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バッハなどのオルガン曲を弾くようになりました。コラールが多いです。4声などで、一番上の声部(ソプラノに相当する)だけ音色を変えたいと思うことがよくありますが、上から2番目の声部も右手用に書かれてあったり、逆に左手用(楽譜下段)に書かれてあったりします。基本的に、どのように楽譜の声部と運指手の左右を使いわけるのでしょうか?
楽譜の段のように鍵盤の段も分けるのか、音の範囲をみて一段に弾くのでしょうか?
鍵盤が3段ある場合はどのように使い分けるのでしょうか?

質問がややこしくてすみません。例えば、BWV656の前半部分は1段だけで弾くものですか?
上から2つ目の声部は右手にも左手にも分かれて書かれてありますが、一番上の声部だけ上段鍵盤にし、中間声部2つは下段鍵盤、低音はペダル、とかは、普通はやらないものなのでしょうか?そうなると、BWV657では右手用に書かれたところに上から2つ目の声部が書かれ、たまに左手用の(楽譜下段ヘ音記号のところ)ところに書かれたりしてありますよね・・・。どのように鍵盤の上下と運指手を使い分ければいいのでしょうか?ピアノのシンフォニアのように一段で単一音色でしかできないのでしょうか???

すみません。とても困っていますので、よろしくお願いします。質問がわかりにくければ何度でもお伝えします。お願いです。教えて下さい。

A 回答 (2件)

Tattom55 です。


やっと楽譜を引っぱり出してきました。
オルガンは趣味、のピアノ弾きなので
オルガンの上はオルガンの楽譜が山積みになってグチャグチャなのです。

やっぱり「コラール」を誤解されているようです。
コラールとは日本語では「讃美歌(賛美歌)」です。
特に「4声のコラール」と言った場合は
讃美歌のように4声はほとんど同じリズムで進行し
ほぼ必ずソプラノがコラールの旋律を担当、
下の3声はハーモニー付けをする、というものです。
オルガン用の楽譜にも歌詞が書き入れてあるものがほとんどです。

質問の中に挙げている曲はすべて「コラール前奏曲」です。
少なくとも日本語では両者をはっきり区別していると思います。
ドイツ語では「オルゲルコラーレ」と呼ぶことが多いと思う。

コラールの旋律を用いて様々な作曲技法で作られた曲です。
「マタイ受難曲」の冒頭の大合唱曲もある意味でコラール前奏曲です。
(少年合唱がコラール旋律を担当しています)
また、カンタータの最初や最後にある「コラール」も
正確に言えばコラール前奏曲ということになるでしょう。
(「主よ、人の望みの喜びよ」などなど)

さて、本題ですが・・・
あなたがどのような版の楽譜を使っているのか不明ですが、
コラールのタイトル(たいていは1番の歌詞の最初の数語)の下に
「a 2 claviers et pedale」とか
「il canto fermo nel tenore」とかいう表示がありませんか?
前者は「2つの手鍵盤とペダルのために」、
後者は「コラールの定旋律はテノールに」という意味です。

我々はこの指示に従ってどのように鍵盤を使い分けるかを決めるわけです。
コラールの旋律は独立した鍵盤を使うのが伝統であり普通のことですから
結果的に2段の手鍵盤とペダル鍵盤を使うことになります。
旋律がソプラノにあれば右手で第1鍵盤、アルトとテノールは左手で第2鍵盤、
バスは足鍵盤となるのが基本です。
旋律がテノールにあれば左手が第1鍵盤になったりするわけですね。

BWV653
テノールがコラール旋律ですね。
ソプラノとアルトは曲を特徴づける対位法的な動きをしますが
コラール旋律を弾いていない時間は左手もこの部分を手伝います。
旋律が登場した時点では上2部は右手だけで弾けるように作曲されています。

BWV656
この曲はコラールの3番までを含み、1番と2番は手鍵盤だけで弾きます。
対位法的な動きの中に旋律が隠れているわけですが
これを2つの鍵盤に分けて演奏するのが無理なのは明らかですから
手は1つの鍵盤で演奏することになります。
(例えばコラールの2番に当たる部分で音色を変えるために
 別の鍵盤に移動する、といったことは自由です)

BWV657
アルト、テノール、バスがフーガを織りなすのですから
もちろんアルトとテノールは1つの鍵盤で弾きます。
この曲の場合はバスも綿密に絡んでくるので
ペダルはカプラーで手鍵盤につないで近い音色を確保します。
ソプラノは完全に独立したコラール旋律を担当するのだから
鍵盤も、もちろん音色も独立させるのが普通です。

蛇足ですが、フーガは手鍵盤1つで演奏しますよ。
ストップを変えたり鍵盤を変えることはあっても
2つの鍵盤に分けて弾くことはほとんどないと言っていいでしょう。

以上、言葉で書くとややっこしいことになっちゃうけど
解っていただけるかな?

