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 父は家督を相続するという約束の下に祖父の養子に入りましたが、結核で余命少ないと言われた叔父が全快し、父が家督を相続するという約束が消えてしまいました。
 父は、祖父母の没後に、相続財産の遺留分を請求しました。これに対し、叔父は、父と母と弟と妹、妹の娘の共有として遺留分相当の土地を登記手続きをしました。ここ事実から20年を経過しています。
 祖母から父、母、弟、妹、私の姪の共有として登録された土地は、父が養子としての遺留分を理由として譲渡されたものです。本来的に父が単独の名義として登録されるべきであったと思います。登録から20年を経過した段階で、登記簿の記載内容を変更できるのでしょうか。

A 回答 (3件)

登記手続きとしてできるかということであれば,現在登記名義人となっている他の4人の同意が更正登記可能です(ただし,税務上,譲渡とされる可能性があります)。



同意がない場合は,裁判において事実と異なる登記であることを主張し,真正なる登記名義の回復を求めていくことになります。

御主張の通り,当該土地の所有権が父に遺留分として譲渡された旨の合意があったにもかかわらず,何らかの事情で異なった名義で登記されたとういうことを裁判所で立証できれば認められるでしょう。

時効に関しては,登記名義があるからといって時効により所有権を取得することはありません。10年もしくは20年間,その土地を現実的に占有しているかどうかで判断されます。時効に関しては,登記とは,若干別の問題となります。
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この回答へのお礼

法律関係が理解できました。

 現在、相続分割で弟妹と調停中であることを考慮すると、弟、妹、姪から同意は得られないと思います。更に母は亡くなっておりますので、更正登記もできないと思います。

 叔父から証言を得ていますが、真正なる登記名義の回復の裁判で証言したくないと言われています。もともと親父の代の相続争いの結果、いやいや持分を譲渡したのですから、叔父の心情から当然だと思います。
 もう一度叔父とにお願いしてみたいと思います。

お礼日時:2009/01/01 21:19

回答し直します。

まず、権利の実体と異なる登記がされていた場合に、その登記を信頼して取引に入った第三者を保護する場合、その登記に「公信力がある」といい、逆に保護しない場合を「公信力が無い」といいます。日本の不動産登記法では、「公信力は無い」とされています。
 さて、ご質問が上記の「公信力」に関係するかどうかは別として、お父さんは、遺留分減殺請求権を行使して相当の土地の譲渡をうけた、しかし、その登記がお父さん単独名義でなされず、質問者さんがおっしゃるような共有名義でされた。それをお父さん単独名義に是正する事が、その登記後20年経過した今でも可能か、というご質問と理解します。
 ところで、登記自体は消滅時効にかかりません。なぜなら登記は「権利の公示方法」に過ぎず、「権利そのものではない」からです。また、今回の場合は「所有権」の登記ですが、登記の前提となる権利である「所有権」が消滅時効にはかからないから、という事も理由の一つであると考えます。
 結論から言えば、お父さん単独名義への是正登記は可能であると考えます。そもそも叔父さんに対する遺留分減殺請求はなされ、それによる登記も共有名義ではあってもなされています。確かに、共有名義の登記がされた後、お父さん以外の共有者への「是正登記請求権」は債権だから時効にかかっている、と考えられなくも在りませんが、この登記請求権はそもそも「所有権」を根拠にしていますから、先に述べたように「所有権」が消滅時効にかからない以上、「是正登記請求権」も時効にかからない、と解されます。従ってその共有者達がお父さんへの単独登記手続きに協力的であるなら、お父さんへの単独名義の登記は可能だと考えます。
 登記には「形式的確定力」という効力があり、それは「いったん登記がなされれば、その登記の有効か無効かにかかわらず、登記手続き上勝手にそれを無視して処理する事が出来ない」というものです。従って、お父さん以外の共有者達には実際は権利が無くても、登記名義人であるその人たちを関与させないで(今回の場合お父さんだけで)、その登記をお父さん単独名義に是正する事は出来ない、という事です。従って、お父さん単独名義に登記を是正するには、登記手続き上、少なくともお父さん以外の共有者全員の関与が必要となります。そして、今回その方法には二つあって、共有名義をお父さん単独名義とする「更正登記」する方法、もう一つはお父さん以外の共有者の持分を全てお父さんに移転する「移転登記」する方法とがあります。「更正登記」の場合、共有者だけでなく、前所有者である「意地悪」とされる叔父さんの関与も必要となり、好ましくありません。「移転登記」なら、他の共有者達が協力的でありさえすれば、お父さんを「登記権利者」、他の共有者達を「登記義務者」として「お父さん以外の共有者持分全部移転登記」を行えばいいと考えます。この場合、登記原因は「真正な登記名義の回復」となります。
 少し突っ込んだ回答になったかもしれませんが、ご質問の的を得ているでしょうか?具体的に手続きに入る場合には、必ず司法書士等の専門家にご相談下さい。
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まず、質問者さんの言う「祖父」と「父」の関係ですが、通常「父」は「祖父」の息子であり、「祖父」が亡くなれば当然に相続人となりますから、ご質問にあるような「父が祖父の養子となる」事は意味がありません。

