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同じ種の地域個体の遺伝子撹乱などが問題視され、最近魚の放流などが慎まれている感があります。もちろん他地域の遺伝子個体との交雑で適応力
などが低下し、個体数が逆に減少したりすることや
もともといなかった地域への放流は他種への影響も
ありますし問題かもしれません。しかし、有性生物である以上、雑種を作ることは適応力向上の一つの形であり、なんら不自然なことでは
ないと思うのです。先述の「交雑による適応力低下」
というのも、自分で書いていてあまりしっくりきません。
確かに、地域個体は各々の地域に既に「特化」しており、
最大の適応力を持っている、そこに「特化」していない
他地域の個体が入ると「特化」度が下がる、なんてことも
あるかもしれませんが、そもそもその場合「特化」していない
個体は淘汰されるはずです。「遺伝子多様性」の保護と言う観点から考えても、有性生物の根本原理からして雑種の創出は即ち遺伝子多様性の創出でありなんら問題はないように思えます。
なんだか生物学に純血主義がはびこっているようで気持ち悪いのですが、
同種の地域個体間における交雑がそれほど絶対悪である
ようにはどうしても思えないのですが・・・。
いったい何がだめなんでしょうか?

A 回答 (5件)

>先述の「交雑による適応力低下」


>というのも、自分で書いていてあまりしっくりきません。

確か、一般的に在来種より雑種の方が繁殖力などは高かったはず。
そのような雑種が異常に増えることで、在来種のえさや住処が少なくなり、
相対的に適応力が低下する。
自分ではこんな認識でいます。


>そもそもその場合「特化」していない
>個体は淘汰されるはずです。

考え方としては理解できるんです、が、気になる点があります。
「特化していない」という点をどう捉えるかです。
この場合の「特化する」というのは、その種が生息する環境に対して、だと思うのですが、
その環境自体が人間が人為的に作り出したいびつな環境になってしまっています。
人間の手が入らない自然環境では、特定の種だけが突然別の地域に移動する、
なんてことはまず起こりません。
他の種も含めて、環境全体として変化していくものです。

また、変化のスピードについても大きく異なります。
本来なら数百年、場合によっては数千年、数万年かけておこる変化を
人間ならわずかな時間で行ってしまえます。

そのままなら絶滅しなかった種が、人為的な環境に特化できないために滅びても良いのか。
そういうことだろうと思ってます。

ついでに言うと、特定の種(雑種)の生息数が極端に多くなると、
えさとなる種が現象したり、同じえさを食べる別の種にも影響がでる場合があります。
そういうのも踏まえた上で、影響が出ないように個体を移動できれば問題はないでしょう。
でも、どうすれば影響が出ないかは分かりません。
なので、よろしくないと思います。
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この回答へのお礼

なるほど、逆に雑種が出来るとその種が繁栄しすぎて
他種に影響を与えるということもありますね。
早速のご回答ありがとうございます。

お礼日時:2007/05/13 09:05

No1です。

ちょっと気になったので追記します。

>確かに、遺伝子資源の喪失は起こりえましょうが、
>雑種という新たな遺伝子資源も生まれると言う考え方は出来ないでしょうか。

興味深い指摘です。この点だけを見れば異論はありません。
が、この点をもって「他地域個体間の人為的な交雑に問題はない」
という考え方になるとは思えません。
視点が局所的な気がします。
対象とすべきは「環境」であり、その個体種だけではないからです。
自然環境は、動物園の檻の中とは違い、たくさんの種が互いに影響し合いながら生存しています。
その中で人為交雑により遺伝子資源のトータルが増えるか減るか、という点で考えないといけません。

ついでに言うと、
本来、他地域から個体を移入することが必ずしも遺伝子資源の減少に繋がるわけではありません。
ある地域で外来種が増えてしまった場合、別の種を移入することで、
その種を減少させる「可能性」はあります。
ただ、現実はブラックバスに対するブルーギルのように、
移入した種まで増えて、結局在来種がさらに駆逐されることにもなりかねません。
また、沖縄のマングースのように、ハブ対策で移入したものの、
ハブではなく在来種を捕食するようになってしまった、などの事例もあります。

つまり、人間が人為的に他地域個体を移入させると、どうなるか正確な予想はできない、
実際どうなるかはふたを開けてみないと分からない、ということです。
しかし、「開けられたふた」の中を見てみると、結局は遺伝子資源の減少に向かった事例が結構多いこと、
人間が意図しない結果になってしまったことも多い、ということは言えます。
それらを踏まえた上で、他地域個体の移入を是とするか非とするか、ということだと思います。

自分の意見としては、
他地域間の個体の移入、交雑が絶対悪とは言えないが、過去の事例やいくつかの理由から、
それが環境にとってマイナスになる可能性は極めて高い。
なので、これを非とし、現状で人間が取り得る限りの予防をすべき。
こんなところです。
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この回答へのお礼

