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半導体分野でレート方程式という言葉を耳にします。そこで質問なのですが、レート方程式の物理的意味について教えていただけないでしょう?

A 回答 (2件)

私がやっていたのは電離気体でしたが,多分同じであろうと思います.


レートとは速度係数とも呼ばれます.
何かが起こる割合を表したものです.
レート方程式は,数密度の時間変化=生成項-消滅項,で
表現したものです.
例えばある原子(数密度n0)が電離してイオンとなる場合,
イオン密度ni,電離速度係数Ri,再結合速度係数Rr,
ここで準中性を仮定して,イオン密度=電子密度neとすれば,
dni/dt=Ri×n0-Rr×ni×ne
とかになります.ここで注意すべきは,速度係数の次元です,
電離は中性原子数に比例しますし,再結合はイオン数と電子数とに
それぞれ比例しますから,上式のRに中性原子数やイオン数が
掛からない書き方もあります.電離周波数とか呼ばれたりもします.

レート係数は,例えば電子衝突電離の場合,電子衝突電離断面積f(v)に
電子速度分布関数ne(v)をかけて,これをv=vth~∞まで
積分したものとして計算されます.
ここでvは電子の速度,vthはしきい値です.
現象はあるエネルギー以上の電子が衝突した場合のみ起こります.

上式はある原子の励起・脱励起などにも同じく適用出来ます.
また右辺の項を,電子衝突電離,光電離,自然放出,誘導放出,
電子衝突再結合・・・と,いろいろな過程ごとに速度係数を
分けて書くこともあります.

半導体の場合ですと,電子やホールの数密度,或いはバンド間の
励起のレート方程式でしょうか.とまれ,全く同じ考え方です,
要は注目するものの数の時間微分と,物理現象による生成と消滅とを
関連付けたものです.

(御質問を全く誤解していましたらすみません.)
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細かい訂正です.一般的な書き方に...



電子衝突電離断面積f(v)に 電子速度分布関数ne(v)をかけて,



電子衝突電離断面積σ(v)に 電子速度分布関数f(v)をかけて,
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この回答へのお礼

詳しく書いていただいて、大変参考になりました。どうもありがとうございます。

お礼日時:2004/01/26 21:15

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