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ある授業のレポートに必要なのですが、
20世紀の近代ジャーナリズムは「無署名性と客観報道原則」という基本理念に支えられ発展してきたのですが、主観を交えず、客観的に事実を伝えるだけの客観主義報道では現実の実相は伝えることは出来ないと1960年代アメリカでニュージャーナリズムの流れが始まったそうです。
この流れについて教えて下さる方、回答お待ちしております。  

A 回答 (1件)

1960 年代のアメリカに生まれた新しいジャーナリズムの動きが


ニュージャーナリズムですね。
簡単にまとめてみます。
【ニュージャーナリズムの背景】
新聞などマスコミに載る報道は、国、役所の発表を元にしたものがほとんどでしたが、
1960年代になるとより近い真実な報道を目指す動きが出て行きました。
特にケネディ暗殺、黒人暴動、ベトナム戦争の拡大などが背景あります。
日本では水俣病などの公害問題があります。
政府の発表を全く信じらないために、記者自身が目で見たもの、
体験したものを元にして発表するようになりました。
これがニュージャーナリズムですね。

【事実・情報の提供】
記者自身がニュースとなる物を探し出すことで、現在社会が抱えている問題点が見えてきます。
また体験を記事にすることで現場の苦悩、悩みも理解できます。
記者自身が街に出て歩くことで、誰も全く触っていない新しい情報も得ることができます。
記者が街で得た情報と多くの人との対話を資料とすることで
事件の当事者の心理描写と複雑で消えてしまった現場の再現をすることも可能となりました。

【取材成果】
その結果ニュージャーナリズムとしての現場での取材の成果がが発揮されました。
代表的な成果はベトナム戦争秘密文書公開です。
国防総省が調査機関に作らせたベトナム戦争の経過の全容の秘密文書を
大新聞が発表したことで、ベトナム戦争の終結が実現しました。
ニクソン大統領の命令で行われた民主党本部に盗聴設備を付けに入ったウォーターゲート事件は、
ニクソンは辞任に追いこまれました。

【日本では】
日本は田中角栄首相の土地ころがしの実態が、
文芸春秋に田中金脈発表され、田中首相も辞任に追い込まれました。
さらにロッキード疑惑も追求されました。
また公害問題が特集で新聞報道されることで大企業の意識も改革されました。
原発の安全性も論議されるようになりました。
以来、隠されていた多くの真実が表に出る事で政権まで倒すことが出来るようになりました。

【ニュージャーナリズムの著作】
マフィアを扱ったゲイ・タリーズの「汝の父を敬え」
(1971)、
宇宙飛行士の訓練や実生活を描いたトム・ウルフの「ザ・ライト・スタッフ」(1979) をはじめ、
D.ハルバースタム「ベスト&ブライテスト」 (1972)、
B.ウッドワードと C.バーンスタインの共著「大統領の陰謀」 (1974) などが
ニュー・ジャーナリズムの代表的な著作といわれています。

【問題点】
記者が大方の場合、一人で取材するために真実を捏造したり、
スクープを得るためにモラルを全く持たない記者が多くなった事があげられます。
また写真によるプライバシーの侵害なども多くなり、
報道による歯止めが効かなくなっていることが問題となってきました。
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この回答へのお礼

お礼がおそくなってしまって申し訳ありません。
大変詳しくわかりやすく教えてくださって本当にありがとうございました!!是非参考にさせていただきます!!

お礼日時:2004/01/05 01:56

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