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昭和2年の『婦人画報』誌を読んでいたところ、東京駅のルポルタージュ記事に「赤い毛布(まふ)に黒い洋傘(こうもり)、あたりうろうろというような人は、当節はやらないと見える。」という一節がありました。

改札を出てくる人についての描写なので、毛布とはブランケットのことではなく、マフもしくはマフラーのことではないかと思うのですが、古語というには中途半端な古さで、古語辞典はおろか大辞典級の国語辞典にも収載されていません。

この「毛布(まふ)」が何を指すのか、ご存知の方はいらっしゃるでしょうか?

A 回答 (3件)

防寒具の「マフ muff」は、幕末期以降「手裘、てぬき、煖手套(てあたため)」などと和訳されながら、一方で俳句では英語のまま「マッフ」として季語:冬で登場しています。

どうやら昭和初期には一般でも「マフ」という呼び方で定着したようです。
 「マッフして犬連れて銀座ゆく夫人  島田兎月」

一方、毛布などに用いる厚手の毛織物は、その製造者TomasBlanket由来の「ブランケット blanket」として明治初期にはその英語のまま、明治後期には「フランケ/ケトン/ケット」などの邦略形となり、「毛布」が「ケット」の漢語当て字として熟してきたようです。

そこで、本来毛皮製のものが多い「マフ」でしょうが、カバン兼用式「マフ」などでは中地にこの「毛布(ケット)」が用いられていた事もあり、そこから「マフ←毛布=ケット」という当て字が用いられていたものではないでしょうか。

ちなみに赤い毛布を頭からかぶったスタイルは、いわゆる「赤ゲット」と呼ばれ、当時の田舎者を指す代名詞になっていた時期もありますが、いづれにせよ長期の定着果たせず、死語となって歴史の狭間に消えていったことになるのでしょう。
このルポ記事の「赤い毛布(まふ)…あたりうろうろ…」といった書き調子からして、暗に「赤ゲット」を重ねて、東京駅でうろつくばかりのカッペを強調し滑稽をほのめかすため、あえてマフに対しても「赤い毛布」と文字振りしたとも、更には勘ぐれるのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
引用が少々短か過ぎましたが元の記事は、「「東京の玄関」というテーマで東京駅の写真を撮りにいったが、一見してお上りさん風の人が現れず、待つうちに1時間もムダにしてしまった」という内容でした。ですのでこの場合、モノとしては「当時の田舎者を指す代名詞」であるところの「赤ゲット」を指していて、そこに皮肉をこめて「まふ」(=muff)という読み仮名を振った、ととるのが最も自然でしょう。

お礼日時:2012/02/14 11:55

この字に、ご質問のように読みの仮名をつけないで出会えば、私達は“もうふ”と読み

http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/218630/m0u/ …だと存じます。
マフという言い方も当時はしたかもしれませんね。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2012/02/14 11:46

日本国語大辞典で「まふ」とひいたら2つ出ていました。


まふ【麻布】〔名〕麻糸で織った布。あさぬの。
マフ〔名〕(英 muff)《マッフ》左右から手を入れて寒さを防ぐ、円筒形の装飾的な手袋。ほとんどが毛皮製。
文脈から言って二つ目ではないかと考えます。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2012/02/14 11:46

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