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生物の知識が全くないものです。

良く、犬とオオカミを配合させて新しい動物を作ったり、トマトとナス(?)を配合させて新しい植物を作ったりと、そういう話を耳にします。
疑問なのですが、一体このような異種間の配合というものは、どこまで可能なのでしょうか?
人間と犬はまず不可能な感じが直感的にしますが、人間とオラウータンとかなら可能なのでは、とかとも思ってしまいます。

動物と植物では勝手が違うのかもしれませんが、良く「種」や「属」といった生物の区分けを耳にします。
これらの範囲で配合が可能だったり、とかの区分で分かれていたりするのでしょうか・・・?


よろしくお願いします。

A 回答 (6件)

 Jagar39です。



 種の定義における交配可能性の位置づけは、それこそNo.5で張られたリンクを参照していただければ判るはずです。

 すなわち、「種の定義」の章の下に形態的種、生物学的種、生態学的種、地理学的種、等々が並列で記載されており、生物学的種が種の定義には優先されるべきだとか優先されるのが一般的である、とは一言も書かれていません。

 ちなみに「生物学的種」という言葉そのものが誤解を招くのですが、ここでは単に交配可能性の有無のことを意味しているのであり(生殖的種、とでも言い換えた方が誤解を招く可能性が少なくなると思うのですが)、「生物学的に種分類をするときは生物学的種の基準を用いる」という意味ではありません。生態学も形態学も地理学ですら「生物学」の範疇ですから(ここでの地理学は生物分布域を意味するので)。

 さらに「ニホンザルとタイワンザルも厳密には地理学的種である」と書かれているのは、[生態学的種]の項目の「たとえば、ニホンザルとタイワンザルは交配可能であり、その子孫も繁殖力があるが、地域的に完全に隔離されており、その限りでは形態的差にも差があり、別種と見なして良いと判断する」という文章を受けているものです。
 そしてこの結論は、どちらにしても「ニホンザルとタイワンザルは別種である」ことに変わりありません。同種にして亜種に分類すべき、とは一言も書かれていないわけですから。
 まあわざわざ厳密には、と断らなくてもニホンザルとタイワンザルは「地理学的種」の概念によって別種に分類するのが一般的だと思いますが。

 「生殖的隔離」という言葉ですが、以下のリンクを参照してください。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E6%AE%96% …

 ここでは広義には「広義には二つの個体群の間での生殖がほとんど行えない状況すべてを指す」と書かれています。つまり「地理的隔離」も広義の生殖的隔離なのです。
 この項目でもニホンザルとタイワンザルに触れられていますが、「両者は生殖的に隔離されていたと言える」と書かれています。

 狭義の生殖的隔離は、「複数の生物個体群が同じ場所に生息していても互いの間で交雑が起きないようになる仕組みのことである」となっています。

 さらにここでは「生殖的隔離が存在することは、その両者を異なった種と見なす重要な証拠と考えられる」とありますが、文脈上この生殖的隔離は広義あるいは狭義を問いません。

 さらに「種の定義における交配可能性の位置づけ」ですが、生物学的種(交配可能性)の正確な定義は、No.3でも触れましたが、「同地域に分布する生物集団が自然条件下で交配し、子孫を残すならば、それは同一の種とみなす」です。つまり「狭義の生殖的隔離が成立している場合は別種」ということと同義ですね。
 この「同地域」と「自然条件下」を読み落とすので、ニホンザルとタイワンザルを亜種に再分類すべきなどと誤解するわけです。

 現にニホンザルとタイワンザルを始め、他の科でも多くの属の中に「交配可能な別種」が並んで分類されているのが紛れもない事実ですから、「地理的に隔離されていて形態的な差が見られれば別種」という分類基準の方が「一般的」であることに疑問の余地はないでしょう?
 ちなみにここでも「地理的に隔離」だけが別種の条件ではありません。その後の「形態的な差」が重要です。
 まあこれも厳密には、「形態」に限らず、例えば発情期や生活様式(単独生活か集団生活か等)の生態的な差でも良いのですが。(「形質的な差」と言うと全てを包括できます)

