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アンプシミュレーターの音質が、どうしてもいい音に聴こえない

ギターの自宅練習用に、普通のアンプでは、ご近所のことを考えるとやはり大きな音が出せないので、ゆくゆくはアンプシミュレーターを購入し、ヘッドホンで練習することを考えています。

僕はエレキギターの音は、真空管アンプで鳴らしたものを空気振動を介して聴くのが一番いい音だと思っている人間なので、正直なところ、それらをデジタルでモデリングしたアンプシミュレーターには「どうせデジタルの音しかしないだろう」と、あまり興味がわかなかったんです。ですが、ヘッドホンの使用で近所迷惑を防げる点と、YouTubeなどにアップされているLineで録音したアンプシミュレーターの音を聴いて「これは合格点だな」と思ったことから、練習用と割り切ればいいものなのかも知れない、と思い始め、興味が湧いた次第です。

そこで、楽器店でLine6のPODをヘッドホン着用(PODと直で接続)で試奏してみたのですが、これが予想に反して、デジタル臭い中抜けしたスカスカな音でした。YouTubeにアップされているのを聴いたときのような、Line録音のあの「合格点」の音がしないんです。「なんだ、実際はこんなものなのか」と、一度そこで興味を失ってしまいました。

しかし最近、アンプシミュレーターを内蔵したアンプ「Spider」シリーズの存在を知り、練習用サイズの「Spider IV 15」を試奏してみました。でも、これにもがっかりしてしまったんです。「ヘッドホンならいい音がするかも」と思い、ヘッドホン着用で試奏もしてみましたが、結果は先のPODと同じで、やはりがっかりしてしまいました。

それでも自宅練習用にPODなどを使っている人は相当多いと思います。ということは、多くの人がその音質を認めているということだと思うのですが、アンプシミュレーターをいい音で鳴らすのに、何か方法はあるのでしょうか?

自分なりに考えを巡らせてみると、
1) 設定次第でいい音は出せる(試奏したときには、設定はあまりいじりませんでした。何か空気振動を再現するようなモードがあるのでしょうか)。
2) (Spiderの場合)試奏したのが小さいサイズの「Spider IV 15」だったからであって、Spiderシリーズのもっと大きいサイズのものはいい音がする。
3) アンプシミュレーターとヘッドホン(もしくはスピーカー)の間に、何かもう一つ機材を介して鳴らすといい音がする。
4) ヘッドホンではなく、スピーカーで鳴らせばいい音がする(スピーカーから耳に届くまでに空気振動を介しているから)。
5) そもそもアンプシミュレーターの音が好きではないということだった。やっぱり真空管アンプに限る。
といった感じで、色々と想像はしているのですが、結局のところ分かりません。

そういえばYouTubeで「合格点」と思った音の動画は、演奏している人がパソコンの前に座っていたものが多かったので、アンプシミュレーターをPCに繋いで、そこから録音しているのだと思います。ここに何か秘密があるのでしょうか。

ギター歴は長いですが、ずっとアナログ派で、そもそもマルチエフェクターやデジタル製品については正直疎い方なので、まだ理解に乏しい点があるのだと思います。普段からPODやその他のアンプシミュレーターを愛用していらっしゃる方、いい音で鳴らすための方法をご存知でしたら、教えていただければ幸いです。

分かりづらい表現がありましたら申し訳ありません。詳しい方のご回答をお待ちしています。

A 回答 (3件)

いやー、



>僕はエレキギターの音は、真空管アンプで鳴らしたものを空気振動を介して聴くのが一番いい音だと思っている人間なので、

という主義の人(そういう主義のギター屋は多いから、別に変でも何でもない)にとっては、ほぼ大多数は「ヘッドフォンの音」というだけで『×』ですから、アンプシミュレータ+ヘッドフォンの音では「満足できないのがごく普通」です。

質問者の方ご自身は、ご自分は「ヘッドフォンならダメとは思ってないぞ」とお思いかもしれませんが、アンプ直音が最も良いというタイプの人は、基本的にはヘッドフォンでは満足できないです。

アップされてる音源は、録音時にアンプシミュレータ使ってたとしても、それをそのまま完全無加工で流してるわけじゃないですからね。たまには無加工のモノも見かけますが、多分本当に無加工だったら質問者の方が気に入る音ではないですよ。
良いアップ策品は、「圧縮アップロード→PCモニタレベルでの再生」で一番よさげな音になるように、上手に加工済みです。

