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現在x線散乱を勉強しているのですがx線散乱の強度の代償は結晶構造において何を表すのでしょうか?
またブラック散乱は散乱ベクトルが逆格子ベクトルと等しい点で起こるということはわかったのですがこれは実空間においてどこで反射が起こっているのかがよくつかめません。
例えば逆格子ベクトルG=(1.1.1)での反射は実際の結晶内では(111)点?(面?)で反射が起こっていいるのですか?そこらへんがイメージできないので理由を含めて解説お願いします。

A 回答 (6件)

回折点の強度(の平方根)は、結晶内の電子密度をフーリエ変換した時の係数にあたります。


よって、回折点を集めて、逆フーリエ変換すると電子密度分布がわかる―>原子の配置が分かる(=構造が解ける)ことになります。
その際に位相問題というものがおきます。

この回答への補足

なるほど。片方の疑問はなんとなくわかりました。ありがとうございました。

補足日時:2011/10/19 16:30
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>これは実空間においてどこで反射が起こっているのかがよくつかめません。



X線回折では反射という言葉を使いますが、これは入射角と回折角が等しいという関係が、光の反射の場合の入射角と反射角が等しいという関係と同じであるということから来る単なるアナロジーであって、実際にそこでおこっているの反射ではなく、照射体積内にあるすべての原子から出る回折波の干渉です。間違えないようにしてください。

>例えば逆格子ベクトルG=(1.1.1)での反射は

上記のように実際におきているのは反射ではなく干渉ですが、散乱ベクトルがG=(1.1.1)に等しい場合の回折は、逆格子ベクトルG=(1.1.1)を法線ベクトルとする平面群-つまりはミラー指数で(1,1,1)面のセット-による反射として考えるとイメージがつかみやすくなるので、そのような説明がしばしばされます。ですが、これは単に直感的に理解しやすくするための便法でしかなく、現実におきていることとは違います。

この回答への補足

回答ありがとうございます。
すこしずつわかって来ました。

>照射体積内にあるすべての原子から出る回折波の干渉です

勘違いしてました。確かにそうですよね。反射という言葉につられてイメージが整理できてませんでした。

>逆格子ベクトルG=(1.1.1)を法線ベクトルとする平面群-つまりはミラー指数で(1,1,1)面のセット-による反射として考えるとイメージがつかみやすくなるので・・・

これがよくわかりません。教科書でもよく逆格子ベクトルがそのミラー指数で指定される面と垂直であることが証明されてますが、なんでここで回折がおこるのでしょうか?

補足日時:2011/10/19 17:34
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ミクロな見方をすると理解が深まるかもしれません。


原子に含まれる電子に、X線があたると同じ振動数で電子が振動させられ、
電子から同じ波長のX線が放射されます。トムソン散乱といいます。
このとき放射されるX線は、入射したX線の向きだけじゃなくてあらゆる方向に出ることになりますが、
結局ブラッグ条件を満たす方向以外は、位相がずれた波が重なることになって0になり、
ブラッグ条件を満たす方向だけに回折点が得られることになります。
よって反射に見えますが、実空間ではX線が当たった範囲の電子全部が散乱していると考えたほうがよいです。
実際に結晶の大きさによって、散乱強度の大きさが変わります。

この回答への補足

二度目の回答ありがとうございます。
かなりわかりやすかったです!具体的イメージを得ることができました。
ですがその回折がなんでブラッグ回折条件により指定される逆格子ベクトルと垂直に交わる面での回折を表すのかがわからないです。ご存知でしたらご教授お願いします<m(__)m>

補足日時:2011/10/19 19:00
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。いったん締め切ることにします。

お礼日時:2011/10/24 09:31

逆格子ベクトルが出てきていますから、ラウエの条件はご存じですよね。



回折線が生じる条件は、ブラッグの条件より、より一般的にラウエの条件で表され、
散乱ベクトルをΔk、逆格子ベクトルをG(h,k,l)として

Δk = G(h,k,l)

