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昨今、選挙などでよく耳にする「過半数」という言葉ですが、
この言葉のあとに来る言葉の正しい使用方法を知りたいです。

「過半数」つまり、「半数」を「過ぎた(超えた)」数、ということですが、
新聞等では、「過半数を超えたため可決」といった表現を目にします。
私が思ったことは、この表現だと「半数を超えた数を超える」というふうに、
表現がだぶってしまい、おかしいのではないか、とうことなのです。

そこで、私の考えなのですが、「過半数に達する」とか「得票が過半数である」
「半数を超える」といった表現を使うべきなのではないかなーと。

例えば100の過半数について。52票を獲得した場合、
A:51を過半数と捉えて、51を超えたとして「過半数を超えた」のか、
B:51~100票を過半数と捉えて、52で「過半数に達している」のか。

つまりは、「過半数」が、「半数よりも次に大きい数」を指すのか、
「半数よりも次に大きい数~上限」を指すのか、ここに論点があるのかもしれません。

書いているうちに自分でも両方良いような気もしてきてしまいましたが(^^;)、
私の国語力ではどうも、結論を出しかねてしまいまして。
言語に詳しい方、よろしければご回答よろしくおねがいします。

A 回答 (3件)

Aの用法は,もともと一種の議会用語として使われていたもののようです。



日本国憲法第56条の「出席議員の過半数でこれを決し」はもちろんBの意味。明治憲法第47条「議事ハ過半数ヲ以テ決ス」も同じですね。
ところが,一方で「過半数となる最小の数」=「半数を越え最も小さい自然数」の意味で使われることもあるのです。
たとえば,2000年の4月5日の衆議院本会議で森首相が選出された時の議事録から引用しますと,

○議長(伊藤宗一郎君) 投票総数四百八十八。名刺の数もこれと符合しております。
 本投票の過半数は二百四十五であります。
 投票の結果を事務総長から報告させます。

という用例が見られます。(先日の国会で小泉首相が選出された時も同じような言い方をしていましたが,議事録がまだできていません)
どこまでさかのぼれるかというと,現在インターネット上で検索できる最も古い国会の議事録は1947年の第1回国会のものですが,5月21日の衆議院本会議で「○事務総長(大池眞君) 投票総数四百十五、名刺の数もこれと符合いたしております。本投票の過半数は二百八であります。」という用例が見られます。おそらく戦前から同様の言い回しとして定着していたものでしょう。
というわけで,マスコミの記者をやりだまにあげるのであれば,その前に国会における日本語の乱れを問うべきかもしれません。(私は一種の業界用語で認めてもいいのではないかと思っていますが。)

また,たとえば,「午後2時過ぎ」と言った場合,「午後2時を少し過ぎた時刻」を指しますよね。具体的には,午後2時は過ぎているけれど午後3時にはなっていない,たぶん午後2時半にもなっていないであろう,というニュアンスではないでしょうか。
午後5時とか午後11時も確かに「午後2時を過ぎた時刻」ではありますが,そんな頃になって午後2時すぎとはふつう言わないですよね。
それと同様に,「過半数」も「半数を少し(0.5票or1票)過ぎた数」と考えれば,許容範囲ではないかと思います。
辞書を引いていても,「1. (一般的な意味) 2.特に,(××において)○○をいう。」みたいなことって時々ありますよね(と言いつつ良い例が思い浮かばないのですが)。「過半数」もその類と考えることもできそうです。
「2.特に,(議会・選挙において)半数を越える最低限の数をいう」みたいな感じかな。
自分の国語感覚も怪しいので,自信はナシにしておきます。
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この回答へのお礼

ご丁寧なご回答ありがとうございます!
憲法の条文や議事録を引用する等、例えを出して回答していただいたので、とても理解しやすくて助かりました。
国会においても日本語が乱れているとは、思ってもみませんでした。
おっしゃるとおり、過半数の件もたしかに許容範囲として認識することかもしれないですね。

余談ですが、なぜ私がこの件について疑問を抱くことになったかと言うと、
小学校時代に、学級会において、担任の先生に「過半数」の使い方を正された記憶があったからなのでした。
児童議長が、「過半数を超えたので・・・」といった表現を使った際、
担任の先生に「過半数は、半数を超えていることを言うから、それを超えるとは言わないのだよ」といった具合でした。
ちょうど、私が質問文に書いたものと同じですね。
つまり、当時の記憶がそっくりそのまま私の考えとして根付いていたわけです(^^;)
ここで、「その考えは間違っている!」と否定されても先生の立場が無くて私も悲しいですが、
今のところいただいたご回答には、そのようなものがないようなので、一安心しているところです(笑)

あなたの考えを聞けて、とてもためになりました。

お礼日時:2001/05/09 06:47

過半数の意味が分かり、報道内容が理解出来るのであれば、表現方法はいろいろあるので拘る必要もなさそうですが。

報道(特にテレビ)用語は乱れています。一国の総理大臣に経験の浅い20代の記者が番記者としてつき、生半可な知識と言葉使いで質問を繰り返す時代です。

本題に戻ります。
「過半数を超えたため」という表現はたしかにおかしいですね。しかし、この種の表現は日常茶飯事です。(馬から落馬して大怪我したはその代表)
100の半数は50、過半数(全体の半分を超える数)は51

51の時・・・過半数に達した、を制した、を獲得、など
52以上・・・過半数を制した、を獲得、など

先の誤った表現、過半数を超えたため、も絶対に間違いといえないかもしれません。相手が、過半数とは半分を超えた数ということだ。その数を超えたと言って何故悪いと反論したらどう答えますか?漢字は短く表現するのに適していますが、我々は漢字を意識してしゃべっておらず、縄文時代から続く日本語(やまとことば)として話すので、このようなことは日常頻繁に起こるわけです。今日でもライスとご飯を区別したり、アパートとマンションは違うとか、もっとスピーディに迅速に決めろ、とか外来語の用法は混乱しています。
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この回答へのお礼

ご丁寧なご回答ありがとうございます!
報道用語って、一見信用しがちですが、意外に乱れているものなのですね。

実は、この投稿をするだいぶ前に、同じような内容の質問を我が家で購読している新聞社宛てにメールで聞いたことがありました。
そのときは、「半数とはちょうど50%を指し、過半数とは50%をわずかでも上回る数値を指す」との返事をいただきました。
また、過去の掲載記事において○○大学の××教授も使っている表現である、とのことも書かれていました。
しかし、今回のような難しいニュアンスの問題ですので、大学教授といえど正しいとは限らないと思って、ここに投稿させていただいたのです。

報道用語に限らず、日本語が柔軟な性格であるためもあって、様々な場面で様々な使われ方がなされているようですね。数学の問題のようにコレといった答えが1つだけある、わけでなく、柔軟に捉える必要があるみたいですね。
あなたの意見を聞くことができて、とてもためになりました。

お礼日時:2001/05/09 06:29

いままでずっとBの意味・用法で捉えていました。


この質問を見て、辞書で確認したところやはり
Bの意味・用法になっていました。

Aは新聞用語(?)か、あるいは誤用の定着したもの
なのでしょうか?
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます!
私自身も、手元の辞書で調べてみると、Bととれる意味・用法になっていました。
しかし、その意味・用法自体も、柔軟に考えるとAともとれそうにも思えたりするのです(^^;)
む、難しいです・・・。

お礼日時:2001/05/09 06:12

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