ですから、ご質問にある「祖父」とは、質問者さんの「母」の「父」(つまり母方の祖父)であるため、「父」が「祖父」の相続人となるためには、「父」が「祖父」の養子となる必要があった、と推測して以後述べて行きたいと思います。また、このケースではお父さんが「祖父のみと養子縁組したのか」それとも「祖父母夫婦と養子縁組したのか」によっても、結果が異なる事がありますが、ややこしくなるので、これは無視します。
 
 さて、養子となれば相続人となりますから、祖父が亡くなればお父さんも相続人の一人となります。そして、お父さんは病気の叔父に代わり、「祖父」から「全財産相続する」といったニュアンスの約束をしたとの事ですが、これは、祖父が生前にお父さんに相続させると「遺言(民法960条以下)」した、または祖父とお父さんの間で「死因贈与契約(民法554条)」をしたと考えられます。まず、「遺言した」と考えると、遺言するには厳格な「形式」が決められていて(自筆証書遺言・公正証書遺言等)、その形式が備わっていなければ、遺言としては無効となってしまいます。また、「死因贈与契約」と考えた場合は、そのような形式は不要ですが、当事者間で争われた場合には契約書のような契約を証明する証拠等が必要となってきます。しかしどちらにせよ、「前の遺言(死因贈与)の内容と、後の遺言(死因贈与)の内容が抵触(矛盾)している時は、その抵触する部分については、前の遺言(死因贈与)の内容が無効となってしまいます(民法1022条・同554条)。すなわち、祖父が自分の財産を最終的にどうしたかったのかを推測すると、「当初は叔父に全財産を渡すつもりだったが、叔父が余命いくばくも無い病気となったため、叔父の兄弟である質問者さんのお父さんに全財産を渡そうと考えた。しかしながら、叔父の病気が全快したため、当初の予定通り叔父に全財産を渡す事とした」という事ではないでしょうか。とすれば、「最初お父さんに渡そうと思ったけど、気が変わって叔父さんに渡す事にした」という事になって、正に「前の遺言と後の遺言が抵触する」事になり、その「抵触する部分に付いては無効」、すなわちお父さんへ全財産を渡す、という「遺言(または死因贈与)」はなかった事になってしまうのです。もっとも、それでも、養子として相続人の一人であるお父さんは、当然に「遺留分減殺請求権(民法1031条)」を有しており、一定の遺留分は受取る事が出来ます。しかしその分として、お父さんを含めた共有名義に登記された土地があるのであれば、それ以上、お父さんの遺留分が侵害されていない限り、請求できないのではないかと思われます。
 従って結論を言えば、そもそも祖父は、当初祖父からお父さんへの財産の移転(「遺言による相続」または「死因贈与契約」)を約束していたにもかかわらず、後に「叔父さんに財産を渡す」と「気持ちが変化」してしまった。しかしながら、それが「祖父の真意」である限り、お父さんへの財産の移転の約束(「遺言による相続」または「死因贈与契約」)があったとしても、それは無効である、と判断すべきなのではないか、と考えます。

この回答への補足

 質問の仕方が悪かったようですね。叔父と父との間で、相続問題で争いがあり、法定相続分を主張し、それを認めて、既に叔父が相続した財産から父に譲渡があった。
 叔父は意地悪で、母(叔父の姉)と父(義理の兄弟(祖父と養子縁組済み))と弟(私の)と妹(私の)と姪(妹の娘(私から見て姪、父から見て孫))の5人の共有名義として、遺留分相当額の土地を登記した。
 不動産登記簿の効信力と、当事者の合意との齟齬との関係を考慮すれば、父の単独名義と考えるべきでないかという質問でした。

補足日時:2009/01/01 18:50
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