を満足する方向に回折線は出ます。散乱ベクトルは、入射X線の波数ベクトルをk、回折X線の波数ベクトルをk'として

Δk = k' - k

で、通常は弾性散乱を考えるので |k'| = |k| = 2π/λ。

すると、k, k', G(hkl)は二等辺三角形になり、この二等辺三角形の2等分面がG(h,k,l)に直交する(hkl)面になるので、(hkl)面を反射面と考えると入射角と回折角が等しく取れ、光の反射と同じ幾何学的な関係で説明できまるようになります。

この回答への補足

回答ありがとうございます。
なるほど!理解できてきた気がします。

(hkl)面と(h+1、k+1、l+1)面で回折をおこすx線が干渉を起こし、そしてこれらの面に垂直なベクトルが逆格子ベクトルである。と。そういうことでしょうか?ということは逆格子ベクトルが直交する全ての面の隣あったもの同士(とは限らないか?)で干渉が起きて一つ?の干渉縞をつくるということでいいのでしょうか?
質問ばかりですみません。

補足日時:2011/10/20 10:51
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(hkl)面と(h+1、k+1、l+1)面は一般には別の面です。

平行にはなりません。もう一度ミラー指数のおさらいをしてください。

>逆格子ベクトルが直交する全ての面の隣あったもの同士(とは限らないか?)で干渉が起きて一つ?の干渉縞をつくるということでいいのでしょうか?

干渉縞の意味が少し微妙ですが、ある特定の回折線だけを考える場合にはおおよそこう考えても大過はないでしょう。ですが、一つの原子から出た散乱X線は他の回折線にも寄与しますので(エワルド球が横切るすべての逆格子点の方向に回折線は同時に生じる)、それにとらわれすぎると同じ間違いをくり返すことになります。

この回答への補足

>(hkl)面と(h+1、k+1、l+1)面は一般には別の面です。平行にはなりません。もう一度ミラー指数のおさらいをしてください。

すみません考え直してみました。(hkl)面と平行になるのは(h/2、k/2、l/2)面ですかね?

(hkl)面と(h/2、k/2、l/2)面で回折をおこすx線が干渉を起こし、そしてこれらの面に垂直なベクトルが逆格子ベクトルである。と。そういうことでしょうか?ということは逆格子ベクトルが直交する全ての面の隣あったもの同士(とは限らないか?)で干渉が起きて一つ?の干渉縞をつくるということでいいのでしょうか?

というふうに直せば間違ってないですよね?

補足日時:2011/10/20 19:21
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ミラー指数で(hkl)面と(h/2、k/2、l/2)面は、平行ですが面間隔の異なる別の面です。



他、回折とか干渉縞とか、言葉の使い方が不正確と思われる箇所はありますが、直感的な理解を助けるための便宜的な表現としてはそれでかまいません。

ただし、現実におきていることは一つの原子からの散乱が回折像の全体に影響し、回折像の一点はすべての原子からの重ね合わせでできていると言う、1対全体、または、全体対1という関係であることは忘れないでください。書かれている文章からは、まだ1対1対応をさせたいという呪縛から逃れきれていないように伺われます。

この回答への補足

>ミラー指数で(hkl)面と(h/2、k/2、l/2)面は、平行ですが面間隔の異なる別の面です。

??面間隔が異なる別の面?すいませんミラー指数の基礎からこんがらかってきました。
面間隔とは2π/Gというのですよね?

(hkl)面の指定する逆格子ベクトルをG=hA+kB+lCとして
(hkl)面と(h/2、k/2、l/2)面、(h/3、k/3、l/3)面....の間隔が2π/Gなのではないのですか?
あれ?でもh/2、k/2、l/2)面の指定する逆格子ベクトルG’で表される面間隔は???あれ???

わけがわからなくなりました。(hkl)面から面間隔dだけ離れた面のミラー指数はなんなのでしょうか?

補足日時:2011/10/21 17:09
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この回答へのお礼

たくさんの回答ありがとうございました。次から次へと疑問がわいてきましたが、補足の質問が本来の質問からずれてきましたのでいったん打ち切ることにします。
hitokotonusiさんのおかげでずいぶん理解に近づけたと思います。ながながとつきあっていただきありがとうございました。また似たような質問をしていると思いますので、よろしければおつきあいください<m(__)m>

お礼日時:2011/10/24 09:30

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