以前ここでの質問で「微生物はアンモニア態窒素からアミノ酸を作る」ということが分かり、文献でも確認しました。しかしさらに疑問が増えてしまいました。
1.標準活性汚泥はたんぱく質の分解過程で得られるアンモニア態窒素を使用するが、人工排水などを作って水中にアンモニア態窒素しかない環境にしたら、アンモニア態窒素をそのまま吸収し使うことができるのか?それとも、アンモニアの形で利用するが、吸収過程ではたんぱく質等の有機体窒素の形態でなければならないのか?
2.硝化菌は独立栄養細菌であり、炭素源は二酸化炭素であるため、たんぱく質は摂取しない(と思う)が、そうなると、増殖のためのアンモニア態窒素をどうやって得るのか?独立栄養菌であるため、炭素と同様に窒素も無機のアンモニア態窒素を吸収し、そのままアミノ酸合成に使うのか?それとも、硝化過程で得られた硝酸、亜硝酸を再び体内でアンモニア態窒素まで戻して利用しているのか?
本やネットで調べたのですが、特に硝化や脱窒での窒素の話はほとんど硝化、脱窒の動きのみで、菌体増殖の過程が分からなくて・・・
お詳しい方、回答お願いします。
A 回答 (1件)
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No.1
- 回答日時:
以前も回答しましたので繰り返しになりますが、活性汚泥の微生物の活動は複雑系であり、少なくとも現象から見る限り、あなたが選択肢に挙げておられるどの反応も存在し得ます。
ネットや文献検索で「窒素資化」をキーワードにすれば、各形態の窒素をたんぱく質に変える微生物の代表例と、その資化過程の説明は見つけられる筈です。しかし、我々は活性汚泥中の微生物種ですら半分以下しか明らかにできておらず、ましてそれら未知の微生物それぞれの代謝や資化の挙動など知る由もないわけですから、大変失礼な言い方をすれば、あなたが質問にお書きになったような抽象化した説明は科学的とは言えませんし、答えられる人は居ないと思います。
どうしてもそのような説明がしたいのなら、まず対象となる活性汚泥の微生物種の存在重量の比率を明らかにし、メジャーなところからそれぞれの挙動を示してゆく必要があるでしょう。しかしご存知かと思いますが、そうした比率を定量的に示す手段が目視(大きな微生物の一部分しか見ることができない)以外に確立していない上、現象論からみて処理場毎に大きく異なることは明らかですから、現状では無理な話です。
もっとも、昨今のDNA解析技術の進捗は、近いうちにこうした複雑系の微生物の存在重量比の定量化を可能にすることでしょう。関係各位による成果に期待したいと思います。
微生物の事象は経験で語ることが多いようですね・・・
原理や根拠がないと何かスッキリしなかったので、しつこく質問してしまいました。
恥ずかしながら「窒素資化」という言葉は初めて知りました。調べてみます。
2度も回答ありがとうございました。大変参考になりました!
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