とにかく、アンプシミュレータというのは少なくとも「著名大型アンプと同じ音でヘッドフォンやスピーカを鳴らす」ためのものではなく、「録音ツールとして、ライン録り時に著名大型アンプに『近い』音源データを作り出す」ためのものであり、録音音源データでは、その後のミキシングで「再調整」するのが前提ですから、アンプシミュ直での完璧な再現は思いも寄らない事です。

ただ、
1)で、もっとアンプモデリングをいろいろいじったら、及第点の音が聞けた可能性はある
は、可能性としてはあり得ます。

ついでに言えば
2)については、よりパワーに余裕のあるアンプの方が音が良い…というのは、真空管アンプ直が至上という「耳」の持ち主なら当たり前の事

3)については、可能性的にはゼロじゃないけど、そういう手法用に特化した軽便な機器はありません。録音時の再調整と同じだけの手間がかかる方法なら理屈の上では可能だけど。

4)については、スピーカとスピーカを駆動するパワーアンプがそれ相応なら、「ヘッドフォンよりは遙かにマシな音」までは狙えます。が、調整自体は手間暇かかるし、費用的重量的にも、そこまでやるなら素直に真空管アンプ使う方が現実的です。
ただ、ライブステージでその手法を使う事は、最近ではちょくちょくありますが…当然、ライブPA用の大型スピーカとハイパワーアンプを使うのが前提。

5)は、言葉尻では精神論ですが、質問者の方の場合はかなり大きなファクターだと思います。

>アンプシミュレーターをPCに繋いで、そこから録音しているのだと思います。ここに何か秘密があるのでしょうか。

まぁ、あるっちゃあるわけですが、それはレコーディング技術の範疇で、リアルタイムギター弾き的には、ちょっとした練習にしちゃ労も多くある程度投資も必要な技になりますから、やっぱ素直に真空管アンプ鳴らす方がよっぽど堅いです。
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この回答へのお礼

非常に詳細な回答、ありがとうございました。

>質問者の方ご自身は、ご自分は「ヘッドフォンならダメとは思ってないぞ」とお思いかもしれませんが、アンプ直音が最も良いというタイプの人は、基本的にはヘッドフォンでは満足できないです。

言葉が足りませんでした、すみません。補足しておきますと、僕自身そのことはよく分かっているつもりです。現に10wの練習用トランジスタアンプを所有していますが、これに付いているヘッドホン端子は絶対に使いません。ヘッドホンで聴くと、カチャカチャした薄っぺらい変な音になってしまいますよね。

ただ、僕が基本的に大きな勘違いをしていたことが、こちらの回答で分かりました。僕は、「アンプシミュレーターはヘッドホンで聴いても、いい音で聴ける」というような幻想を抱いていました。だから、PODやSpiderを試奏したときにもヘッドホンを着用したのですが、

>とにかく、アンプシミュレータというのは少なくとも「著名大型アンプと同じ音でヘッドフォンやスピーカを鳴らす」ためのものではなく、「録音ツールとして、ライン録り時に著名大型アンプに『近い』音源データを作り出す」ためのものであり、録音音源データでは、その後のミキシングで「再調整」するのが前提ですから、アンプシミュ直での完璧な再現は思いも寄らない事です。

こういうことだったんですね。僕はアンプシミュレーターは「練習用のいい相棒」という側面もあると思っていたのですが、本来の姿はあくまで「Line録音のための機械」なんですね。

しかし、確かPODには、シミュレートしたアンプの前に立てるマイクの位置を調整するモードがありますよね。ということは、マイクを離した時には一緒にスタジオ内の空気振動も再現したりするのか?思っているのですが、これは一度確認のために試してみようと思います。しかしこれも、ヘッドホンでいい音で聴くための機能ではないのだろうと、ご回答から察しています。

僕の望んでいるものは、「自宅練習用のために、ごく小さい音、もしくはヘッドホンで聴いても、合格点のいい音で聴ける機材」なのですが、「ごく小さい音」の方は、真空管アンプにアッテネーターを追加すれば可能かとは思いますが、ヘッドホンで聞く用途の場合は、そういうものはなさそうですね・・・。ヘッドホンで実現できれば一番良かったのですが(^^;

大変参考になりました。ご回答いただき、ありがとうございました。

お礼日時:2010/06/01 01:28

既に素晴らしい回答が集まっていますが蛇足です。



はっきり言ってヘッドフォンでPODで良い音が出せなかったら、アンプ使うともっと出ないですよ。

質問者さんは自分のギターをギターアンプで鳴らしマイクで拾って,それをコントロールルームなど離れた場所でヘッドフォンで聞いた事がありますか?

