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よく本を読んでいると”~しない前”という表現が出てきます。

たとえば、
「本を読まない前に返却期限が来てしまった。」
のような感じです。

「本を読まない内に~」とか「本を読む前に~」というのが正しいと思うのですが、”~しない前”という表現があまりに多く出てくるのでこういう日本語もあるのかなとちょっと疑問に思いました。

”~しない前”だとちょっと意味が通じなくなりませんか。

A 回答 (6件)

昔は「しない前」と言いました。


「雨が降らない前に帰る」と言ったのです。
「前」は“ある時に先立つ【時点/時期】”という意味の名詞です。
「雨が降っていない」という条件に該当する、そのような【前】です。

中国の医学で「未病之前」という言葉がありますが、日本では、「未病」とは発病する直前で、「未病の前」は“未病よりも前”と誤解する向きがあります。
「未だ病まざるの前」=“まだ病気になっていない、そのような【前】”であり、今普通の日本語に訳せば“病気になる前”、“病気にならないうち”という意味に過ぎません。
日本人も昔は「病気にならない前に」と普通に言っていました。

「転ばぬ先の杖」も同じです。
“まだ転んでいないという条件に該当する、そのような【先】”です。
「~より前」、「~より先」という“前置詞”のような使い方とは違うのです。
そのような言い方が生まれたのは、例えば英語の before を翻訳するのに、初めは「言うより前に」としていたのが「言う前に」に変わっていったのではないかと思います。

意味は変わりますが、「先」「前」を「昔」に置き換えてみて下さい。
すべて時を表す名詞です。
“よりも”という意味はどこにもありません。

「~した後」も“~した時より後”ではなく“~し終えたという条件に該当する、そのような【後】”です。
「誰それ亡き後」と言いますが、「亡き」は連体形で、「後」という名詞を修飾しています。
“(どのような【後】かと言えば、)誰それがいない、そのような【後】”です。
“亡くなった時より後”、“亡くなってから後”ではありません。
「~しない前」の「~しない」も連体修飾語で、「前」という名詞を修飾しているのです。

「ざる前」で検索してみましょう。
http://www.google.co.jp/search?q=%22%82%B4%82%E9 …
たとえば
>いまだ佳境に入らざる前に
>未だ事に着手せざる前にありて
――坪内逍遙『小説神髄』小説法則総論
などの例が見えますね。

「たる後」で検索してみましょう。
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&num=20&q=%2 …

《~ざる前=~ない前》 は 《~たる後=~た(だ)後》と対をなすものなのです。
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この回答へのお礼

確かに”転ばぬ先の杖”って言いますよね。
今の今まで忘れていましたけど、子供の頃たしかに違和感を覚えていました。

漢文を訳す過程でいろいろな日本語が無理やりに創られたことがあると思います。
たとえば”而(しこう)して”とか”須(すべか)らく”など。
”~せぬ前”というのもひょっとしたら漢文を訳すときに無理やりに創られた日本語なのかもしれませんね。それが漢学者だけでなく一般人にも使われるようになったと。などと勝手に納得してしまうことにしました。

どうもありがとうございました。

お礼日時:2009/05/31 09:06

国語学は素人ですが、面白い現象だと思います。

正しいかといわれれば、特に書き言葉では、かなり前からあるようですがまだ違和感を感じる人の方が多いのではないでしょうか。

心理的な影響があるといわれるこのような否定語の使用は「虚辞」と呼ばれ、他言語にも見られます。

お分かりのように「本を読まない前に返却期限が来てしまった。」において、返却期限が来た時点では本を読んでいません。これが心理的に否定を持ってきたくさせますが、「前に」があるので論理的には否定は不要です。

「読まない」のですから存在していない事柄に前も後ろもありません。混乱は起きないはずですが、正しいとされる用法に慣れてしまっていると強い違和感を感じずにはいられないのです。

他言語ではすでに古典ラテン語から虚辞の使用はあります。

timeo ne venerit.彼が来たのではないかと心配だ。
(timeo:私は心配だ/ ne:~しないように/ venerit:彼が来た)
= I am afraid that he has come.

現代フランス語
Je crains qu'il n'est venu.(同上)
(n' = ne:~ない)
ただし普通の否定「彼は来ていない」は Il n'est pas venu. と pas という否定語をさらに加える。

Il est plus gentil qu'il ne parait.彼は見た目より親切だ。
= He is more gentle than he looks.

「心配だ」の例では心理的に「そうではありませんように」の気持ちが働くから、比較級の例では「そうは見えないが」の気持ちが働くため否定語が用いられています。そしてこれらは正しいとされています。

少し違いますが英語の例

「これは今まで見た中で最も大きい船だ」
1) This is the largest ship that I have ever seen.
2) *This is the largest ship that I have never seen.

