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 設備投資意思決定で正味現在価値法(NPV法)と内部利益率法(IRR法)の優劣の検討が取り上げられますが、このうちの再投資率の仮定についていまいちスムーズに理解できません。

ある著書によれば、
≪NPV法では投資プロジェクトのキャッシュインフローは資本コスト率で再投資されることが仮定されている。資本コストは一般に投資案が確保しなければならない必要最低利益率であるため、このような利益率で再投資できると仮定するのは現実的である。≫
とあります。

そもそも≪資本コスト率で再投資をする≫とはどういうことなのでしょうか?

借入金で設備投資をするのならば資本コストは支払利子になるため、元本返済分+利子分は回収しないと損するので資本コストが必要最低利益率であることはわかりますが、どうも既述の部分がうまく飲み込めないでいます。


結果、NPV法は資本コストを用いるのだからIRRを用いるIRR法よりも望ましい。という結論部分を覚えてはいるが、理解しきれていないというモヤモヤした感じです。

どなたかわかりやすく具体的に、また適宜IRR法と絡めてお答えいただけるとありがたいです。

A 回答 (1件)

時間価値というのは、


たとえば、100万円を、年1%の金利の国債に投資すれば、1年後には確実に101万円になるのだから、今日100万円もらうのと、1年後に100万円もらうのとでは、今日もらった方が1万円分得になるはずだ、
という考え方に基づいています。

つまり、今持っているキャッシュは投資するから時間価値が生じるのです。投資しないで金庫に入れてただ持っているだけなら、100万円は100万円のままですから、時間価値は生じません。

1年後に得られるキャッシュフローを現在価値に割り引くのは、そのキャッシュをこの投資案件ではなく他の案件に投資していれば利益が得られて増えているはずだから、その得られるはずの利率で割り引くわけです。
資金を案件Aに投資するか、それとも金庫にしまっておくのか、という選択では時間価値は生じません。時間価値を考えるということは、資金を案件Aに投資するのかそれとも他の案件に投資するのか、という選択を考えるから、ということは『欲しい利率』の案件に投資をすることが前提となっている、というわけです。

以上は、手持ちの資金を投資する場合です。
資金を他から調達する場合にもこの考え方を応用するのですが、資金を調達するためには資金の使用料である利息や配当金を支払わなければなりません。そうすると、『欲しい利率』は資金の使用料である資本コストになるわけです。
そこで、得られるキャッシュフローを資本コストで割り引いた総和から投資価額を引いた残りがプラスかマイナスかで判断しましょう。ということになるわけです。
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この回答へのお礼

欲しい利率、という言葉が特にわかりやすかったです。
回答ありがとうございました。

お礼日時:2012/02/07 08:20

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