臭化銅は芳香族ケトンのα位の臭素化にしばしば使用される試薬です。
ご質問の場合であれば臭素でも可能でしょうが、臭素の取り扱いが面倒(あるいは困難)であることを考えれば、一つの選択肢になると思います。
ちなみに、化学変換の方法は1つとは限りません。与えられた条件で、最善の方法をとるのは理にかなっていると思います。
ちなみに、この反応ではCuBr2はCuBrになりますので、ケトンの2倍の物質量のCuBr2が必要です。
ご回答ありがとうございます。
やはり臭素の取扱が面倒だからということですか。参考書等で探したのですが、なかなか載ってないもので。
最後の補足についてですが、確かに実験では2倍量の臭化銅(II)を添加しましたが、なぜ(I)になるのでしょうか。
差し支えないようでしたら回答していただけるとありがたいです。
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