アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

真空にすると、沸点が下がって低い温度で沸騰しますが、なぜそもそも真空にすると(あるいは、気圧が下がると)沸点が下がるの?

A 回答 (7件)

液体に接している空間にはその液体の蒸気が存在します。

その蒸気の圧力を蒸気圧といいます。その蒸気圧の大きさには限界があります。その限界の圧力で釣り合います。蒸発平衡といいます。限界の圧力のことを「飽和蒸気圧」といいます。#4で「蒸気圧」と言われているものはこの飽和蒸気圧のことです。化学では平衡状態について考えている場合が多いので「飽和」という言葉を省いているのです。
でも沸騰や蒸発は液相と気相との間での平衡が成り立っていないときに起こります。「蒸気圧」と「飽和蒸気圧」を区別する方がいいと思います。部屋の中で水を加熱すると蒸発が起こります。部屋の中の水蒸気は飽和していません。蒸気圧<飽和蒸気圧です。どんどん蒸発します。部屋の体積が大きいので飽和に達することが出来ません。いつまでも蒸発が起こります。普通は液体の表面からだけ気体(蒸気)が発生します。内部から気体が出るということは泡が出来るということです。これはある条件で起こります。沸騰と呼ばれています。水面に大気圧がかかっていると泡が出来るためには「泡の中の気体の圧力>大気圧+水圧」でなければいけません。泡の中の気体の圧力はその温度での飽和蒸気圧です。大気圧の部分には蒸気圧も含めなければいけないのですが空間が広いと拡散してしまって考えなくてもいいようになります。
水圧はビーカーや鍋で加熱をしている場合は大気圧に比べてかなり小さいです。(10mの水柱で1気圧です。)
「飽和蒸気圧>大気圧」が泡のできる条件であることになります。大気圧が小さくなればこの条件の成り立つ温度も低くていいことになります。
沸騰というといつまでもぼこぼこと泡ガ出ているというイメージを持ってしまいます。でも平衡が実現していないアンバランスな状態を大急ぎで埋めようとしている途中の変化ですから平衡が実現すれば沸騰は止まります。部屋の中でやればいつまでたっても部屋の蒸気圧が飽和にならないから沸騰が続くのです。密閉容器の中でやればすぐに飽和になりますから沸騰は一度は起こったとしてもすぐに止まります。密閉容器で全体を均一にゆっくり加熱して行く(平衡に近い状態を維持しながら過熱する)と沸騰は起こらなくなります。液面に接している蒸気の圧力≒飽和蒸気圧ですから液面にかかる気体の圧力=蒸気圧+空気の圧力≒飽和蒸気圧+空気の圧力>飽和蒸気圧です。いくら加熱しても泡のできる条件は実現しないことになります。蒸発だけが起こります。沸騰が起こればその温度以上には温度は上がりませんが沸騰が起こらないので加熱を続ければどんどん温度が上がることになります。
密閉容器であっても底だけを加熱している場合は液体と気体との間に温度差がありますから沸騰が起こる場合もあります。
圧力釜の場合はある圧力になると気体を外に逃がすということをやっています。その圧力に相当する温度で沸騰が続くことになります。

ポンプで引いて減圧しているような場合は生じた蒸気も一緒に引いてしまいますからいつまでも沸騰が続くということになります。ピストンのついたシリンダーの中に液体を入れてピストンを引いた場合、沸騰は起こったとしても一瞬です。飽和になれば終わりです。
「真空になれば沸騰する」という表現ではこのあたりがあいまいです。
    • good
    • 9

 固相・液相・気相(H2Oを例にすると、氷・水・水蒸気)…というように、物質の状態とは分子がどれだけ動いているか。

だと思います。
よって、その分子運動が気圧により押さえ込まれている状態だと考えた場合、気圧が低くなることにより分子は1気圧のもとにいるときと比べ動きが自由に(つまりは気化が早く)なるのではないでしょうか。
    • good
    • 5

No.4さんやNo.5さんが書かれているように、液体には温度が決まれば一つの対応する蒸気圧があります。

相律から、1成分で相が液相と固相の二つの時、自由度f=1(成分)-2(相)+2で1となり、一つしか任意に条件を選べません。たとえば温度を決めると蒸気圧は一意的に決まってしまいます。
その蒸気圧が外圧を丁度上回るところが沸点で、ここで内部から気化が起きることもすでにご説明がある通りです。
外圧を下げたら沸点が下がった、というのですから、外圧と釣り合う低い蒸気圧は、低い温度に対応していることになります。つまり低い液体の蒸気圧というものは低い温度に対応しているから沸点が下がるのです。
温度が低ければ、液体の蒸気圧は低い、というのは液体の蒸発が吸熱反応であるからです。(凝集していたときの相互作用を断ち切ってばらばらの蒸気になるときに、吸熱をして気化熱を奪います。)ル・シャトリエの法則により、平衡は変化を緩和する方へ移動します。蒸発という吸熱反応は温度を下げると、凝縮という発熱反応側に平衡が移動します。ですから低温はより低い蒸気圧に対応するのです。
    • good
    • 2

液体(本当はどんな物質でも良い)には各温度での蒸気圧が存在します。


蒸気圧とはその温度において液相と「平衡にある」気相に存在する液体分子の圧力(分圧)です。
この蒸気圧は温度だけに依存し、他の条件例えば他の物質の圧力(大気圧など)に依存しません。
これは液体の分子間に働く力と温度により液体表面から飛び出す分子のエネルギーの釣り合いで決まっています。
温度が下がると表面から飛び出す分子のエネルギーをまかなえ無くなるため蒸気圧は小さくなります。

「沸騰」はこの蒸気圧と外気の圧力が等しくなった状態で起きます。
つまり外気圧が低くなればなるほど低温で沸騰が起きます。

大事なことは、気相での液体分子の「分圧」は常にその温度での「蒸気圧」に等しいと言うことです。ですから幾ら外部の真空度を上げようとしても、液相が存在する限りその温度の蒸気圧を超えることも、それに届かないことも起きません。
多少ややこしい議論で申し訳ありません。m(_ _)m
    • good
    • 5

上から押さえている力が弱くなるからです

    • good
    • 3

PV=nRT



真空にしたら、水が沸騰・蒸発します。
※インスタント・コーヒーはそうして作りますよ。
    • good
    • 3

通常1気圧という力で水が気化する(沸騰)のを邪魔しています。


水は平地では1気圧の元で気化する力が同じになる100度で沸騰します。
高山に行くとこの大気圧が1より小さくなるので、低い温度でも沸騰してしまいます。
真空にしたら常温でも沸騰します。
    • good
    • 5

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています