インフレやデフレにならないように、うまく経済を調整するのが
日銀の仕事だと思いますが、
ところでそのインフレ・デフレになった場合の弊害が、いまだに
ピンときません。
たとえば、デフレの弊害としてよく耳にするのは、物の値段が
下がると、会社の収益も落ち、よって給料が減ったり雇用が
少なくなったりする、という話ですが、
(1) 給料が減ったとしても、物の値段が安くなっているので、
生活費も少なくてすむから、結局たいしてかわらない
(2) デフレとは物の値段が下がることを意味するので、それ
だけだと、作ったり売ったりする量はかわらない、よって
仕事量も変わらないので、雇用が少なくなるというのは、
ウソじゃないかという気がする
と思います。
インフレ・デフレが、なぜ悪いことなのか、解説をいただけ
ると嬉しいです。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
まずインフレの弊害ですが家計では賃金の上昇が1年近く遅れますので、生活がやや苦しくなる可能性があります。
また預金上昇率より物価上昇率が高いと貯金で物が買いにくくなります。つまり預金や年金で生活する老齢者の生活が苦しくなります。企業にとっては人件費の上昇に加えて、原材料の上昇が業績を圧迫します(ただし価格転嫁は可能です)。また国債など保有している場合は価値が目減りしてしまいますので資産状況が悪化(主に金融機関になるでしょうか)します。
政府にとっては通貨供給量のコントロールが難しくなり物価の高騰やハイパーインフレーションを起こす可能性があることと国債金利上昇による借金増加(しかし税収は上がるので返済はしやすくなります)になります。
一方、デフレの弊害についてですが、家計では雇用が確保され賃金水準が落ちなければ望ましいです。しかし時間経過で物やサービス価格が低下するのでお金を持ち続けたほうが有利で消費は減退します。また職を失ったり賃金カットやらが起きはじめます。
なぜなら企業が消費を喚起するため販売価格を引き下げますが、同時に利益率が下がるのを何とかしようとするからです。利益率を向上、最低限でも維持しようと原材料費の引き下げや人件費を削減するため人件費のカットや人件費の変動費化(正社員からパートへの切り替えなど)したり、海外に拠点を移し現地の人を雇用するなどが考えられます。
また政府にとっては税収減少に直面することになります。なぜなら税収を得るためには家計や企業が消費する必要があるからです。税収が減れば歳出を削減しなければバランスが崩れます。そして国債で借りているお金が返済しにくくなります。でも現状で歳出を削減するのは困難であることは事業仕分けの成果や社会保障費の自然増が抑制できないことを見れば想像がつくかと思います。
結局どちらもコントロールが効かず行き過ぎると社会情勢が不穏になります。基本的に通貨は価値が下がります(今の100万円と未来の100万円はどちらが価値があるか)ので適度にインフレしている状態(2~4%)が一番望ましいとされています。
> (1) 給料が減ったとしても、物の値段が安くなっているので、生活費も少なくてすむから、結局たいしてかわらない
本文中にも書いてありますが時間経過で物やサービス価格が低下するのでお金を持ち続けたほうが有利になり消費は減退します。
> (2) デフレとは物の値段が下がることを意味するので、それだけだと、作ったり売ったりする量はかわらない、よって仕事量も変わらないので、雇用が少なくなるというのは、ウソじゃないかという気がする
企業は売上なければいけないので消費を喚起するため販売価格を引き下げようとします。しかし利益率は最低限でも維持しようと原材料費の引き下げや人件費を削減するため人件費のカットや変動費化したり、海外に拠点を移し現地の人を雇用しようとします。
ありがとうございます。
・商品価格が下がる(上がる)のと
給料などが下がる(上がる)のに時間差がある
がゆえにインフレ状態が続けば生活は苦しくなり、
デフレが継続すれば(厳密には、継続するという
見通しが高いという風に世の中が考えれば)消費が
減る。
・また、インフレ時においては、既存資産(typically貯金)が
目減りすることから、既存資産だのみの人達(typically高齢者)の
生活がより厳しくなる。
といった点が分かり、非常に理解が深まりました。
No.4
- 回答日時:
(1)(2)
デフレには良いデフレと悪いデフレがあります。
例えば、あるものの値段が100円から60円に下がったから2個買いましょう、というのは良いデフレ。
例えば、行き過ぎた低価格競争の激化し人件費が削られ続け商品の価格下落が続き売上が下がるようなデフレは悪いデフレです。
要するに設備投資を縮小させ悪循環を引き起こすようなデフレは悪いデフレです。
No.3
- 回答日時:
>たとえば、デフレの弊害としてよく耳にするのは、物の値段が
下がると、会社の収益も落ち、よって給料が減ったり雇用が
少なくなったりする、
さらに続きを考えてみてもらうとわかりやすいと思います。
失業者が増え収入が少なくなる人が増え消費を控えます→モノが売れなくなるので企業はさらに
コストダウンをしてモノの価格を下げます→コストダウンのためその企業自体や取引先が人員削
減などをして失業者がさらに増えます→最初の戻っており繰り返し・・・
理屈でいえばどんどんモノの値段が下がっていったとしても、モノが安くなるといっても限界が
ありますので破たんするわけです。
>(1) 給料が減ったとしても、物の値段が安くなっているので、
生活費も少なくてすむから、結局たいしてかわらない
給料カットで給料が減るぐらいでしたらそのように考えることもできるかもしれませんが、失業
している場合は先行きの見通しがなく深刻な事態でなかなかこのように肯定的にとらえることが
困難であり、社会が閉塞感を感じ活力を失い国民の不安が増大し国にとって好ましいことではな
いです、したがってデフレが問題視されるということになってくるわけです。
>(2) デフレとは物の値段が下がることを意味するので、それ
だけだと、作ったり売ったりする量はかわらない、よって
仕事量も変わらないので、雇用が少なくなるというのは、
ウソじゃないかという気がする
景気が悪いのでみんなが無駄遣いを避けて消費を控えていますのでモノを作っても売れないので
企業も無駄なものを作りません、ですので「作ったり売ったりする量は変わらない」という前提
が間違っています。
たとえば食品とかどうしても必要なものは確かにあまり変わりませんが、それでも高級食材(た
とえばキャビアだとか)のようなものは売れないので作らなくなります、ましてや食品以外のぜ
いたく品(ヨットやクルーザーだとか)ならなおさら売れないので作ったり売ったりする量は全
体としては変わってきます、ヨットやクルーザーを作るような会社では売れないのでコストカッ
トをしてそれでも無理なら人員カットをして失業者が出てきます。
長くなるのでデフレに限定して説明してみましたが、モノの値段が安くなること(デフレ)もモ
ノの値段が高くなること(インフレ)も程度問題でほどほどならよいのですが、これが行き過ぎ
るとよくないということがすでに定説になっています。
No.2
- 回答日時:
飛行機の羽の様なイメージをされてみては如何でしょうか?