確かに、生態系や環境と言うトータル的な視点で見ると
影響はかなりの部分予測不可能であることは私も思うところです。
ですから、わざわざ密放流したり、意図的な撹乱をさせるのには
問題があると思いますが、最近の議論ではそれがあまりに過敏になって
いかなる交雑も悪とするような論者が散見されるので
気になり、質問させていただきました。
人間の活動を自然の内に入れるかどうかについてはもはや
倫理的問題であり、難しい問題でしょうが、
様々なご意見をお聞きすることが出来大変参考になりました。
この場を借りてご回答者様方に深く御礼申し上げます。

お礼日時:2007/05/22 08:11

#2のものです。

お返事ありがとうございます。

拝見し、不思議に思ったのですが、雑種が新しい遺伝子資源だといえるのでしょうか。それまであった2つの遺伝子資源をなくして新しく1つに平均化してしまうというのは、生物多様性の観点からすると逆行しているように思います。ひょっとしたらその2つの遺伝子資源は、数百万年か数千万年かけて、別の種へと進化している途中かも。

また、人間の活動を自然と見なす、というのは無理があると思います。人間の活動が入ることで、本来起こりえない絶滅の可能性に瀕している生物や絶滅してしまった生物がどれほどの数になるのか。その膨大な事例を考えると、人為もまた自然、というのは単に人間だけを贔屓したものの見方の提示です。
その延長として、わざわざ人為をもって交雑させることがいいという価値観の方が、理解できません。
交雑が自然のあり方として正しいのであれば、人為があろうとなかろうと、そうした流れになっていくでしょう。今回御話に出されているのは、そうした場合ではありませんよね。人為で作った雑種は、自然とはいえず、やはりまがいものの域を出ないのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

再びご回答ありがとうございます。
私の理解では、いかなる種も元から純血種であったのではなく、
言ってみれば長い年月をかけて交雑してきた雑種と言う理解でした。
ただ、なんだか環境倫理学っぽくなってきているので、
あまり深入りはやめようと思います。

お礼日時:2007/05/22 08:05

例え同種であっても、他地域へ移入するということは、その個体にくっついて別のもの(ウィルス、害虫など)も持ち込んでしまう危険性があります。

そうなると、在来のものだけが特に大きな被害を受けることも考えられます。
鳥インフルエンザでも大騒ぎになったように、他種を巻き込んでの騒動になる可能性もあるわけですよね。

たとえば植物でいうと、沖縄産の紫芋(生)を本土に持ち込むのが禁止されていたと思います。その主な理由が病害虫を危惧してのことだったと記憶しています。

生物の移入の問題は一種だけで完結できるものではないと思います。他種との関わりを無視できないといった意味でも「避けよう」とする動きが増えているのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

確かに、寄生生物の問題はありますね。
ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2007/05/15 08:32

パッと思いつくのは2点の理由でしょうか。

ひとつは「遺伝資源が汚染される、もしくは失われる可能性」。もうひとつは「人為的にしか派生しない雑種をつくるという行為そのものの問題性」(ヒトは神のように振舞ってもいいのか)というようなことです。後者は生物倫理の範疇なので、考え方の点で納得がいくいかないがあると思いますが、前者は深刻です。
1番の方が回答をされているとおり、雑種が増えることで在来種が駆逐され絶滅に至った場合、あとでその遺伝的な特性を取り返すことは基本的に不可能に近いと考えていいでしょう。地球上から、その遺伝資源が失われてしまうことになります。実際には、実験室レベルであれば、雑種のみを根気よく掛け合わせて純血種に近いものを偶然生み出す、ということは不可能ではないのですが、多くの種に対して野生下の状態でこれを現実に実施していくことを考えると、ムリに近いものがあります。
>「遺伝子多様性」の保護と言う観点から考えても、有性生物の根本原理からして雑種の創出は即ち遺伝子多様性の創出でありなんら問題はないように思えます。
とおっしゃっていますが、遺伝的多様性とは別に雑交によってのみ創出されるものではありません。それに、雑交によって失われる遺伝子のあることを見落としている観念だと思います。

タンポポや、最近ではメダカなどでのこののような遺伝汚染が心配されていますが、(川ごとに遺伝子が違うのに別の川のメダカを放流することは問題、という問題提起)このような考えは別に生物学に純血主義がはびこっているわけでもなんでもなく、人手が入らなかった場合の進化の筋道をヒトが介入することによって攪乱していることへの問題提起だと自分は考えています。メダカが故郷以外の川に入り込むことなど、人為がなければ物理的に不可能なことなのですから。
逆に、このことを問題視する観点やその論拠が、生物学に純血主義がはびこっているからなのか、という点は疑問です。人為(生息環境の破壊、あるいは放流のような雑交を促すような環境整備)がなければそのまま進化を続けられるような種に対して、いちいち雑交せよ、とやることが、果たして純血主義へのアンチテーゼなのでしょうか。疑問です。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
確かに、遺伝子資源の喪失は起こりえましょうが、
雑種という新たな遺伝子資源も生まれると言う考え方は出来ないでしょうか。
「雑種」というと聞こえが悪いですが、今「在来」とよばれている
種や地域個体にしても、元をたどれば少なからず雑種であるはずです。
もちろん、人間が雑種を作る機会を創出することには問題が
あるとも考えられますが、人間の活動もひとつの自然だと考えれば・・・
などとも考えられる気がしますが・・・。

お礼日時:2007/05/14 08:38

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