常々思っていました。ISOを取得しても、宣伝文句になる以外、何の意味があるんでしょうか。わが国でも、トヨタ自動車など、「意味がない」として取得しない大手企業もあると聞いています。第一、ISOを取得しても、不良品をボロボロ生産したり、お客から苦情が絶えなかったり。生産した品が売れなかったり、赤字が続いたり、仲間われしたり、倒産したって、ISOは関知しないのでしょう?
私の会社でも、去年の本に「reference only」というシールをぺたぺた貼ったり、何か非常時があったときは誰が担当する、こういう手続きはこうする、等々、何でもかんでも紙に書いて、ファイルしておきます。ですが、そんなファイル、日ごろ誰も見やしません。去年以前の書物だって、去年以前の古いものだ、という認識くらい、シールなんか貼ってなくても簡単にわかります。ファイルなんか作っておいても、それはあくまでISOの審査官が来たときのためだけです。それに、このコンピューター時代に、なんでもかんでも紙にプリントしてファイルしておく、って、時代錯誤ではありませんか。
No.8ベストアンサー
- 回答日時:
日本において、本気で品質改善を行いたいのだったら、他の方法が良いと思います。
欧米相手に貿易を行う場合、取得していないと相手にしてもらえないみたいです。
ISO(以下、-9000)は、その企業の品質の善し悪しを判断するのではなく、品質システムを審査するものです。
ISOは、西洋合理主義そのもので、日本には馴染めないもので有るが故に、継続認定審査の為だけの対応となってしまう企業も多いようです。(間に合わせに、記録をねつ造したり・・・。)
どうせ、高いお金を使って認証取得するなら、これを使って品質向上させることを考えるべきで、それが出来ないのなら、認証取得は企業の見栄でしか有りません。
狩猟民族である欧米では、日本のように労働者(特に工場での作業者)が、固定化する事はあまり無く、熟練工が育ちにくい環境にあります。
そういう中で品質を安定させるために、マニュアルを作成し、とにかくその通り作業してもらい、その結果を記録させる。とにかく記録しか信じない。品質管理は、クオリティーコントロールの担当者が行います。
極端な言い方をすれば、日本的品質管理は、作業者を信用する事から始まり、ISOは、疑うことから始まります。
大変参考になりました。この制度が日本の風土に相容れないのはそういうわけだったのですね。だから日本では「ISO9001取得!!」などと宣伝していても、「だから、何なの?」程度の反応しか来ないのも道理。逆に、親方が従業員をわが子のように時間をかけて育成していく日本の昔ながらの制度のよさも見えてきます。ご投稿ありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
基本的にISOって最低限の品質管理ですよね。
例えばカメラのフィルムの規格や乾電池の規格なども
ISOの何番かは失念しましたがISOで定められたものですよね。どこの国のどこのメーカの乾電池を買っても、
ちゃんと使用できるということです。
また、ISOは公的な認証ではなく国際的といえども、あくまでも民間の認証ということです。
それを、なにをまちがったか将来これを持っていないと仕事が出来ないといった噂で
製造業を中心とした企業が競って取り始めました。
ヨーロッパなどに輸出しているような
中小企業の場合でしたら、必須の場合もありますが
国内のみで仕事をしている会社では特に必要はないものと考えます。
ある業種では競って取得するようになり
ある規模以上の会社ではほぼ9割以上が取得した例もあり、これでは他社との差別化にはなりません。
また、全業務じゃ取得が難しいからといって
業務の一部分だけを抽出して、その業務に限って取得している企業も多くあります。
名刺には堂々とISOのマークを刷ってありますが、
実際取得したものは「○○に関する業務の内、官公庁から受注したものに限る」なんて会社もあります。
たしかにISOがきちんと機能している企業の場合、
業務の合理化や対外的信用には効果が期待できるかもしれませんが、実際にはサーベランスの前になったら、あわてて書類整理に振り回されている会社も少なくはないと思います。
それと、紙にプリントとありますが、ISOでは「記録」しか要求していませんから、
紙に残さなくても電子データでもOKですよ。
普通の企業の場合、何十年経営してきているわけですから、
問題なく「品質管理システム」はできあがっています。
それをISOの要求に従って「文書化(マニュアル)」した会社などはうまくいくようですが、
ISOだといって、すばらしいマニュアルを作成してしまうと、ISOに振り回されている場合も多く、せっかく取得したのに維持できずに断念した会社もあるようです。
大変理論的なご説明をありがとうございました。「これを持っていないと仕事ができない」のような噂が走ったり、あるいは、ある規模の業者で9割以上が取得したり、取ってはみたものの振り回されたり、では、なんだか目的が本末転倒しているようです。それと、電子データでOKとは初耳で、どうもありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