インフレは飛行機の右はねで、デフレは飛行機の左はね。飛行機にとってどちらも必要です。目的地に到達する為には、飛行機は中心軸と両はねが必要でございますし、左に傾いだり、右に傾いだりする事は何ほども問題ではございません。
ですが、バランス感覚は大切ですよね?
目的地に到達する際には、左にも右にもバランス良く扱うのが最も効果があるのだと思います。確かに左に傾ぐことだけを使って目的地へと到達する事は可能かもしれません。しかし時間が掛かったり、大気の流れや離着陸時の微調整などを図る時には余りにも危険でございます。
一般的に、インフレやデフレによる弊害が起きたり困ったりするというのは、飛行機の機体が目的地から遠のいたり、気流の衝撃を受けている様なものではないでしょうか?
ただバランスが重要ですから、バランスが崩れている時には調整が必要となってきますね。ずぅっとデフレ・・・というのはやはりバランスが悪いものですから。
ここまでは大雑把なイメージです。それで次に、デフレやインフレとは一体何なんだろう?という問いに来るかと思います。
デフレによって、モノの値段が下がったり、雇用が悪化したりしていますよね?
ですが、それをもってデフレであるとは言えないんですね。デフレが一つのキッカケとなって値段が下がったり雇用が悪化する事は確かにあります。ですが、デフレはキッカケに過ぎないのでありまして、モノの値段が下がったり、雇用が悪化する事がデフレそのものではないという事を何度も確認しておく事は僕は重要だと思います。
それでは、デフレそのものとは一体何なのでしょうか?
そして、インフレそのものとは一体何なのでしょうか?
デフレやインフレを、数値的に定義してこの場合はデフレ、この場合はインフレとしている印象を受けますが、僕はこれは如何なものかと観ております。そもそも数値化する前段階の時から経済は機能しております。経済の本質をひも解こうとしますれば、数値化が行われる以前に興っていた事も含めまして、同時に考察する事が重要だと思っております。
数値化される前の経済とは、物々交換の事です。
この時には、お互いに必要なものを相手が持っていて、その必要なものを交換する事にお互いが了承した時に交換が成立します。言うまでもない事かもしれませんが、最も大事な事をここで確認しておきたいのは、何故それが必要であるかと言いますと、それを得る事によって問題を解決出来るからです。問題は個々人によって違いはあろうかと思いますが、問題の本質とは、それを解決すれば感動や喜びや成功や達成など、心情面の豊かさを得る事に繋がるものでしょう。
物々交換が成り立つ為には、こうした
(1)お互いに必要なものを相手が持っている。
(2)交換する事をお互いが了承する。
(3)必要なものを得る事によって問題を解決する(心情面の豊かさ)。
がある事が前提でございます。これは経済の前提であると言ってもよろしいのではないでしょうか?その上で、しかし肉と刀を交換するという時には、肉は腐るが刀は腐らないなどの違いを埋める必要が出てきますね。他にも、交換するスピードをもっと早めたいと思う訳ですね。
そうした諸々の問題がありますが(ここでは字数もありますし大雑把で)。それを解消解決する為に登場しているのが貨幣です。共通の尺度を設けると同時に腐らない。貨幣の役割によって、モノとモノの交換スピードは高くなりました。
数値化されているお金には実はそうした、
(1)お互いに必要なものを相手が持っている。
(2)交換する事をお互いが了承する。
(3)必要なものを得る事によって問題を解決する(心情面の豊かさ)。
などの人間の心情面の豊かさや交換する事の認定など、人間の心や意志が介在している事がとても大切なんですね。それでは普段、僕らがお金をもらたり使ったりする時に、そこまでの心や意志が介在するかと言いますと、中々そこまでは・・・、というのが実情ではないでしょうか?
さて、本当に必要なものであれば値下げをする必要などございません。必要だし得る事によって問題を解決するからです。ですが、それを買ってくれないから値下げをしてでも買ってもらおうとする企業の姿勢の方が可笑しいと言えます。企業は、この時に気付かねばなりません。
「そんな商品は要らないんだ」
「その商品とお金を交換したくないんだ」
「その商品によって、問題は解決しないんだ」
というのが消費者の本質的な心理です。デフレの本質は、「その商品要らないんだ!」という消費者の心理状態です。すみません回答になっていない事は理解しておりますが文字数に制限が来ました。インフレ・デフレを心と意志で・・・
参考URL:http://ameblo.jp/shima-zakky/entry-10610412439.h …
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