LCラダーのフィルタの設計においてLまたはCの値を算出したいのですが
今 ラダー回路の伝達関数を求めて 設計しようとしている特性(バタワースなど)の伝達関数
と比較して算出しようとしているのですが 回路の伝達関数を求めるにあたり 3次までは
なんとかなるにしても それ以上になると数式が長くなり計算が合っているか不安になり
”この方法で本当にいいのか?”と疑問になっている状態です
ここで皆様のお知恵を拝借いたしたいのですが
1 このやり方で合っているのか?
2 間違っていれば他にどのような方法があるのか?
についてご回答をいただければと思っております
ちなみに フィルタの本を何冊か読んでいるので R-Rの場合 R-∞の場合 0-Rの場合の
バタワース特性の場合とチェビシェフ特性の定数の算出式があるのは知っています
50-100などの算出式が存在しない(?)場合の算出方法についてお願いします
よろしくお願いします
No.13ベストアンサー
- 回答日時:
ANo.6 は、単に直流 (S=0) における「1 : R」の反射係数 d を勘定しているだけ。
d = {(R - 1)/(R + 1)}^2 が反射係数 |φ(0)/H(0)|^2
リアクタンス 2 ポートでは |H(0)|^2 = 1+|φ(0)|^2 → φ(0) = -√{d/(1 - d)}
たとえば R = 2.0 ならば、
d = {(2 - 1)/(2 + 1)}^2 = 1/9 = 0.111 ...
φ(0) = -√{d/(1 - d)} = -0.354 ...
↓
1. 特性関数 φ(s) = s^3 - 0.354
2. 伝達関数 |F(s)|^(-2) = 1 + |φ(s)|^2 の Hurwitz 因数をとり、
H(s) = s^3 + 2.040s^2 + 2.080s + 1.061
3. 縦続行列 F = [A B ; C D]
= [(H -φ) 偶部 (H +φ) 奇部;(H -φ) 奇部 (H +φ) 偶部]
= [2.040s^2 + 1.414 2.000s^3 + 2.080s ; 2.080s 2.040s^2 + 0.707]
4. 縦続行列の積分解
[1 sL1 ; 0 1]*[1 0 ; sC2 1]*[1 sL3 ; 0 1]*[1/n 0 ; 0 n]
= [1 0.981s ; 0 1]*[1 0 ; 1.471s 1]*[1 1.961s ; 0 1]*[1.414 0 ; 0 0.707]
178-tallさん 本当にありがとうございます
反射係数をΓとして 回路の伝達関数をHとしたとき
Γ^2+H^2=1
よって
H^2=1-d
また H^2=1/(1+φ^2)=1-d より
φ=±√d/(1-d)
となる
マイナス側を選んで
φ=s^n-√d/(1-d)
とする
有料のセミナー等でもここまで解説していただける(ここまでよく理解されている)
方はほとんどいないかと思います
ありがとうポイント20ポイントだけでは 本当に申し訳ないくらいです
またなにかありましたら よろしくお願いします
本当に大感謝です
No.12
- 回答日時:
>回路構成はT型で以下の通りです
1 R1=1Ω
2 n=2.414 より R2=5.827Ω
3 ω=1 として
>L'1=2*π*0.891=5.598(H)
>C'2=6.083/(2*π)=0.968(F)
>L'3=2*π*0.891=0.961(H)
>これらの値でよいのでしょうか?
↑
いま、気づきましたが、fo = 1 Hz として…、
↓
R1=1Ω, R2= 1/5.827 = 0.172Ω
L'1= 0.891/(2π) =0.142(H)
C'2= 6.083/(2π)=0.968(F)
L'3= 0.153/(2π) =0.0243(H)
…だと思います。
この回答への補足
何度も書き込みしていただき 本当に感謝しております
上の数値をあてはめてシミュレーションした結果バッチリでした
ここでR2=2Ωとして計算してみたのですが
今回のご回答とNo6でのご回答を元に
R2=1/n^2=2 n^2=1/2
とすると
d = {(n^2 - 1)/(n^2 + 1)}^2
が負になってしまいます
というよりも 基本的にφ(0) の算出方法がわかっていません
このへんを教えていただきたいのですが もしご面倒であれば
書籍等を教えていただけないでしょうか?