アンプの前で弾くとキャビネットの振動,空気の震え、SP裏側からの回り込み音、壁天井の反射音…などを文字通りダイレクトに体全体で感じ、とても迫力のあるものです。よく感じるのが当たり前なのです。
しかしそれをマイクで拾った途端意外としょぼくなるものです。
特に大型キャビネットでオンマイクで拾って、しかも小さい音量でヘッドフォンでモニタした場合は顕著です。


つまりアンプセッティングで大事なのは

「マイクを通してスピーカーやヘッドフォンから聞いたときに良い音に感じるかどうか」

なのです。
これにはアンプはもちろん、マイクの選定やマイク本数、距離、角度、つまりエンジニアの技量がものを言います。
この辺りは2番の回答者さんが詳しいでしょうが,へたなアンプでへたなマイクの立て方すると全然良い音がしません。PODの方がましです。


私も今まで数々レコーディングやライブで色々なアンプ、色々なマイクを試してみましたが,周りの人の意見を参考にすると,どうやらそういう経験が多いほどPODのすごさが身にしみる,という人が多いようです。

曲にあったアンプがいつも用意出来るわけではありませんしPODはホントに助かります。
ここ数年私はほとんどのレコーディングでアンプを使っていません。PODです。
私以外にもそういうプロギタリストは大変多いです。
何せ曲にあったAMPが使えますから。



>しかし、確かPODには、シミュレートしたアンプの前に立てるマイクの位置を調整するモードがありますよね。 ということは、マイクを離した時には一緒にスタジオ内の空気振動も再現したりするのか?

そうです。ですがあくまで安い演算処理リバーブによるシミュレートなので私はあんまり使いません。

>僕の望んでいるものは、「自宅練習用のために、ごく小さい音、もしくはヘッ>ドホンで聴いても、合格点のいい音で聴ける機材」なのですが、「ごく小さい>音」 の方は、真空管アンプにアッテネーターを追加すれば可能かとは思います>が、ヘッドホンで聞く用途の場合は、そういうものはなさそうですね・・・。


ありますよ。そういうの。でも私の知る限り良い音しません。
昔から私は、いや私以外の多くのギタリストが,貴方と同じ様に考え数々の機材を試してきました。ろくなものがありませんでした。
そしてはじめて出た皆の期待に応える「使えるシミュレータ」がPODなのです。



それでもやっぱりアンプの方が良いです。当たり前です。PODがホントのアンプにまったく遜色なかったらだれもアンプを買わなくなるでしょう。
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この回答へのお礼

現職のプロギタリストの方からのご回答でしょうか。大変恐縮です。ありがとうございます。

>質問者さんは自分のギターをギターアンプで鳴らしマイクで拾って,それをコントロールルームなど離れた場所でヘッドフォンで聞いた事がありますか?

>しかしそれをマイクで拾った途端意外としょぼくなるものです。

残念ながら、スタジオの設備を使ってそのようなことを試したことはありませんが、自分の部屋で、宅録用の安価なマイク、4トラックのMTR、そして小さなギターアンプを使って試してみたことはあります。しかしこの簡素な機材でもよくわかりました。録音した音源をミニコンポやヘッドホンで聴くと、弾きながら聴いていた音とは全く別物になるんですよね。そこで、その状態でも極力いい音で聴こえるよう、マイクをキャビネットの下から斜めに当てたり、正面から当てたり、近づけたり離したり、最適なポイントを試行錯誤して探したのを覚えています。

>私も今まで数々レコーディングやライブで色々なアンプ、色々なマイクを試してみましたが,周りの人の意見を参考にすると,どうやらそういう経験が多いほどPODのすごさが身にしみる,という人が多いようです。

>はじめて出た皆の期待に応える「使えるシミュレータ」がPODなのです。

どうやら僕は、まだまだPODの持つポテンシャルを知り尽くしていないようです。楽器屋で、使い方も分からずに、たかだか10~20分かけて試奏した程度です。もっと色々とセッティングを変えて試してみて、使い方を研究すれば、自分にとって有益なものになり得るのかもしれません。判断するのはそれからですね。