ちなみにオレの卒論はコラールプレリュードに於けるバッハの変奏技法についてでした。
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この回答へのお礼

ぎゃーぎゃーぎゃーぎゃーぎゃー!感動の嵐です!
本当にすっきりしました。a 2 や il cantoなどの指示については、言葉を理解していても、いまいちピンとこないところがあり、またいろんな演奏家のストップの組み合わせやカプラーの使い方なんかで響きが全く違うので、”どないなっとるんや!?”って思っていたことが、すっきりわかりました!本当に感謝です。(もう、弟子になりたいぐらい!(笑))
教会やキリスト教機関で奏楽しているだけなので、やっぱり大学なりできちんと勉強しなおさないといけないようですね・・・。

本当にありがとうございました。卒論、ぜひ読んでみたいです!(笑)

お礼日時:2012/02/26 23:16

まずは基本的なことから。


4声のコラールは原則的に1つの鍵盤で演奏します。

ペダルを使う場合には上3声を弾き易い運指で演奏します。
(ペダルに16 feetを重ねることはよくやります)

コラール前奏曲などではコラール旋律を独立鍵盤で演奏することが指示されています。

4声のコラールをどうしてもソプラノだけ別鍵盤で弾きたい時には、
下3声を1本の手で弾くことになるけれど不可能なことが多いでしょうね。
ペダルを使えればなんとかなると思いますが。

もうひとつの方法はソプラノをペダルで弾くことですね。
高音ストップを持つペダルがあれば可能です。

ただ、繰り返しになりますが、
4声コラールを2つの手鍵盤を使って弾くオルガニストはいません。
伝統的に教会でのコラール演奏は1つの鍵盤で行います。
3段の鍵盤を使うことは絶対にないでしょうね。

また、コラールの記譜法も伝統的に上2声と下2声に分けます。
(本来、上段を女声2部、下段を男声2部とするものですからね)
ソプラノ記号、アルト記号、テノール記号、バス記号を使って
4段の楽譜で書かれる場合もありますけど、
それは声楽用であってオルガン用ではありません。

この回答への補足

tattom55様
返答ありがとうございます。例えばバッハのコラールのBWV659ですが、4声のコラールです。そして動画サイトなどで確認しましたが、ほとんどが2つの鍵盤とペダルを使ってこのコラールを演奏されています。シュバイツァーで有名なBWV653に至っては、左手で、テノールの部分に相当する部分がストップを変えた違う鍵盤を用いて2段で演奏されたものばかりが目立ち、一つの鍵盤とペダルの演奏というもののほうがほとんどありません。原則的に一つの鍵盤で、ということですが、ほかの曲もバッハのコラール中心に動画などで見ましたが、2つの鍵盤を使っているのがとても多いです。どういったことでしょうか?
コラールとコラール前奏曲の違いはどこで見分けますか?バッハのライプツィヒコラール(18 chorale BWV651-668)などはコラールですか?コラール前奏曲ですか?この”コラール”としてまとめてある曲集の中に、コラールとコラール前奏曲が混ざっているのでしょうか?これらの曲にいくつも2段の鍵盤を使って演奏されているものもあれば、単一のものもある・・・  おっしゃる”原則”というのは、賛美歌のようなコラールのみのことでしょうか?

ソプラノをペダルで演奏するというのはとても以外で感動しました!

楽譜が4段のものが声楽合唱用のもの、というのは、指導も経験がありますので、よくわかります。

”4声のコラール”というものの定義がまちがっていたらすみません。

補足日時:2012/02/20 01:09
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この回答へのお礼

返信ありがとうございました。

お礼日時:2012/02/24 14:02

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