本当にしつこくて申し訳ありません
せっかく詳しく教えていただけているので ここで理解してしまいたい
と思ってのことですので お許しください
よろしくお願いします
No.11
- 回答日時:
備忘に、手順概略…。
1. 特性関数 φ(s) = s^3 -1
2. 伝達関数 |F(s)|^(-2) = 1 + |φ(s)|^2
H(s) = s^3 + 2.245s^2 + 2.520s + 1.414
3. 縦続行列 F = [A B ; C D]
= [2.245s^2 + 0.414 2.000s^3 + 2.520s ; 2.520s 2.245s^2 + 2.414]
4. 縦続行列の積分解
F = [1 0.891s ; 0 1]*[1 0 ; 6.083s 1]*[1 0.153s ; 0 1]*[0.414 0 ; 0 2.414]
No.9
- 回答日時:
φ(s) = s^3 - 1 として、スプレッドシート (シート関数のみ使用) で試算。
H(s) = s^3 +2.245s^2 + 2.520s + 1.414
らしい。
T 型なら、
L1 = 0.891 C2 = 6.083 L3 = 0.153 n = 2.414
かな。
この回答への補足
何度も書き込みいただき 大変感謝しております
178-tallさんに計算していただいた結果をシミュレーションしたところ
結果が期待どうりになりませんでしたので 確認させていただきます
回路構成はT型で以下の通りです
1 R1=1Ω
2 n=2.414 より R2=5.827Ω
3 ω=1 として
L'1=2*π*0.891=5.598(H)
C'2=6.083/(2*π)=0.968(F)
L'3=2*π*0.891=0.961(H)
これらの値でよいのでしょうか?
よろしくお願いします
No.8
- 回答日時:
>…φ(s)=s^3-1 とすると…
φ(s) = s^3-1 とすると、
1/|F(s)|^2 = |H(s)|^2 = 1 + φ(s)φ(-s)
= 1 + (1-s^6) = 2*(1-p^6) : p = s/2^(1/6)
となる。
(1-p^6) = Π(1-pi) : pi = e^(iπ/6), i = 0 ~ 5
にて Hurwitz 因数だけとり、
H(s) = (√2)*(p+1)(p^2+p+1)
とすれば良さそう。
No.7
- 回答日時:
>バタワースやチェビシェフの多項式を利用できるのは R-∞ 0-R R-R の回路のときのみであって R1-R2のような(イレギュラーな?)回路の場合 こういった多項式は使えず 振幅特性や位相特性 から伝達関数を導き出しLまたはCを算出する…
バタワースやチェビシェフ LPF は、たいてい直流ロスがゼロ・デシベルで、R-∞ 0-R R-R の構成に限られるようですね。
偶数次のチェビシェフ LPF で直流ロスがゼロでないものは、そのロスに見合う R1-R2 の構成になる。
交流域で変成器として使用される R1-R2 の構成は、直流ロスが増えても差し支えないので、BPF や、直流ロスを持ち上げた LPF が利用されてます。前稿の試算例は、直流ロスを持ち上げた LPF でした。
この回答への補足
ご回答ありがとうございます
178-tallさんのおっしゃられている方法で3次についてやってみたのですが
とりあえず φ(s)=s^3-1 とすると
1/|F(s)|^2 = s^6+2*s^3+2
となる
ここで s^6+2*s^3+2 を (s^3-α)(s^3-β)の形にもっていこうとすると
複素数になってしまいうまくいきません
しつこくて申し訳ありません
二端子対回路をもっと勉強してからでないと厳しいかなと思い始めています
No.6
- 回答日時:
(前稿に略記したのは、入力インピーダンス Z(s) の連分数展開ではなく、縦続行列を積分解する方法でした。
どちらでも同じことですけど…)>Z(s)={1+Γ(s)}/{1-Γ(s)} より Z(s)={1+s^2/q(s)}/{1-s^2/q(s)} ={q(s)+s^2}/{q(s)-s^2}=(2s^2+√2s+1)/(√2s+1) となり これを解くと L=√2 C=√2
↓
最後まで行くと、R=1 が残りませんか?
「バターワースもどき」LPF の場合、最後に R = n^2 が残るようにするには、
d = {(n^2 - 1)/(n^2 + 1)}^2 として、
φ(0) = -√{d/(1 - d)}
とする必要がありそう。
φ(s) = s^2 - 1 だと、n^2 = 5.827... になりました。
φ(s) = s^2 + 1 でも n^2 = 5.827... にできますが、「バターワースもどき」ではなくなる。
この回答への補足
ご丁寧な説明 ありがとうございます
前回の補足にて 図がずれてしまってすみませんでした
ここまでで以下の点を理解したのですが 正しいでしょうか?
