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「なめらかな斜面がある。小物体を手で力を水平右向きに加えて斜面をゆっくり上らせた。このとき、小物体に働くすべての力がした仕事はいくらか?」

解答を見ると、「物体の運動エネルギーは、外力にされた仕事の分だけ変化する。小物体の運動は常にゆっくり行われ、その早さは0に等しく小物体の運動エネルギーは常に0であるから、小物体の運動エネルギーは外力に仕事をされても変化しなかったことになる。よって小物体が全外力にされた仕事の和は0」
となってします。

運動エネルギーが変わらないのは納得できますが、明らかに位置エネルギーは増加しています。された仕事が0だとするとこれは力学的エネルギー保存則に反しないのですか?
位置エネルギーが増加しているので、小物体がされた仕事は正のような気がしてなりません。
教えてください。

A 回答 (4件)

質問者の納得のいかない気持ちがよく分かります。



No.1さん曰く、「それは、物理、というよりも、国語の問題です。」という意味は、設問では、「すべての」力がした仕事、と、言っているのですから、重力のする仕事も含めているわけです。が、しかし、それならば、ゆっくりと力を釣り合わせながら移動させられた物体はいつも「合力」が0なので、「すべての」力がした仕事はいつも0になってしまいます。これは設問が悪いというべきです。

問題を簡単にします。地上にある質量Mの物体を手で高さhだけ持ち上げた場合。重力場に抗して加えられた上向きの力F=mgがなした「仕事」W=mgh が 「物体」の重力場内の変位した位置におけるポテンシャル・エネルギーの利得に等しいと考えるべきです。

気体を準静的に圧縮する場合も外からピストンを押して気体を縮めますが、中の気体はピストンを押し返して常につりあったまま圧縮されます。この場合「ピストン」は外からは「手」の外力で押され、中からは気体の「圧力」によって押されているので、「ピストン」にかかる力は
準静的につりあいながら、移動していきますが、内部の気体は縮んでいます。これは「ピストン」の内面が気体を押しながら移動したためで、この結果、われわれは気体は「外力」によって気体に「仕事」をしたといいます。その圧縮された気体は他の物体を押す能力を前より持っているからです。

重力場の場合でも移動しているときに物体に働く「外力」と「重力」は釣り合っていますが、重力場内を物体が移動した結果得られた重力ポテンシャル・エネルギーは「外力」のした「仕事」に等しいのであって、重力は物体には仕事はしていません。

もう、ひとつ。「のれんに腕押し」ということばがありますが、力を他の物体に加えるためには、その物体からの「反作用」がなければ、力を加えられません。この例では、重力は「物体」に働く「作用」ですが、重力のない場所では「物体を持ち上げることができません。」無重力では力を物体にかけるには加速して「慣性質量」を感じる必要がありますが、「ゆっくり」ではそれができません。




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物体に重力という目に見えないバネが付いていると考えてください、


物体を持ち上げることはバネを伸ばすことです。物体を持ち上げると、手で物体を持ち上げるためにした仕事がバネに蓄えられます。これが位置エネルギーです。
位置エネルギーは物体の中ではなく、バネの中にあるのです。
物体は手によって加えられた力と変位をバネに伝えただけなので、手と重力から物体が受け取る仕事量はゼロなのです。
手を離すと、バネが縮んで位置エネルギーが解放され、物体が加速運動を始めます。

バネの正体が何なのかは、一般相対性理論が扱う問題かと思いますが、そこまでお知りになりたいのなら、別の質問を立ててください。

ちなみに私は物理が一番の得意科目だったのですが、今の今まで位置エネルギーがどこにあるか等考えたことがありませんでした。
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重力による位置エネルギーは重力場に蓄えられるものであって、物体の中に蓄えられるものではありません。



バネに付いた物体の場合を考えてください。物体を押してバネを縮めると、位置エネルギーが生じますが、このエネルギーは物体の中ではなくバネの中にありますよね。それと同じです。

実際この問題でも、物体が斜面を上る間、物体には下向の重力と、それと同じ大きさで反対方向の、手で押す力が斜面で上向きに変換された力が釣り合っているわけですから、物体に働くすべての力がした仕事はゼロです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

>>重力による位置エネルギーは重力場に蓄えられるものであって、物体の中に蓄えられるものではありません。

でも物体を放せば加速して運動エネルギーを持ちますよね。
ということはやはり手でゆっくり動かす前と明らかに違う。
仕事がゼロならこの違いは何によって生じさせられたのだろうというのがやはりまだ納得できません。

お礼日時:2009/05/13 01:30

それは、物理、というよりも、国語の問題です。


「すべての」力がした仕事、と、言っているのですから、重力のする仕事も含めているわけです。
手のした仕事をWとすると、重力のした仕事は-Wで、すべての力のした仕事は、W+(-W)=0です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
力は釣り合っているので「W+(-W)=0」というのは確かにそうだと思うのですが、感覚的にやはりまだ納得できません。

お礼日時:2009/05/13 01:31

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