ISO認証を目的とおもっているからではありませんか。
ひとつの道具ぐらいに思っとけばよいと思いますよ。でも手続きを決めておくということは、それを客観的に評価できますし、責任問題が生じたときに証明にもなりますから、決して無駄ではないと思いますね。
そういう目的なら認証なんかなくたっていいのですよ。もちろん宣伝としての効果もあるでしょう。それはそれで効果はありますしね。
そうですね、ISOは「取得してそれを宣伝する道具」にすぎないように思います。手続きを決めておいたって、毎回どんな状況下でも必ずそれに従うわけはありません。わが社ではみんな臨機応変に話し合って決めており、そのとき「ISOファイルを見よう」などという発想は微塵も湧いてまいりません・・・ 果たしてISOって何でしょう、あ、また振り出しに戻ってしまいました。ご投稿感謝。
No.4
- 回答日時:
ISOの一番の目的は「透明性」にあります。
だから、外部から入ってきた誰が見てもわかるように、明日社員が入れ替わっても仕事に差しさわりがないようにする必要があります。わかりやすく言えば、「この人にしか出来ない」という仕事を極力減らしながら、「この会社でなければできない」ことを確立するためのものです。
いわゆる「一子相伝」「職人技」の対極にあるもので、「仕事」と「個人」を切り離したヨーロッパ的な考え方の上に成立しているものです。
ただ、ISOを取得する日本企業のほとんどが、対外的な競争力強化を狙っていることは事実です。しかし残念ながら、生産性や業績は、ISOの関知するところではなく、あくまでISOの副効果として期待できる程度でしかないのですが、なかなかそう理解していただけるのは難しく、そういった企業にあっては、ご質問のような憤り、感想もある種当然とも思われます。
私個人としても、トヨタ式は、トヨタという強力なブランドを背景に、企業のクオリティコントロールに生産性向上の目的を明らかに加えた、ある種の理想形であると感じております。全ての企業が「トヨタ式」にはなり得ないとは思いますが、いずれISOのシステムもこういった方向に変わっていくだろうと考えております。
ご指摘のようなご不満は、審査側の事前の説明不足が原因と思われますので、関係業界の一人として、心よりお詫び申し上げるとともに、今後の課題として心に留めさせていただきます。
ありがとうございました。
ああ、関係者の方ですか。お読みいただけて幸甚です。実際の日本企業では、「ISOの取得」とその「維持」だけが目的で、ISOを取ったお陰で仕事に役立った、改善された、という話は聞いたことがありません。みんな、審査官が来るので、渋々、要りもしないファイルを作ったりしているのが現実だと思います。「明日社員が入れ替わっても仕事に差し障りのない会社」など、この世に存在しません。もう少し、実際の経営に即した現実的なものに変更していただければ、と思います。
No.2
- 回答日時:
ISOのコンセプトは間違ったものではないと思っています。
それは大きくいうと2つのことで、
1)作業内容や品物の取り扱いを明文化(文章化して明らかに)しよう
2)それら(作業内容や品物の取り扱い)を改善していこう(不良品低減やコストダウンのために)
です。
しかし、日本の企業では、日本人の体質なのか、「一度決めてしまうと改善・改良ができない」という状態に陥ります。
従って、コンセプトの1)は達成できるのですが、コンセプトの2)が実行できず、「役に立たないISO9000」になってしまっているのです。
ですので、本来は、「なんでもかんでも紙にプリントアウトしておく」ではなく、『紙にプリントアウトする内容を少なくできないか?』あるいは『紙にプリントアウトしなくても良いようにするには?』という、改善の方に主眼が置かれるべきなのです。
もともと、「変えること」が好きな欧米人の考えですから、「変えなければ意味がないシステム」なのです。
古い法律をいつまでも使っていくような日本人には、合わないシステムかもしれませんね。
う~~ん。わが社では別に、古いルールは毎年どんどん変えています。でも、そういう趣旨であったのかと、ひとつ勉強になりました。ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
本来は世界規格として創設されたのでは…。
要はある企業が海外の企業に対して取引を求めた。だが、信頼する尺度がない。そう言うときのためにISOを規格化してその企業を世界的評価で認めるがゆえの措置として生まれたはずです。ところが、この規格をニュービジネスとしてしまうのが不況下の宿命か…。ISOの監理にたいして競争原理が働き、規格に対する厳格性を持続するがゆえ煩雑で非常に繰り返し作業の多い経費を使う作業が優先されるようになっています。大企業であるほどこの煩雑性にこだわり、達成感を味わっているようです。早く要点を改正し本来の主旨に戻る事を祈っています。
創設の背景はそういうことだったのですか。ただ、おおせのとおり、本来の趣旨からはほど遠くなっており、「ISO取得!」さえ看板にしていればよし、という印象が(偏見かもしれませんが)ぬぐえません。ご投稿ありがとうございました。
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