バタワースやチェビシェフの多項式を利用できるのは R-∞ 0-R R-R の回路のときのみであって
R1-R2のような(イレギュラーな?)回路の場合 こういった多項式は使えず 振幅特性や位相特性
から伝達関数を導き出しLまたはCを算出する
よろしくお願いします
No.5
- 回答日時:
[試算例 2] k = -1 。
「バタワース」的特性はこちらですね。
φ(s) = s^2 - 1
1/F(s) = H(s) = s^2 + 2.197s + 1.414
から伝送行列 [1 Ls ; 0 1][1 0 ; Cs 1][1/n 0 ; 0 1/n]
L = 0.910 C = 5.305 n = 2.414
が得られました。
この回答への補足
何度も書き込みしていただき ありがとうございます
再度 手持ちの本と読み比べまして以下のことを理解しました
長くなりますので前半部分は斜め読みしてください
バタワース特性の伝達特性をF(s)とすると
|F(s)|^2=1/(1+ω^2n) (nは次数)
以下の図のような回路の場合(1:1)信号源電圧をVg(s) 出力電圧をVl(s)(Roにかかる電圧)
LC回路の入力部における入射波電圧をVi(s) 反射波電圧をVr(s)とし反射係数をΓ(s)とすると
|--1Ω(Ri)----|------LC回路----|------|
Vg(s) Vi(s) Vt(s) 1Ω(Ro) Vl(s)
| Vr(s) |
|-----------------------------------|
Vi(s)とVr(s)との関係は
Γ(s)= Vr(s)/Vi(s)
となる
よってLC回路の入力部からみたインピーダンスZ(s)は
全電圧が Vi(s)+Vr(s) 全電流が {Vi(s)-Vr(s)}/1=Vi(s)-Vr(s)となるので
Z(s)={Vi(s)+Vr(s)}/{Vi(s)-Vr(s)}
となる
よってZ(s)とΓ(s)との関係は
Z(s)={1+Γ(s)}/{1-Γ(s)}
となる
次にLC回路の出力部の電圧をVt(s)とすると
Vi(s)とVt(s)の関係はLC回路の伝達関数をH(s)とすると
Vt(s)=H(s)Vi(s)
となる
ここで電力は保存されるので(LC回路は無損失とする)
{Vi(s)+Vr(s)}{Vi(s)-Vr(s)}=Vt(s)^2/1
となり
|Vi(s)|^2-|Vr(s)|^2=|Vt(s)|^2
(絶対値をとっているのでsの関数はおかしいかもしれませんが見逃してください)
よって両辺を|Vi(s)|^2で割ると
|Γ(s)|^2+|H(s)|^2=1
となる
----------ここからが本題となります
バタワースの伝達関数は振幅特性
A(ω)=1/√(1+ω^2n)
とあらわせるので
伝達関関数をF(s)とすると
A(ω)^2=|F(jω)|^2=F(jω)F(-jω)=1/(1+ω^2n)
となる
ここから次数を2次でみていくと
|F(jω)|^2=1/(1+ω^4)
となり反射係数をΓ(jω)とすると
|Γ(jω)|^2+|H(jω)|^2=1
より
|Γ(jω)|^2=ω^4/(1+ω^4)
となりs(=jω)に変換すると
Γ(s)Γ(-s)=s^4/(1+s^4)
となる
ここでバタワースの多項式 q(s)=s^2+√2s+1 を用いると
Γ(s)Γ(-s)=s^2*s^2/{q(s)q(-s)}
とあらわすことができる
フィルタの場合s平面の左半平面を用いるので
Γ(s)=s^2/q(s)
を利用することになり
Z(s)={1+Γ(s)}/{1-Γ(s)}
より
Z(s)={1+s^2/q(s)}/{1-s^2/q(s)}
={q(s)+s^2}/{q(s)-s^2}=(2s^2+√2s+1)/(√2s+1)
となり これを解くと
L=√2 C=√2
となる
ここまで書いてて思ったのですがVi(s)とVt(s)の関係をいじってやると
1:nの関係までたどりつけるような気がしてきました
それとバタワースの多項式が伝達関数であると勘違いしているところが
NGであることがなんとなくわかってきました
最後に質問なのですが 178-tallさんがおっしゃっている式
φ(s) = s^2 - 1
がいまひとつ理解できません できましたらもう少し詳しく説明していた
だけないでしょうか?
よろしくお願いします
No.4
- 回答日時:
>・ふつうの2次のバタワースは 1:1 です。
> 1:n にしたいのなら、たとえば、φ(s) = k + s^2 とすればよさそう。
[試算例] k = 1 なら?
φ(s) = 1 + s^2
1/F(s) = H(s) = s^2 + 0.910s + 1.414
から伝送行列 [1 Ls ; 0 1][1 0 ; Cs 1][1/n 0 ; 0 1/n]
L = 2.197 C = 0.586 n = 0.414
が得られました。
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