No.1ベストアンサー
- 回答日時:
おはようございます。
>例えばP1の場合どのくらい複素構造があるのか?
射影空間とありますが、複素射影直線 P1(C)のことですね?
Cを複素数全体としたときに
C^2ー{0}に同値関係を (z1,w1)~(z2,w2)⇔ ∃λ∈Cー{0}で
(z1,w1)=λ(z2,w2)で入れたときの商空間 P1(C)=C^2ー{0})/~
のことだよね。?
P1(C)は1次元複素多様体で、連結、コンパクトなハウスドルフ空間である。
また、Riemann球面Sに自然に同相になる。Sは実多様体としては
実2次元の球面S^2だから「単連結」である。
連結な複素1次元多様体はいわゆるRiemann面(リーマン面)という。
そして
「単連結」な1次元リーマン面は分類されている。
つまり、
「定理(一般のリーマンの写像定理)、一意化定理」
単連結(1次元)リーマン面は次のただ1つのどれかに双正則同型である。
(1)リーマン球面 S~2
(2)複素平面C (3)単位開円板 |z|<1
これから
◎複素射影直線 P1(C)は自然な位相で「単連結」でしかもコンパクトであるから
リーマン球面 S^2に双正則同型になる。
◎ ということは、P1(C)に通常の「位相」が入っているときには、
P1(C)にどんな1次元複素多様体の構造を入れても
それは必ずリーマンマン球面S^2と双正則同型になるわけである。
ゆえにP1(C)の複素多様体の構造は必ずリーマンマン球面S^2の複素多様体としての
構造と同値な複素構造となるわけである。
◎つまり「1次元複素多様体としての構造は1つしかない」
となる。
上記の「定理」は「複素関数論」の内容である。
例えば、
筑摩書房 高橋 礼司 著「数学講座 8 複素解析」
のp128第5章 [定理5.18]がそうであるが「証明」は書いてない。
また 岩波書店 Henri Cartan(アンリ・カルタン)著 高橋 礼司 訳
「複素関数論」にもpp202から203に等角写像の基本定理
として、
「基本定理」
単連結な解析空間は次のいずれか一つに同型である。
として「上記」と同じことが記してある。
そして、「この定理の証明は困難すぎて、ここに与えることはできない」とある。
◎そういうことで、この証明を調べても関数論のことなので以後の研究にあまり役にたたない(と私は思います)
それよりも、
「複素多様体」について書かれた本を学習するほうがよいでしょう。
例えば
(ア)朝倉書店 村上信吾「多様体」の5章「複素多様体」を読むと
そこに「概複素構造」やエルミット多様体とか、ケーラー多様体とか
や複素構造になるための条件とか載っているからそういうのを勉強した方がよい。
また
(イ)中国人の微分幾何学者シン・チェン・チャーンいわゆるS.S.Chernの本
で藤木 明/本多 宣博 訳の
「複素多様体講義」 シュプリンガー・フェアラーク東京
などを読むとよいと思います。
(ウ)岩波書店 小平 邦彦 著「複素多様体論」 (リーマン面や
2次元複素曲面の変形理論?)もあります。
とにかく1次元複素射影直線P1(C)や2次元複素射影平面P2(C)やP^m(C)
は、「解析多様体や代数多様体」の舞台になるところだから,舞台ではなく
複素トーラスやアーベル多様体など、そういう俳優にあたる
多様体を研究することをお薦めします。
と、私は思います。とにかく実2n次元(偶数次元)に実解析多様体のどんなものに
複素多様体の構造が入るか、というのは一つの研究対象だと素人ながら思います。
以上のこと参考になれば幸いです。
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