 まあそれこそこのあたりは、「読解力」の問題なんですけどね。

 ちなみに、「広義の生殖的隔離が成立すること」は種分化のプロセスで最初に起きることで、その結果、「形質に差」が生じるわけです。狭義の生殖的隔離は、その「形質の差」の1つでしかありません。
 その間のどこで「別種」とすべき線を引くか、が問題であるわけですが、それは変異がランダムに起き、進化のプロセスが連続的である以上、明確で厳密な定義を設定するのは不可能でしょう。

 例えば、変異がたまたま生殖器の形状や発情期や求愛行動などの生殖に関与する部位に起きれば、分化して早々と交配が不可能になってしまうでしょうし、顔や体毛などの形態に関与する部分だけが変異すれば、似ても似つかないほどの差が生じてもまだ交配可能だったりするかもしれません。
 つまり、「隔離が成立してから交配不可能になるまでの時間(世代数)」も一定するわけではない、ということです。
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#1の者です。


種の定義における交配可能性の位置づけは、下記をご参照下さい(wikiサイト);
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A8%AE_(%E5%88%8 …

「地理的に隔離されていれば別種」というのは、生物学的定義ではなく、
中段の「種の定義」の4番目の「地理学的種」であり、そこに「しかしこの
定義では(他の定義以上に)亜種と種の区別が困難であり、恣意的に
用いることになる。上述のニホンザルとタイワンザルも厳密には地理学的
種である。」とあるように、一般的ではない考え方です。

参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A8%AE_(%E5%88%8 …
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動物の場合、継続的に交配できるためには、いくつものバリアを乗り越える必要があります。


思いつく限りでは、
発情できるかどうか(求愛様式や時期)
交尾できるかどうか(物理的に)
受精できるかどうか(精子が卵に侵入するための酵素の違いなど)
発生できるかどうか(形態形成の問題、必須な遺伝子の過不足など)
生まれてから成熟して配偶子を作れるかどうか(染色体が減数分裂可能か)
でも、実際に交配可能かどうかは、学術的にあまり意味がない(人工的な環境でしか起こらないから自然科学の範疇ではないし、実用的な応用もできない)のでほとんどの種で実験はされてなく、区分も確立してないと思います。
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 生物の分類は、本質的には「独立し、差違がある遺伝集団か」ということが基準です。

「交配可能か否か」が基準なのではありません。

 ですから、「交配可能な異種動物」はいくらでもいます。

 「独立した遺伝集団」というのは、つまり「生殖的隔離が成立しているか否か」ということです。
 この生殖的隔離は、互いに交配不可能であれば「成立している」と疑問の余地なく言えますが、隔離要因なんて何でも良いので、「海が互いの集団を隔てている」というのも、疑いなく成立していると言えるわけです。
 で、「差違がある遺伝集団」というのは、形態に差があれば遺伝子に違いがあるのは確実なわけですから、これも疑いなく言えます。

 つまり、地理的に隔離されていて形態に差があれば、通常は「別種」として分類される、ということです。「形態に差があるから交配不可能だろう」などという推測も暗黙の了解も存在しませんし必要でもありません。

 例えばニホンザルとタイワンザルは、海が両者を隔てていて「生殖的隔離」が成立しています。また、形態的にも僅かではありますが(生物に興味がない人には見分けが付かない程度の)差違があります。だから別種として分類されているわけです。
 これらは動物園などで一緒に飼育すると容易に交配して雑種を作りますし、その雑種にも当然のごとく生殖能力があります。
 動物園から脱走したタイワンザルやカニクイザルが地元のサルと交配して雑種が増えるといった「遺伝子汚染」が問題になっていますが、「交配可能なら同種」という定義があるのなら遺伝子汚染などそもそも問題として存在し得ないことになりますよね。

