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現在日本で公開中のアメリカ映画『チェンジリング』の冒頭に、
"A true story"
という字幕が出ます。
これは本来なら"Based on a true story"
であるはずですし、実際、劇映画ならではの脚色が随所に施されてもいるのですが、
なぜ製作者が"A true story"としたのかについて考えています。

ひとつの思いつきですが、この一文を"a story about truth"
つまり、主人公が真実を探求することについての物語、であるという
意味を暗示させているのではないかと考えたのですが、
英語圏の方々から見て、このように感じさせる解釈というのはありうるでしょうか。
それとも、この考え方は飛躍しすぎでしょうか。

A 回答 (3件)

>「事実に誠実である」という意味のキャプションをつけるとしたら、英語ではどのような一文になるでしょうか。



#2にいただいた上記補足を拝見しました。こういうキャプションを映画の冒頭に付けることは、まず考えられません。しかし、エンディング・クレジットの「この物語はフィクションです」的ことわり書きには、それふうなことを書くもので、この映画のエンディング・ロールにも確か、「Although this story is based on actual events, some of the characters are fictionous云々」のようなコメントが書かれていたと記憶しています。記憶なので、誤りがあったら失礼します。だいたいってことで。

ちなみに、「誠実」という言葉はパンフレットに掲載されたインタビューにあったと記憶していたのですが、今、捜してみたら見当たりません。でも、取材中に口頭で言うとしたら、「tried to be sincere to the actual events」みたいな言い方になるでしょう。

また、質問者さんとしては「true」を使った表現をお探しなのかもしれません。「tried to be true to the actual events」という言い方もできます。これもまあ、「限りなく忠実に近い誠実を心がけた」という意味として使えますよね。

いずれにしても、「A true story」は、そんなに特殊な表現ではありません。そもそも、この映画の副題が「A True Story」ですよね(英文公式サイトの表紙参照)。直訳すると『チェンジリング - 真実の物語』ですが、これは「こういうことが、事実としてあったことに目を向けて」というメッセージなのでしょう。「こういうこと」とは「守ってくれるはずの警察が、市民を脅かしたこと」でしょう。この副題に合わせて、同じ文句を映画の冒頭に持ってきたともいえましょう。というか、タイトル・クレジットとして、まず題名を出して、次に副題を出した、という感覚なのかもしれません。

参考URL:http://www.changelingmovie.net/
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この回答へのお礼

再び回答してくださり、重ねてお礼申し上げます。
本国のポスターにおいて、"A true story"が副題になっていることを確認しました。
明日、二度目を見てくるので、エンドロールの但し書きにも注意してみます。また、DVDになったときに作り手が何を語ってくれるのかというのも楽しみです。
イーストウッドの大ファンなので、彼の映画に通底して流れている信念や倫理観をどうしても探ってみたくなりますが、広い意味での娯楽性と間口の広さというのもまた魅力ですね。ミステリーやクライムサスペンスとしてもとても上質な映画だと思いました。

お礼日時:2009/02/23 19:17

近年は、厳密さを期すためか「Based on a true story」「Inspired by a true story」という具合に「基づいている」という一言を添えるのが一般的ですが、数十年前までは平気で「A true story」が使われていました。



私も公開当日に観て、あのキャプションが画面に現れた時、「へえ、事実に忠実なのかなあ」と思ったのですが、公式サイトにある当時の新聞記事からも分かるように、そうとうな脚色が入っていますよね。

思うに、細部にまでこだわって時代考証を重ね、ユニバーサルのロゴまで昔のものを採用したこの映画、キャプションも昔風に「A true story」としたかったのではないかとも感じました。また、インタビューによると、スタッフは「事実に誠実に」をモットーとしたようなので、忠実でなくとも誠実であると訴えたかったのかもしれません。

実際、昨今の、事実を大幅に脚色した作品に比べると、本筋は、かなり真実と同じといえましょう。一応、エンディングクレジットには、「フィクションを交えた」という断り書きがありますが。いずれにしても、「A true story(物語自体が真実である)」と「a story about (the/a) truth(真実についての物語)」はネイティヴにとって、まったく違う意味をもちます。

日本の映画やドラマにも、「事実に基づいた物語」という脚注もあれば、「真実の物語」とか「これは本当にあった話です」などという表現を使いながらも、かなり大幅に脚色している場合が少なくありませんよね。洋画も、同じようなものです。

余談ですが、映画を観てから二日間、史実とのギャップに時には驚きながらも、じわりじわりと製作者のメッセージが押し寄せてきて、やはり傑作だったのだと、つくづく感じています。私には希望をくれた作品でした。

この回答への補足

実際には、野暮で説明過多になるとは思いますが、仮に、「事実に誠実である」という意味のキャプションをつけるとしたら、英語ではどのような一文になるでしょうか。お手すきでしたらご教授ください。

補足日時:2009/02/22 17:43
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この回答へのお礼

>数十年前までは平気で「A true story」が使われていました。
このことは初めて知りました。ありがとうございます。

>ユニバーサルのロゴまで昔のものを採用した
そうか、そうですね。その通りだと思います。
これを単にノスタルジーと捉えるか、ヌーヴェルバーグの映画のように、映画内で映画を語るという自己言及性のささやかなサインと捉えるか。
終盤、ヒロインが、当時のアカデミー賞授賞式のラジオ中継を聞くシーンと合わせ、勘ぐればなかなか奥は深いのではないかと思っています。

お礼日時:2009/02/22 17:40

>"A true story"


"a story about truth"という内容に"A true story"という字幕は出せません。これは常識です。「100%天然果汁」でない限り「オレンジジュース」とは云えず、「果汁ドリンク」としなければならないのと同じです。"A true story"が「100%天然果汁」です。

ただ"A true story"とは云っても、脚本家がその場に居合わせなった以上台詞の大半は創作しなければなりません。映画というメディアにする時点で様々な創作が加わるのは当然であり、もしそれが許されなければ世の中に"A true story"という字幕付きの映画は存在出来なくなります。

おっしゃるように、"Based on a true story"あるいは"Inspired by a true story"という字幕が出ることもあります。これらはフィクショナルな登場人物を増やしたり、実際にはなかったエピソードを加えた場合に付けられるものです。大半の"A true story"は、本当はこれでしょうけどね。

例えば、9.11の映画二本にしたって、脚色はされていました。100%事実そのままだと、退屈な代物になって多分映画に出来ないでしょう。

事実を描くとされているドキュメンタリー映画(あるいはTV番組)でさえ、その場にカメラとマイクが存在する以上、人物が否応無く演技しているという可能性は大なのです。100%真実という映画は、先ずあり得ないと思った方が正解です。
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この回答へのお礼

おそらく自分の思い込みだろうと思っていましたが、明確な判断を与えてくれてありがとうございます。
実はこの映画に関しては、imdb(internet movie database)のボードで議論になっていたのです。ちょっと脚色されすぎなんじゃないか!?という風に。
しかしながら、議論の方向はあの映画を尊重するということで収束していったように思えました。

お礼日時:2009/02/22 17:33

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