No.4ベストアンサー
- 回答日時:
主筋に対する忠誠・忠勤は戦国時代より江戸幕府開闢以降、つまり徳川将軍家が奨励した朱子学の波及と共に武士階級の一般的且つ支配的イデオロギーとなります。
つまり江戸体制の永久的存続を願う徳川家としては、大名を思想的に雁字搦めにして去勢する必要があり、主君に対する忠誠を武士の最も美徳なるものと規定したのです。
一方戦国時代は完全なる能力主義、武将の首も簡単に挿げ替えられてしまうが、武将のほうが大名・盟主を裏切り・見限るのも普通にあった時代でした。
尼子家に於ける山中鹿之助の様な稀有な例も存在しますが。
>戦国武将や坂本竜馬、新撰組など現代では美化されすぎですか?
昨今の歴史ブーム、やはり主人公はイケ面で思想的に堅固である必要があるのでしょう。
個人的に一番魅力があるのは戦国武将ですね、彼らは自分の力量を発揮出来るステージを与えられればあっけらかんと裏切り・敵に仕えてしまう。
新撰組には悲壮感が漂い、坂本竜馬はその功績・足跡がたぶんに誇張されているきらいがあります。
No.7
- 回答日時:
まず簡単な回答を
冷静に考えると、戦国時代は幕末の人物について、現代の価値観で考えることは、健全とは言い切れません。
その時代にはその時代の価値観・倫理観があるわけで、現代人の我々の価値観で善悪を評論するのは、決して適切なものとは言えないでしょう。
現代的価値観で当時の人物像を評価することは不適切とは言いませんが、ある種、現代人の驕りのようなものがあることは指摘できるでしょう。
さて、美化については、価値観の問題であって、その適否・是非は簡単に言えませんが、美化のベクトルに問題があるように思います。
例えば、私が個人的に好いている「最上義光」は、巷説では権謀術数に長けた非人道的な人間に描かれていますが、それが様々な資料からねつ造の部類だったことが明らかになっています。
問題は、支配者・為政者として、庶民に安寧を提供する必要性から考えれば、マキャベリ的な「最上義光」は全否定されるべきではありません。
人物の評価は個人差がありますし、それは自由だと思います。しかし、歴史小説家が創造したフィクションを史実のように曲解する歴史認識が跋扈している部分には大きな懸念があって然るべきでしょう。
さて、文末に一点だけ
>戦国武将などは一生を忠誠を誓った主に仕えるみたいな……。本当にそんな美しい話あったんですかね…?
朱子学的倫理から、そのような事例は数多指摘できます。
しかし、その事例が、当時の倫理観からすれば、稀であり、むしろ異端であることは指摘しておきます
戦国時代というのは全般的に、忠義云々ではなく、実力主義であって、家を前提にする時代です。
つまり、忠義に対する報奨ではなく、働きに対する対価に価値があるのであって、江戸時代のような忠義一辺倒の時代ではありません。
残念ながら戦国時代に関しては巷説の小説家の創造した倫理・道徳が跋扈していますが、当時の倫理観を知った上で、冷静に時代小説などを読めるといいとは思います。
No.6
- 回答日時:
>戦国武将や坂本竜馬、新撰組など現代では美化されすぎですか?;
最近のサブカルチャーに登場する武将達の容姿に関しては、美化しすぎだと思います…。
(肖像画や同時代の容姿に関する伝承を見事に無視しきった描画など…。)
何度見てもこれが↓豊臣秀吉には見えませんが…。(秀吉は小柄[少なくとも長身ではない]だった筈なのに…。)
>戦国武将などは一生を忠誠を誓った主に仕えるみたいな……。
過失(無能で家を維持出来そうに無いのも含むと)の無い主君を、自己の都合で裏切り捲くる方が少数派だと思うのですが…。
(「武士たるもの七度主君を変えねば武士とは言えぬ」と言い切った藤堂高虎でさえ、主君の豊臣秀長には終生忠誠を尽くし、その没後は養子の豊臣秀保の後見人を務め、早世すると高野山に出家[秀吉の召還で還俗しますが]しています。)
前後の時代と比較して、自身の才覚一つでいくらでも上を目指せたが故に、下克上のイメージが強いのですが、犬の様に忠実と言われた徳川家臣団の様に、戦場での危機に際して主君の身を守る為に身を捨てて庇った事例[三方ヶ原の戦い等]はいくつも有ります。
正直、あの時代は裏切りはリスク[自己破産すれば借金すら負わなくても済む現代ですら、独立する人は一部ですし…。]が高すぎますしね…。一部の成功例を極端に誇張しているような気が…。
