所有権移転ファイナンス・リース取引について
リース取引開始時におけるリース資産およびリース債務の算定方法がいまいちよくわかってません。
テキストによると、「借手側でリース物件の貸手の購入価格等が明らかでない場合は、下記二つの額面のうち、いずれか低い額が計上価格として決定される」とあります。
(1)見積現金購入価格
(2)リース料総額の割引現在価値
以上踏まえて、今、1級の過去問(商業簿記:108回)に取り掛かっているのですが、期中取引事項のうちファイナンスリース取引の箇所で、(1)はそのまま「見積現金購入価格」が与えられているのですが、(2)がよくわかりません。期中取引事項には「貸手の計算利子率」もなく「借手の追加借入利子率」もありません。与えられているのは、「リース契約の内部利子率」のみでした。
私は、この「リース契約の内部利子率」が上記の「貸手の計算利子率」や「借手の追加借入利子率」に相当するいわゆる現在価値の算定に用いる割引率かと思い、その内部利子率でリース料支払総額を割り引いた金額としてリース資産に計上したのですが、結局不正解のようで、そのまま「見積現金購入価格」をリース資産として計上するのが正解のようなんです…。
そこで教えてください。「リース契約の内部利子率」とは何ですか?「貸手の計算利子率」や「借手の追加借入利子率」とは、全く違うの性質のものなんでしょうか?
よろしくご教示願います。
No.1
- 回答日時:
リース契約の内部利子率とは、「リース料総額」を「見積現金購入価格」に一致させるための最終利回りであると考えてください。
つまり、「リース料総額」を「リース契約の内部利子率」で割り引いた場合、必ず「見積現金購入価額」になります。
500÷(1+0.0793) + 500÷(1+0.0793)^2 + 500÷(1+0.0793)^3 + 500÷(1+0.0793)^4 + 500÷(1+0.0793)^5 = 2,000.04359471 ≒ 2,000
となります。
^2 は、2乗を意味します。
解答は「リース契約の内部利子率」を使っているのだから、明らかに 2,000 と、処理しているのでしょう。
この回答への補足
いつもありがとうございます。
>500÷(1+0.0793) + 500÷(1+0.0793)^2 + 500÷(1+0.0793)^3 + 500÷(1+0.0793)^4 + 500÷(1+0.0793)^5 = 2,000.04359471 ≒ 2,000
実はよく理解できてないのがここの計算なんですが、問題用紙には「金利相当額は千円未満を四捨五入すること」とあります。
なので、下記のように計算したのです。
【1年目】500÷(1+0.0793) =463.263・・・⇒四捨五入して463
【2年目】500÷(1+0.0793)^2=429.225・・・⇒四捨五入して429
【3年目】500÷(1+0.0793)^3=397.688・・・⇒四捨五入して398
【4年目】500÷(1+0.0793)^4=368.469・・・⇒四捨五入して368
【5年目】500÷(1+0.0793)^5=341.396・・・⇒四捨五入して341
【1~5年目】上記合計1999
だから、「見積現金購入価格」が2,000
「リース料総額の割引現在価値」が1,999
つまり、「見積現金購入価格」2,000>「リース料総額の割引現在価値」1,999
そして、計上額はいずれか低い方の額ということだから、リース資産としては、2,000ではなく1,999だろうと思い1,999を計上したら、不正解で正解が2,000だったという次第なんです。
上記の僕の計算、あるいは僕の文章の解釈がおかしいのでしょうか?
No.2
- 回答日時:
問題をみたんですけど、利子率が一つしか与えられていませんよね?
