No.2ベストアンサー
- 回答日時:
大腸菌に対しての42℃のheat shockの原理は本当のところちゃんとわかっていないじゃないでしょうか。
plasmidを取り込むだけであれば、このショックは必要としません。37℃でやるヒトもいるぐらいです。現在のようにコンピテンシーの高いコンピテントセルを作る方法論が確立されてからは、あまり重要視されていないステップかもしれません。
都市伝説に近いですが、マラリアだったか、何らかの菌は凍結保存すると休眠状態でプレートに撒いても生えてこないが、熱ショックをかけると増殖が開始するという実験方法から派生して凍結保存しているコンピテントセルにplasmidを取り込ませてから、熱をかけて刺激するという方法が採られているという説もあります。
文面から察するに温度をかけることでplasmidが取り込まれるのならば、真核培養細胞でも同様の方法はあり得るかという意味かと思いましたが、実際に大腸菌でもメンブレンをplasmidが通過するためにいろいろと工夫がなされています。どの細胞にも共通で使用される方法といえば、あえて言うなら電気穿孔法つまりエレクトロポレーション法でしょうか。
ご参考になれば幸いです。
回答ありがとうございます。
質問させて頂く前に、本とかネットとかで調べたのですが、なかなか原理とかいったものについて、見つけることができなかったものですから、今回質問させていただきました。
都市伝説ですか…。信じるかどうかは、僕次第…ですかね…。
熱をかけて刺激を与えると上手くいく、みたいな結果は色々見つけられたのですが、やっぱり原理となると、おまじないだとか、Dr_Hyperさんの仰るように都市伝説的なもの、というような記述をネットでちらほら見かけました。
なかなか、この方法に関して明確な原理を得ることは難しそうですね。けれども、とても参考になりました!
ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
>ヒートショック法
塩化カルシウム法のことでしょうか?
ヒートショックが操作に含まれるトランスフォーメーションの方法として、
少なくとも塩化カルシウム法、Hanahan法、Inoue法、塩化ルビジウム法があります。
hsp(ヒートショックプロテイン)を誘導することで、コンピタントセルが受けているダメージの修復を行わせるという考え方はあります。
ただ、ヒートショックを与えることなくhspを誘導した場合に同じ現象が観察されるという報告は見たことがありませんので、hspがどこまで形質転換頻度の向上に関与しているのかは不明瞭です。
大腸菌の細胞膜のFLIP-FLAP運動を促進することで、プラスミドが取り込まれる頻度を上げるといっている人もいますが、
これについてもヒートショックを与えること無しにFLIP-FLAP運動を促進させた場合の報告は見たことがありません。
>この方法は真核細胞には適用できませんよね?
どの方法についてか分かりませんが、「いかなる真核生物であってもヒートショックが操作に含まれる方法を用いた場合の形質転換頻度が0である」という報告は読んだことがありません。
塩化カルシウムをトランスフェクションに用いるChe-Okayama法はあります。
この回答への補足
回答ありがとうございます。。
すいません、こちらの意図したことが上手く伝わっているかどうかわかりませんが、実験操作として踏んだ手順をお伝えしますね。
MIYDさんが仰った塩化カルシウム法、これはコンピテントセルの調製法の1つとして理解しておりますが、これで宜しいでしょうか?
今回の実験で行った方法は、そのコンピタントセルに外来遺伝子を導入する上で、[コンピタントセル+ベクター]溶液を、氷温に曝した後、42℃のウォーターバス中で加温(ここがヒートショックであると思うんですが…)して、[コンピタントセル+ベクター]溶液に急激な温度変化を与えて、セルにベクターを取り込ませる、というものでした。
ここで「42℃加温するとベクターがセルに取り込まれる」という現象について、なぜかっていうこと、その方法を真核細胞に対して用いて同様の結果をえることができるのか、またその理由について知りたかったのです。
すいません、上手く伝えられたかどうかわかりませんが、これで再度お教え願いたいです。
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