 「交配可能なら同種(亜種)」という定義が仮に存在すると困ったことが起こります。

 A、B、Cという3つの動物がいるとして、AとB、BとCはそれぞれ交配可能なのに、AとCは交配不可能、という現象があったとき、どう分類します??
 AとBは交配可能なので同種、BとCも同種に分類しなくてはならないのに、AとCは交配不可能ですから別種に分類しなくてはなりません。
 これは輪状種といって、現実に数多くの実例があります。

 というより、生物の進化は全てシームレスです。ヒトは600~800万年前にチンパンジーとの共通祖先から分岐して進化してきましたが(400万年というのは少々古い知見)、仮に800万年、1世代20年とすると(ほんとはもっと短いでしょうが)、ざっと40万世代を経て現在の姿に進化してきたわけです。
 で、その40万世代の「隣の世代」とは、完全に交配可能だったわけです。現に交配して生まれてきた子ですから。
 ですが、現在の私たち人類が800万年前の祖先と交配できるか?といえばおそらくできないでしょう。
 つまり隣同士は交配可能なのに、「ある距離」で交配不可能になるわけです。

 また、人類は800万年前から一直線に進化してきたのではなく、途中で非常に数多くの「他の人類」を分岐させてきていることも判っています。たまたまその中で唯一生き残った「種」が我々ホモ・サピエンスであるわけです。
 最近まで生存していた人類といえば、ネアンデルタール人やフロレシエンス人などがありますが(最近デニソワ人という人類も発見されました)、それらの人類はわずか2万年前くらいまで生存していたようです。
 ホモ・サピエンスはこれらのネアンデルタール人やフロレシエンス人とは交配可能だったかもしれません。ネアンデルタール人やデニソワ人とは交配していたらしい、という遺伝学的な知見もあります。
 ネアンデルタール人はその前のホモ・エレクトスとは交配可能だったかもしれません。でも、ホモ・サピエンスとホモ・エレクトスとは交配不可能だったかもしれないわけです。

 現在人類はたまたまホモ・サピエンス1種しか生き残っておらず他は全て絶滅してしまったので話が単純なのですが、もしこれらの「人類」が現在も全て生き残っていたとすると、A~Cの問題は人類でも起きていたかもしれないですね。

 まあつまり、要するに「交配可能か否かが種の分類基準ではない」ということを言いたいだけなのですが。

 ちょっと補足が必要なのですが、交配不可能であれば「生殖的隔離が成立している」ことの確実な証明になるわけですから、まず別種に分類されます。その意味では「基準」です。
 ただ、交配が可能であったとしても、その他の要因で生殖的隔離が成立しているなら別種に分類すべきなので、「交配可能なら同種」という定義が間違っているわけです。

 そういう意味では、No.1さんの回答は生物学的な正誤は別として、回答として特に的外れなものではありませんよ。
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ヒトとその他の類人猿との交配はほぼ不可能だろうなぁ....


逆に, イヌとオオカミならまず余裕で交配できるはず.
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完全に持続的な交配が可能なら、種としては安定でなく、


亜種関係にあるとされます。
ただし遺伝子の研究以前は、分類学は形態によってなされて
いたので、『これだけ形質が異なるから交配できないだろう』
という暗黙の了解がありました。
(形態が違う=DNA配列が違う=交配が困難)

ただ、ライオンとヒョウを交配したレオポンなど、興味本位で
作られていました(レオポンは雑種一代のみで生殖能力なし)。
同様に、チンパンジーと人間は、わずか400万年前に生殖隔離
されたばかりで、DNA配列の違いはわずか1%ちょっとなので、
雑種一代ぐらいはできるだろう、と考えられています。

しかし、レオポンと同じで、学術的意味はない(し、モラル的
にも抵抗がある)ので、誰もこうした“XXと○○は交配できるか”
という実験をしないだけです。
何ならご自分でチンパンジーを飼って試してみて、世界中から
非難されてみてはいかがでしょう?

この回答への補足

補足日時:2011/01/04 21:57
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