>それでもやっぱりアンプの方が良いです。当たり前です。PODがホントのアンプにまったく遜色なかったらだれもアンプを買わなくなるでしょう。

僕の親父が持っていた、寺内タケシ氏の教則ビデオ(15年以上前のもの)だったでしょうか。うろ覚えですが、その中で氏が「技術が進歩したからと言って、たかだか16ビットや24ビットで真空管アンプの音が再現できるはずがない」と発言していたのを思い出しました。アナログの技術から生み出される音というものは、デジタルで完全に再現するのは困難なものですよね。

改めて考えを深めることができました。もう一度、楽器屋に足を運んでみようと思います。ご回答いただき、ありがとうございました。

お礼日時:2010/06/03 14:38

ご希望の方向の回答では無いことを最初にお詫びしておきます。



アンプシミュレーターはギターアンプで鳴らしてマイクで拾った音をシミュレートしているので、比較対象がアンプ直の音なら違和感を感じてもおかしくないのではないでしょうか。
また、ピアニストの中にも電子ピアノでは絶対満足できない方がいらっしゃることを考えても、自分が気持ちいいと感じた音とよく似ていても微妙かつ根本的に違う音はかえって気持ち悪いと感じるケースだってあり得るんじゃないでしょうか。(こういうケースに当てはまるようだと結局組み立て式防音BOXが最善の対策になっちゃいますが)
自分の例だと生楽器のパートでフォルマントシフトを感じるとゲンナリします(汗)。
またアンプシミュレーターではありませんがベースでデジタルマルチを使っていてプログラムによっては分厚い音なのに向こう側が透けて見える網目のようなスキマが感じられる感覚には覚えがあります。

対策に関してはあまり自信が持てませんが録音することと練習などを分けて考えてはどうかと思います。
かなり昔になりますが当時の有名スタジオ系ギタリストでPAにエフェクター出力を直送りしていた例がありますので、練習などではお気に入りエフェクターから直(リバーブは必要かもしれません)で繋いでみてはいかがでしょう。それである程度満足できて音質の微調整の必要を感じたらコンパクトのグライコなんかでいじってみる手もあろうかと思います。
録音に関しては実際に録音したものを聴いてみてアンプシミュレーターを使った方がいいか使わない方がいいかを考えてみてください。

動画サイトで合格点に思えた人たちがアンプシミュレーターを使っていない可能性も無いとは言えないのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

さっそくご回答いただき、ありがとうございました。

>アンプシミュレーターはギターアンプで鳴らしてマイクで拾った音をシミュレートしているので、比較対象がアンプ直の音なら違和感を感じてもおかしくないのではないでしょうか。

おっしゃる通りでした。僕はアンプシミュレーターに「ヘッドホンで聴いても、アンプ+空気振動に近い、いい音が聴ける」という幻想を抱いていたようですが、どうやら違ったみたいです。

>ベースでデジタルマルチを使っていてプログラムによっては分厚い音なのに向こう側が透けて見える網目のようなスキマが感じられる感覚には覚えがあります。

僕がデジタルの機材に感じる違和感というのがまさにこれなんです。また何度か試奏してみて、同じような感覚が抜けないようなら、アンプシミュレーターは合わないと思ったほうがいいのかも知れませんね。

>練習などではお気に入りエフェクターから直(リバーブは必要かもしれません)で繋いでみてはいかがでしょう。それである程度満足できて音質の微調整の必要を感じたらコンパクトのグライコなんかでいじってみる手もあろうかと思います。

これ、エフェクター(オーバードライブ)のみでやってみたことがあるのですが、決していい印象ではなかったので、リバーブがあると良かったのかも知れません。もしかするとコンパクトエフェクターではなく、例えば真空管を搭載した、しっかりした「プリアンプ」のようなものだともう少し音質も良いのでしょうか。色々試してみます。

>動画サイトで合格点に思えた人たちがアンプシミュレーターを使っていない可能性も無いとは言えないのではないでしょうか。

この点は大丈夫です。「Line6 POD」のようなワードで検索してヒットした動画ばかりなので。ただ、あれがアンプシミュレーター直の無加工の音源だったのかというと、違う可能性はありますよね。アップ前に、イコライザなどで音質を調整してはいるのかと思います。

有益なアドバイス、ありがとうございました。

お礼日時:2010/06/01 01:59

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