2は誤りとされますがたまに現れることがあります。「今までに見た中」なので that 以下は肯定であるべきです。関係代名詞は後ろから名詞にかかるものですから当然だと考えます。しかし言葉は本来発せられた順に理解するもの。そうであるなら「This is the largest ship これは一番大きい船だ」→「that それを」→「I have never seen 今までに見たことがない」。はじめて見たのだから今までは見たことが「ない」はず…理屈で考えると混乱してきます。しかし実際にこのような言い方をしても「教養がない」とか「ちょっと変」と思われはしても意味は通じます。

このような心理的な否定の虚辞は否定・肯定がより論理的(と感じます)な日本語ではあまり起きないと思っていましたが実際には例があるのですね。

「読まない前に」に関して言うともう一つ、無意識的に易しい方の言葉を選んでしまう心理もあるように思えます。「読まないうちに」が正しいのですが「うち」というより物事の前後があるときは「前・後」の方が、「ない」との違和感を差し置いても、分かりやすいということです。
否定・肯定とは関係ありませんが最近特によく聞かれる「夜ご飯」という表現。「現代は夕方に食事をとることが少なくなったから現状に合っている」という人もいますが、それなら「晩ご飯」という言い方があるはず。しかし「晩」は「今晩・晩鐘・昨晩」など熟語で使うのがほとんど。「晩は」とか「晩に」と単独で使うことは少ない。「夜」は単独で使うのでイメージがわきやすい(夜と晩の厳密な違いはさておき)。したがって分かりやすい「夜ご飯」という言い方がされるようになった。と考えますがどうでしょう。個人的にはこういう“わかりやすい”表現は子供っぽくて好きになれませんが「かわいい」を過剰に尊重する傾向の人には受けがいいんでしょうか。
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この回答へのお礼

なかなか面白いですね。外国語でもおんなじ様なことがあるんですね。

でも話し言葉なら頭と口とを同時に回転させながら話すのでついうっかり間違って言ってしまうことがあってもそれほど気にはしないんですが、書き言葉だと何度も推敲しているはずですから、やっぱりちょっと気にしちゃいますよね。

ありがとうございました。

お礼日時:2009/05/31 08:50

かってはなかった単語や用法が新しい国語辞典に載ります


違和感がある用法や間違った用法が今では正しいとされることもあるようです
間違った読み方が定着してそれが正しくなるのは神代からだと思います
首長(しゅちょう)も現在は国会でも「くびちょう」なんて言っていますね
ほとんどはマスコミ主導で変化しているように感じます
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この回答へのお礼

首長を”くびちょう”というのは私立を”わたくしりつ”と言うようなものだと思います。
全然関係のない話ですが、小泉総理のときにマスコミが刺客を”しきゃく”といっていたのに違和感を感じました。今辞書で調べたら一応”しきゃく”とも読むようですが。

ありがとうございました。

お礼日時:2009/05/31 09:12

感覚的に「しない前」は違和感を感じます。



「本を読まぬ(ない)うちに」
「本を読む前に」
 がすっきりします。

他の方のYahoo辞書の例を見ましたが、違和感があります。
なんせYahooの辞書だからね~と思ってしまいます(笑)
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この回答へのお礼

やっぱり違和感感じますよね。

なんせYahooの辞書だからね~といっても一応大辞林と書いてありますよ。
これって結構有名な辞書じゃありませんか。

ありがとうございました。

お礼日時:2009/05/30 22:06

こんばんは。



>>>”~しない前”だとちょっと意味が通じなくなりませんか。

同感です。
「読まないうちに」か「読む前に」だと思います。

しかし、な、なんと、国語辞典に「しない前」が!!!

その1
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%8 …

その2
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E3%81%97%E3%81 …

その3
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%8 …

その4
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%8 …


こんなのもありました。
http://d.hatena.ne.jp/kaniza/20071021/1192932220


以上、ご参考になりましたら幸いです。
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この回答へのお礼

す、すばらしい!
良くこんなのすぐに調べられましたね。
国語辞典に載っているぐらいなので正しい表現なのでしょうか。

こんなのもありました。の方はちょっと意味が良くわかりませんでした。
要するに頭の中をまとめきらない内に話し始めたから訳が分からなくなってへんてこりんになってしまったという事なのかな。
でもそれなら物書きが頭の中をまとめきらないうちに書くという事はありえませんよね。

ありがとうございました。

お礼日時:2009/05/30 21:58

私も「~しない前」には疑問を持っています。


「~しない」、つまり~してないということは前も後ろもないわけですから。
最近良く見る表現なのでしょうか、それとも昔からあるのでしょうか?
その辺は私はよく覚えていません。

推測ですが、英語の影響ではないでしょうか?
例えば「寝る前に彼が来た」「寝ない内に彼が来た」であれば
"Before I went to bed he had come."と、
「~の前に」にあたるBeforeを使いますね?このBeforeが
日本語の「~しない内に」と混同されて
「~しない前に」という表現が生まれたのかな?と推測します。
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この回答へのお礼

僕が最近読む本は、
横溝正史、陳舜臣、司馬遼太郎等です。

いずれも三、四十年前の本ですが、どの本にも”~しない前”という表現が出てきます。


やっぱり名誉挽回と汚名返上が混同されて”汚名挽回”に、的を射ると当を得るが混同されて”的を得る”と誤用されるのと同じようにこの二つも混ざり合ってできた誤用なんでしょうかね。

ありがとうございました。

お礼日時:2009/05/30 21:46

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