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No.5
- 回答日時:
むかし、入院中にボチボチ読むか、と思って携えていった『歎異抄』、途中で早々と手術の日が来てしまい、読了せずじまいでした。
梅原氏の件の著作は知りませんが、彼には彼の親鸞理解というものがあるわけなのでしょう。
釈尊は、「あの世」とやらに関しては、あるもないも「無記」を通されたそうですよね。
すると、「あの世」信仰は、どこから誰から始まったのでしょうか。
師の法然が言うのだから、というのが理由ならば、親鸞さんは、釈尊ではなく、まさに目前の「法然という人」を信じていたのでしょうか。
全く及びもつかない、漠とも捉えられないものを、どう信じるのか。そんな方法があるのでしょうか。ことばにすらできるのでしょうか。
われわれは、物理的な、日常まさに目に見えるものごとを「信じて」います。
HOWではなく、WHYにおいて、それは、じゅうぶんに、もう「信じる」しかないことなのでしょう。
むしろ、それを信じられなくなったときこそが実際問題として恐るべきことのようなのですが。
親鸞さんといえば、いまわの際に、微笑んで一言「ああ、そうか」と呟いたとかいう伝え話を聞いたことがあったような。
その真意は当時の側近にも誰にも分からなかったそうですが。
仏教も何も、わたしはトンと疎いので、回答になっていないでしょうけど。。。
回答ありがとうございました。
梅原猛によると、「あの世」の考え方は、縄文時代から日本人が持っていた土着宗教に基づくものらしいです。それが、明治以降の近代化によって隠されてしまった(近代人は、あの世について触れようとしなくなった。
親鸞が死に際に「ああ、そうか」と言ったとすれば、それは「あの世」の存在を信じていたから、何の不安もなく、喜んであの世に召されたのだと理解できます。
No.3
- 回答日時:
こんにちは。
《信じる》というのは 経験世界のものごとに対しては使いません。 〔まさかあいつが そんなおかしなことをやるとは信じられない。おれは あいつを信じるというような使い方は これまでのおれとの経験的な行為関係から推し測って 確実に言えると思う。そんなおかしなことをやる確率はきわめて小さい。――こういう意味で 《信じる・信じない》と使うことはありますが あくまで慣用法です〕。
したがって《信じる》というのは 経験的な世界におこること――すなわち目に見えるものごとや 心の目に見えるものごと あるいは 概念として捉えられるものでしかも物理的なものごとなど――に対しては使いません。
《この世》のものに対しては使いませんし 《あの世》という概念に対しても使うと間違いです。概念や観念は 心の目に見えるものだからです。
親鸞は わがはからひにあらず と言っています。人間の能力や努力を超えたところに 信の対象を見ています。つまり言いかえると それは すでに非対象と呼ぶべき何ものかのことです。
早い話としては 《信じる》は なぞだと言っていると採ってよいのではないでしょうか。その《なぞ》を 仮りに《あの世》と言う場合が 旧い時代にはあったようにも思われます。《なぞ》ということばさえ 仮りのものです。
《わがはからひにあらず》というとき そのようにわたしが計らったとしたら それは《信じる》ではないということになります。ぢゃあと言うので 《わがはからひにあらず》と思うその心づもりを否定したなら どうか? 否定するというのも 《わがはからひ》なのですよね。
人間の能力や努力 その知性や意志をすべて超えたところに 信を置くということではないでしょうか。
No.2
- 回答日時:
信じていたと思います。
親鸞だけでなく、弘法大師も最澄も、法然も全部そうです。
あの世が存在しないことは、現在では常識ですが、過去に生きた人にとっては、疑いのないことだったのです。
それは、キリスト教でもイスラム教でも、天国の存在を信じていました。
今われわれが持っている考えだけで、源氏物語を読んで、方位や厄除けの大事さが判らないのと、同じ事です。
ありがとうございました。
あの世が存在しなのは「現在では常識」とのことですが、真実かどうかは疑問ですよね?あらゆる学問はそのことを未だ解明し切れていないと思います。
いろいろ見ていると、「あの世は存在しない」と考えているのは、明治以降の現代人だけのように思われます。
No.1
- 回答日時:
親鸞は師である法然を信じていました。
法然さまが、あの世があるとおっしゃっているのだから
そうに違いないと思っていました。
たとえそれが間違いで、自分が極楽へ行けなくても
たとえ地獄へ落ちても構わないと思うほど
法然を信じていたのです。
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