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 ついにアメリカもイラクを攻撃する事態が起こってしまいましたが、
12年前(1991年)にもアメリカ軍が「砂漠の嵐」作戦による大規模な戦争が起こり、
後に『湾岸戦争』として歴史に残ることになりました。

 当時は「この戦争は「湾岸戦争」と命名され…」といった説明をせず、
いきなり『湾岸戦争』という名称が出てきて広く定着したような気がするのですが、
こうした戦争(○○戦争)や事件(○○事件)、地震などの自然災害(○○大震災、○○台風)などの
名称は一体何を元に、どうやって付けていたりするのでしょうか?

 何の前触れや説明もせずにいきなり事件や戦争、自然災害の名称をニュースで出すと
何のことを指すのか、さっぱりわからず混乱することになると思います。

 今回の「イラクの自由」作戦による戦争は、もしかして「第2次湾岸戦争」とかいった
呼び方になるかどうかわかりませんが、マスコミ(特にキー局)側はどういった名称を付けることになると思いますか?

A 回答 (2件)

前回の湾岸戦争のときは,その前の段階(イラクがクウェートに侵攻してから湾岸戦争になるまで)の約半年間,ペルシャ湾近辺で緊張が高まりつつあるあいだに,「湾岸危機」(the Gulf Crisis)という言い方が先に定着していました。


どこが最初に「湾岸危機」と言い出したかは分かりませんが,「キューバ危機」などの前例にならって,マスコミが自然発生的に言い始めたのかもしれません。
このため,多国籍軍の攻撃が始まるとすぐ「湾岸戦争始まる」という言い方になっていました。

CBSなどアメリカのマスコミを聞いていると,今回の戦争を伝えるニュースの中で,たまに91年の湾岸戦争を「the First Gulf War」と呼んでいる人がいます。
今回の戦争そのものを「the Second Gulf War」と呼んでいる人は今のところ聞いていませんが,もしかしたらいるかもしれません。
確かに第2次世界大戦はもちろん,中東戦争など第4次までありますし,共通性の高い戦争をまとめて第○次とナンバリングするのは一つの方法だろうとは思います。
ただ,国連決議に基づいて,多国籍軍によって行なわれた前回の戦争とは,今回は様相が違うので,単純に「第2次湾岸戦争」と呼んでいいものか,ちょっと考えてしまうところもあります。
むしろNo.1で提唱された「ブッシュ・イラク戦争」のほうが的確かもしれません。

>こうした戦争(○○戦争)や事件(○○事件)、地震などの自然災害(○○大震災、○○台風)などの
>名称は一体何を元に、どうやって付けていたりするのでしょうか?

まず政府(内閣)が決める場合があります(大東亜戦争,満州某重大事件など)。それから,歴史研究者が決める(というか,一つに決めるわけではないので,提唱するといったほうがよいかも)場合があります(15年戦争など)。
また,人々の間で誰いうとなくいつのまにかある名称で呼ばれるようになる場合もあるでしょう。
そして,最近ではマスコミが呼び出した名称が自然に定着する場合が多いと思います。

台風や地震などの自然災害の場合,日本では気象庁が命名しています。これを「特別名称」といいます。
台風は1954年の洞爺丸台風が最初です。津波は1960年のチリ地震津波,地震は1961年の北美濃地震,火山は1977年の「1977年有珠山噴火」がそれぞれ気象庁の命名による最初のケースです。
それ以前のものは,地震研究者や歴史家,新聞などが呼び始めた言い方が徐々に定着していったものが多いと思われます。

いわゆる阪神大震災については,次のようになっています。
「兵庫県南部地震」(地震当日の1995年1月17日の午前中に気象庁が命名)……地面の揺れそのもの,つまり自然現象としての地震をさす公式名称です。
「阪神・淡路大震災」(地震の翌月,2月14日に内閣が閣議決定)……地震がひきおこした火災や建物の倒壊,人的被害などのさまざまな災害をさす公式名称です。
「阪神大震災」(地震翌日の1月18日に毎日新聞の朝刊が使用,約1週間以内に他者もそれにならう)……マスコミなどで広く使われている名称です。本来は「震災」ですから,「地震が引き起こした災害」に限って用いるべきだと思いますが,マスコミなどでは揺れそのものの意味でも使っています。
「神戸地震(Kobe Earthquake)」……外国で自然発生的に使われています。「兵庫」「阪神」などよりも「神戸」のほうが世界的に知名度が高いからでしょう。
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この回答へのお礼

 とても細かい回答ありがとうございますm(_ _)m

>たまに91年の湾岸戦争を「the First Gulf War」と呼んでいる人がいます。

 1991年のイラクにおける(湾岸)戦争を便宜的に「(第1次)湾岸戦争」と呼ぶとすれば、
今回の戦争はもしかしたら「(第2次)湾岸戦争」と呼ぶことだってありえそうだと思います。

>台風や地震などの自然災害の場合,日本では気象庁が命名しています。
>これを「特別名称」といいます。

 少なくとも地震、台風、その他の自然災害の場合は、その災害における名称を
命名するための「規則」といえるようなものがあるわけですね。

 1995(平成7)年1月17日に神戸で起きた地震が、後日のニュースで
いきなり「兵庫県南部地震」と呼ぶのはどうかと思いましたが、これも気象庁が
即日に命名したわけなんですね。

・兵庫県南部地震  …自然現象としての地震を指し、人的被害には関与せず
・阪神・淡路大震災 …人的被害に関与する場合も含める
・阪神大震災    …「兵庫県南部地震」とほぼ同等の意味で使用

 ここ数年のマスコミは「阪神(・淡路)大震災」をよく使う傾向があり、
「兵庫県南部地震」の方はあまり使う傾向がないようですが、特に人的被害の甚大さを
考慮するという意味から「阪神(・淡路)大震災」を使うとするなら多少話はわかります。

 今回はここまで懇切丁寧な回答ありがとうございましたm(_ _)m

お礼日時:2003/03/24 21:09

マスコミがふさわしい名前をつけるとすれば、


ブッシュ・イラク戦争です。そういうムードが漂っています。イラブツ戦争などと省略される可能性もあります。
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この回答へのお礼

 わざわざ遅くに回答ありがとうございますm(_ _)m

>ブッシュ・イラク戦争です。

 そういえばイラン・イラク戦争の場合は略して「イライラ戦争」などという、
文字通りイライラするような戦争があり、さらに略して「イ・イ戦争」といかいう
わけのわからない戦争もありましたが、「イラブツ」というのは
なんだか語呂が悪いのは否めませんよね。

お礼日時:2003/03/24 20:30

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