(失敗すれば自身は勿論、一族郎党が生まれた事を後悔するほどの拷問の上に殺されるのですから…。)
なお、武士の忠誠を声高く言われる様になった江戸時代でも、家臣の主君追い落としは、徳川将軍家以外は頻繁に行われています。
幕府への告口・家臣一同の連名による藩主の隠居の強要は頻発しましたし、徳川御三家の御附家老の様に独立を目指して藩主と内紛を繰り返す者もおりました。
また、江戸時代の武士の忠誠の鑑とも言える赤穂浪士の事件は、幕府に取り潰された大名が数百と有りながらも、家臣が徒党を組んで実力で抗議した唯一の事例だった事も見逃せません。
No.5
- 回答日時:
基本的に芝居とかの『ネタ』にされる&する訳ですから
お話を盛り上げる為には「実話」だけでは少々物足りないので
やっぱり脚色はされますよね
それでも戦国武将で生涯の忠誠で仕えた家臣は大勢いますよ
尼子家の山中鹿ノ介さんは主人は凡人、主家は滅亡寸前orしている状態でも
主家を再興する為に頑張りました。
今川家の岡部元信さんは桶狭間後、敗走一途の家臣団の中で唯一戦場に残り
『徹底抗戦』の意地を示して
主人:今川義元さんの首を信長から取り返した人です。
※その後の主人:今川氏真さんのやる気の無さに嫌気がさして武田家についてますが…
坂本竜馬さんは『日本』に置いて革命家であり、革命に成功したのですから
※封権制から議会制にした。
当時の政権が悪く言う訳ありませんネ。
逆に失敗してたら幕府側により「テロリスト」扱いは免れないでしょう。
チェ・ゲバラが英雄と言うのと同じです
日本人は基本的に「判官贔屓」ですから『はかなく散っていく美しさ』を現すのに
【悲劇的】なお話が好きなんです。
逆に言うと、
最初から金持ち&権力者のボンボンに生まれて~何不自由なく暮らして後継者にも恵まれた。
なんてパターンだと「お話的に面白くないしドラマ性が無い」訳で
そんなお話を誰が好き好んで世間に広めようとするのでしょうか?
と言う事なんです(*´・д・)(・д・`*)ネー
No.3
- 回答日時:
>戦国武将などの美化
戦国武将や坂本竜馬、新撰組など現代では美化されすぎですか?;
私も本人達とは会ったことがないので美化されてる、とは言い切れませんが…。
戦国武将などは一生を忠誠を誓った主に仕えるみたいな……。
本当にそんな美しい話あったんですかね…?
↓
「時間薬」と言いますが、痛みや苦しみが時間経過で軽くなり、汚れや埃が雨で洗い流されるように・・・
年月の経過と世代の交代の中で、勝利者や時代の権力者にとって都合の良い人物や出来事が残され、恨みや葛藤が浄化され純化されて、良き思い出や言葉だけがエピソードとなって誇張や歪曲も交えて脚色された形で伝承され書物に記され残される傾向にあるのでは・・・。
それが、伝言ゲームではないが、見聞する者をして、感動・共感したシーンや物語を純粋培養していくので一層の感動秘話となり忠節孝行・艱難辛苦・主従の誓いや礼節にと私たち日本人の国民性や価値観に合致した琴線に響く生き様・テーマーは、より美しく潔く清らかな物語となるのでは・・・。
情報が少なく、知識階級も限られ、寿命も短い時代、教えられ学んだ人物・情報・データーは非常に限定され、儒教の教えや宗教の力も影響し、疑うことも少なく、数多い事件・人物・出来事の中からチョイスされたのが・・・曽我兄弟や忠臣蔵であり、櫻井の駅の別れであり、安宅の関、爆弾3勇士や海神広瀬中佐、乃木将軍夫妻の殉死etcとなっているのではないでしょうか。
徒に美化・誇張・歪曲もダメだが、はなから疑い否定し無関心も恐い。
やはり、確かな価値観と感性で、先人の知恵・喜怒哀楽&豊かな生き様・苦難の末の大願成就を学び知り活かすのは大切であり有意義だと思います。
要は、出来る限り、是々非々で、その人物・エピソードの中から、盲信や模倣するだけでなく、多くの物・ネタ・教訓を、汲み取り取捨選択して自分の言葉・信条・生き方に、どれだけ活かせるかどうかだと思います。
そういう意味で、偉人伝とか英雄物語が最近は目にする機会が少なく、道徳や修身の偏った悪用はダメだが、良き教え・生き方・先人の足跡を祖父母&両親が読み聞かせ語る時間やシーンも見掛けないように思いますが・・・寂しさを覚え、残念であり、惜しい事だと私は思います。
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