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遺伝子工学初心者です。
研究室で、あるタンパク質を発現する遺伝子をPCR法によって増幅させた後、大腸菌に導入・培養したあとプラスミドを精製するという操作を行っているのですが、PCRによって増幅させた産物を何故大腸菌に導入するのかがわかりません。
どなたか教えていただけないでしょうか。
単にPCRを何回もやって目的の遺伝子を得るだけではいけないのでしょうか。
よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

難しいことは他の誰かがひけらかしてくれるでしょうから、簡単に書きます。



1、PCR法で増幅させたものをベクター(プラスミド)に組み込んだものを、大腸菌に導入したと思いますが、どうでしたでしょうか?
もしそうなら、組み込んだプラスミドを大腸菌に持ってもらって、
それを大量に増やして取った方が手間が省けると思いませんか?

2、もしプラスミドに組み込んだものごとPCRで増やせば良いと思われるとしたら、それでは酵素の活性上、輪になりません。末端が切れたものになります。それをライゲーションすれば良いですが、そんなことより一度大腸菌に入れた方が手間が省けると思いませんか?


3、PCR法で増やすと、複製のときに塩基対に間違いが入ることがあるので問題があります。正確性が高い酵素といって売ってりますが、絶対ではありません。大腸菌には生きていくために複製チェック機構があるので底で管理してもらったほうが良いと思いませんか?

4、PCR法ではなかなか増えづらいDNAもあったりします。分子量が大きいとなおさらです。しかし、少ない中から一度クローニングして大腸菌に入れてしまえば、そこから取ればいいわけですから良いと思いませんか?
しかし、大腸菌から少なくしか抽出できないものもありますが・・・。

そんな手間がかかるということを無視してPCRを何回もやれば良いと思うならば、それでも良いと思います。でも、ほとんどの人はやっていません。どうしてでしょうかね。
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1 PCRも完璧ではない。


どんなPCR酵素を利用しても塩基のならびに間違いが生じる可能性があります。同じ条件でPCRを繰り返しても、まったく同じように増幅されているとは限りません。
それに比べて大腸菌(というか生物)内での増幅(複製)は非常に高精度で、間違いが起きる可能性はほとんどありません。
正確性(再現性)の面から考えて大腸菌内に一度導入し、そこからプラスミドを回収したほうがよりよい実験が行えます。

2 経済面
PCR酵素は非常に高価です。それに比べて大腸菌からのプラスミド回収は(使用する試薬、キットで異なりますが)安価です。

とまあ、この辺の2つの理由がふと思いつきました。
やはり何より「1」の正確性・再現性が最大の理由だと思います。
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