リース料総額の割引現在価値が見積現金購入価額よりも低い場合は、借手の追加借入利子率を使ってその後の計算をすればいいですが、見積現金購入価額の方が低い場合は「リース料総額の割引現在価値を見積現金購入価額と一致させる利子率」というものが別に与えられていない限りその後の計算はできません。なぜならリース料総額の割引現在価値=見積現金購入価額ではないからです。
よって、本問では利子率が一つしか与えられていない以上、判定をしても見積現金購入価額の方が低い場合その後の計算ができないため、判定はせず、見積現金購入価額を「見積」という言葉はついていますが貸手の現金購入価額と同様と考えてリース資産として計上します。
また、内部利子率は貸手の計算利子率だと思います。
この回答への補足
問題まで確認してくださり、ありがとうございます。
>問題をみたんですけど、利子率が一つしか与えられていませんよね?
ご指摘のように与えられている利子率は一つです。
なので、見積現金購入価額と与えられてる利子率での割引価格を比較しました。
問題用紙には「金利相当額は千円未満を四捨五入すること」とあります。
なので、下記のように計算したのです。
【1年目】500÷(1+0.0793) =463.263・・・⇒四捨五入して463
【2年目】500÷(1+0.0793)^2=429.225・・・⇒四捨五入して429
【3年目】500÷(1+0.0793)^3=397.688・・・⇒四捨五入して398
【4年目】500÷(1+0.0793)^4=368.469・・・⇒四捨五入して368
【5年目】500÷(1+0.0793)^5=341.396・・・⇒四捨五入して341
【1~5年目】上記合計1999
だから、「見積現金購入価格」が2,000
「リース料総額の割引現在価値」が1,999
つまり、「見積現金購入価格」2,000>「リース料総額の割引現在価値」1,999
そして、計上額はいずれか低い方の額ということだから、リース資産としては、2,000ではなく1,999だろうと思い1,999を計上したら、不正解で正解が2,000だったという次第なんです。
上記の僕の計算、あるいは僕の文章の解釈がおかしいのでしょうか?
No.3
- 回答日時:
この問題に関しては、ちょっと特殊です。
通常、「リース料総額が見積現金購入価額に一致する割引率は、7.93%」と書いてあるべき箇所が、「リース契約の内部利子率 7.93%」と書いてあるのです。
問題文に、見積現金購入価額が 2,000千円と書いてあるので、有無を言わさず、2,000千円なのでしょう。
一致するはずなので、問題文に記載されている金額が解答になるのです。
これは極めて不親切な問題です。
ただし、一つ言えることは、問題文に「借手の計算利子率」や「貸手の計算利子率」と書かれていない事です。
ここから、見積現金購入価額と比べるものはなく、見積現金購入価額がリース資産の金額になるとも読み取れます。
そうは言っても、karamuchoさんのように、会計基準をしっかり暗記し、問題文の四捨五入規定を読み飛ばさずに解答した人が失点する問題は、やっぱり試験としておかしいですね。
いろいろ試験の経験を積み勉強していると、2,000千円である理由も見えてきますので、実務に関する出題として、受け入れてください。
ありがとうございました。
もっと多くの問題に触れ、会計感覚を肥やしたいと思います。
あまり時間が無いので、連結会計の試験対策に移ります。
また、よろしくお願い致します。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
問題に見積現金購入価額とありますが、これは借手の見積現金購入価額ではありません。
これは貸手の現金購入価額のことです。このように判断する理由は前の回答でも書きましたが以下の通りです。
貸し手の現金購入価額が与えられていない場合、借り手の見積現金購入価額とリース料総額の割引現在価値を比較することになります。しかし比較前の段階ではどちらが低いかなんて分かりませんよね?なので、このような比較をさせるような問題では利子率が「必ず」2つ与えられます。
1つはリース料総額の割引現在価値の計算に用いる借り手の追加借入利子率です。
もう一つはリース料総額の割引現在価値と「借り手の見積現金購入価額」を一致させる利子率です。
しかし、この問題の場合は利子率が1つです。よって、比較する必要のない問題であることが分かります。
ゆえに見積現金購入価額という言葉は貸し手の現金購入価額ということになります。
ありがとうございました。
>このような比較をさせるような問題では利子率が「必ず」2つ与えられます。
肝に銘じておきます。
今後もまたよろしくお願い致します。
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