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先日Co、Csなどのγ線計測をNai(TI)シンチレーション検出器を用いて行い、エネルギースペクトルを求めたのですが、ピークの意味がよくわかりません。エネルギースペクトルは度数分布であるため、ピークのところではエネルギーが多いということとなり、γ線と物質の相互作用のなかで、最もγ線のエネルギーが電子に移行する光電効果が起きる確立が高いところということになるのでしょうか?
また、そうだとするとなぜCoのエネルギースペクトルにはピークが二つあるのでしょうか?

A 回答 (2件)

>エネルギースペクトルを求めたのですが、ピークの意味がよくわかりません。


とりあえず、どういう原理で何を測定しているのか確認してください。
特に横軸は何でしょうか?「γ線のエネルギー」ではありませんよ。

この回答への補足

横軸は波高値です。実験の説明が不十分ですいません。

補足日時:2007/12/09 22:12
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この回答へのお礼

No2の方の説明でだいたいの意味をつかむことができました。私自体が実験の原理をいまいち完璧にわかっていないこともあり、説明が不十分となってしまいましたが、わざわざ答えていただきありがとうございました。

お礼日時:2007/12/09 22:20

シンチレーション検出器は、放射性核種がβ崩壊する都度、同時に出るγ線をエネルギー別に計数


できる放射線検出器です。エネルギー別に計数するとは、検出器で発生した電気信号パルスの
高さをチャンネルに対応させ、それをγ線のエネルギーと関係付け、γ線を検出する都度、
その対応するチャンネルにおいて検出したγ線の数を数え上げていることをいいます。
線源となるCo-60や、Cs-137が、β崩壊(これらの核種は、共にβマイナス崩壊します)
する際に出すγ線のエネルギーは、核種によって決まっており、例えば、Co-60であれば、
1.17MeVと1.33MeV、Cs-137であれば、0.662MeVです。
検出器は、そのγ線をチャンネル別に計数するのですが、その前に検出器に入射したγ線は、
検出器の一部と光電効果、コンプトン効果などの相互作用を起こし、エネルギーが僅か
変化し、エネルギースペクトルは拡がって、上に凸な山形となります。
従って、検出したγ線のカウント数はピークの部分の面積であり、計数効率が分かって
いれば、放射能が定量できます。
本来、核種によってγ線のエネルギーが決まっているので、ピークは対応するチャンネル
のみに鋭く立ち上がらせる検出器が望まれ、現在、ほぼその条件を満たすGe(Li)半導体
検出器が一般に使われています。

どうしてCo-60のピークは二本なのかと聞かれていますが、βマイナス崩壊によって
Ni-60になる核変換の仕方が二通り(β線の最大エネルギーが異なる)あるから、
とのみ言っておきましょう。この問題は本題と離れ、原子核物理の分野なので割愛します。
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この回答へのお礼

とてもくわしくかいていただきありがとうございます。すごい参考になりました!!

お礼日時:2007/12/09 22:10

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