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フェーズドアレイレーダーとは何ですか?
パッシブとアクティブのちがいは?

簡単にお願いします

A 回答 (2件)

 一般的には、アクティブレーダーとは、そのレーダー自体が電波を発信して、その電波が対象に当たって跳ね返って来るまでの時間を計測する事で、対象までの距離を測定するレーダーの事で、パッシブレーダーとは自らは電波を発信しないで、他の発信機が発信した電波や、対象自体が発する電波を利用して対象を探知するレーダーの事です。


 しかし、フェーズドアレイレーダーのアクティブとパッシブには別の事を表している場合もあります。

 フェーズドアレイレーダーのアンテナには、多数の小さなアンテナが、電波の波長の半分以下の間隔で並んでいます。(大抵は平面上に並んでいるが、理論的には平面ではなくとも可能)
 アレイとは「整然と並べる」といった意味です。
 フェーズとは位相の事です。
 電波は波ですから、山や谷がありますが、その山や谷に対して、どの辺りの部分であるのかを表す概念が位相です。
 例えば、複数の波の山や谷が完全に同期している場合には、位相が揃っていると言い、山や谷が現れるテンポが揃っていない場合を、位相がずれていると言います。

 例えば、フェーズドアレイレーダーを構成している小さなアンテナが、完全に同時に電波の波長の山の部分を発信したとします。
 すると、隣り合った小アンテナから発信された電波の山の各々の先端が、ある瞬間に存在している位置は、何れの山もアンテナが並べられている平面から等しい距離となります。
 その結果、合成された電波の山の形は、アンテナが並べられている平面と平行な1つの電波の山と同じ形となり、電波の山はアンテナの真正面に飛んで行く事になります。
 同様にして、電波の波の全ての部分に関しても、同時に発信される様にすると、真正面に電波を飛ばす事が出来ます。
 次に、電波の山谷を発信するタイミングを僅かずつずらし、アンテナの下側ほど、発信するタイミングが遅くなる様にした場合を考えてみます。
 すると、隣り合った小アンテナから発信された電波の山の各々の先端が、ある瞬間に存在している位置は、下の方ほどアンテナが並べられている平面に近くなります。
 その結果、合成された電波の山の形は、アンテナが並べられている平面に対して斜め下向きに進む電波の山と同じ形となり、電波の山はアンテナに対して斜め下の方向に飛んで行く事になります。
 同様にして、電波の波の全ての部分に関しても、アンテナの下側ほど、発信するタイミングが遅くなる様にすると、斜め下方向に電波を飛ばす事が出来ます。
 各小アンテナが電波を発信するタイミングのずらし加減を調整すると、真正面に対して何度の角度で電波を飛ばすのかを調整する事が出来ますし、アンテナの上にある小アンテナほどタイミングが遅くなる様にすれば斜め上に電波が飛び、右にある小アンテナほどタイミングが遅くなる様にすれば斜め右に電波が飛ぶ、という具合に、アンテナを固定したまま、好きな方向に電波を飛ばす事が出来ます。
 この電波を発信するタイミングをずらす方法として、個々の小アンテナが1つずつ発信機(電波の元となる高周波電流を作り出す部分)を備えているものを、アクティブフェーズドアレイレーダーと言い、レーダー全体で1つの発信機を共用していて、発信機から小アンテナに高周波電流を送る途中に、各小アンテナに1つずつ、電流の変化が伝わるのを遅らせる装置を取り付けて、遅らせる時間の長さをそれぞれ変える事で、小アンテナから電波が発信されるタイミングをずらすものをパッシブフェーズドアレイレーダーと言います。
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