ロボットの研究に携わっているものです。
近年、ロボット技術を福祉分野で活用した研究が
活発になってきています。しかし、必要とされて
いるにも関わらず、研究されていなかったり、機器と
存在しなかったりするケースが数多く存在すると
思います。
そこで、現場の方の立場から、必要とされていること、
困っていることで、ロボット技術で解決できるのでは、
という事がありましたらご意見を頂けると幸いです。
#実際に介護現場を見ていない、体験してもいないのに
#この場で質問してしまうこと、どうかお許しください。
どうか宜しくお願いいたします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
(介護の現場に携わっている現場経験者という意味で・・・)
ロボット工学で作って欲しいもの、あります。
ベッド屋さんにも顔を見れば要望してるものですが、
ずばり、在宅介護では「自動体位調整機能」が切望されています!!
特に、疾患によって、自分の指1本も動かせなくなる神経難病の人の場合に、
毎日「あればいいのに!」と言い合っているものです。
寝具・衣服(これは人の介護でクリアできます)・あるいは本人自身の身体の
しわ(とご本人たちはおっしゃっています)によって
多大な苦痛を与えられる、また、通常ならば良肢位と思われる位置に、
いくら調整をしても、数分もその同一体位に耐えられず、
手足の位置、枕の位置をmm単位で(ホントです)、本人がそれでいいという
位置に調整する、その行程だけで何時間も要することも珍しくありません。
そして、本人がいいと思われた位置をいくら正確に記録し、
次回に生かそうとしても、次にはその位置ではもう安楽が保てなくなって
いたりします。
あの象が踏んでも底付きしないマットでも、あれでも、これでも、ダメで、
実際日々の熟練の手によって最大限本人の苦痛を取りのぞけるよう
はかない努力を繰り返しているのが現実です。
そこで、「身体を自分で動かせない人の(本人が望む)安楽体位をベッドが記憶し」「次回その位置に正確に本人の身体を収める」「それを各体位別に記憶する」
「そして本人の望むとおりに体圧を数cmHg単位で調整する」
・・・・・無理だね!と夫に言われました。(ロボット出身。)けっ!
言葉が悪くなってすみません、horiushikさま、ぜひ、これを完成させて下さい!試作ができるなら、管理者経由でわたしに連絡をください。
日本はホイスト(電動リフト・吊り具)ですら、導入が遅れている国です。
「人の手が一番」神話が根強いせいなのでしょう。介護者(家族・ケアスタッフ
含む)の健康を守るといった認識がまだまだ送れています。
もっと簡単そうなのは、「だるい手足の上げ下げ機」です。これはもっと早くできそうではありませんか?わたしの例以外でも疾患別に需要はありそうです。
こと介護に関してはかたくなに人力でやってるのがロボット大国ニッポンです。
ぜひよろしくお願いいたします。
ご意見ありがとうございます。
>「自動体位調整機能」
お話を伺うに、深刻な問題だということが伝わってきます。例えば、同じ体位を毎回再現するのは無理だとしましても、
ベット側で体位や体圧分布を把握し、局所的に硬さや沈み込み量を
変えるといったことは可能だと思います。
ただ、残念なことに私の方で扱うのは大掛かりすぎて難しいかもしれません。
今回はご意見を参考にさせて頂くだけとなりますが
どうかご了承ください。
良いアイデアが浮かび、ベット会社との共同研究の機会
があれば是非検討していきたいと思います。
>「だるい手足の上げ下げ機」
リハビリ支援ということでしょうか。
こちらの方はすぐにでも研究対象に加えることができそうです。
まずは、今回ご意見頂いたことについて早速調べてみようと思います。
また、近いうちに療養施設などを見学させて頂く予定も
ありますので、今回の件に着目して調査してこようと
考えております。
もし、追加ご意見などありましたら、よろしくお願い
いたします。
No.5
- 回答日時:
ご質問のロボット技術っていうのはロボットが直接患者さんに関わるものでないとだめですか? 看護婦の仕事って、記録物や書類の整理とか、医療器具の準備とか、処置に使った物や汚物の後始末とか…、そんな雑用みたいなことがかなり多いので、そういう医療従事者のサポートみたいなことを機械にどんどんやってもらって、人間はもっと患者さんと関わることに時間を割けるようになればいいのではないかなあと思います。
それにロボットが患者さんに直接関わる場合、事故が起こる可能性がゼロであることを保証できないと、やっぱり導入する現場としても抵抗が強いと思いますしね。それと「患者さんにとってよいものだから」という理由だけでは上に要望してもなかなか現場には導入されません。この機械を導入するとコスト面でこれだけ有利!みたいなものでないと…。御礼が遅くなり申し訳ござません。
まずはご意見ありがとうございました。
ご指摘のとおり、患者さんに対して自動化された機械を
利用するには、安全性の点で非常に問題があると思い
ます。また、機械に介護されるということを好まない方
も多く居られるでしょう。
その点、看護士や介護者等の医療従事者のサポートなら
利用法を熟知した方が使うわけですし、より実現しやすい
はずです。今後はこちらの視点にも範囲を広げて考えて
みたいと思います。
ところで書類整理等の問題は書類の電子化によって
解決される可能性が高いので、その他の物理的な作業
の補助が中心となるでしょうか。
確かですが、病院内で昼食を配膳する移動ロボットが
どこかで研究されてたと思います。
きっと近い将来製品化されるのではないでしょうか。
(とはいっても、施設自体(建物や管理体制)なども変え
る必要が出てくると思いますけど。)
No.4
- 回答日時:
この場を借りたくてお返事しました、
horiuchikさま、ありがとうございます、「だるい手足~」はリハ支援というより、まさに「だるさ」解消のイメージだったのです。
「自分では動かせないその足をずーっと上げ下げしていてくれー・・・・」と
いう思いと要望を持つ人も多いので、説明不足ですみませんでした。素人考えにも単純な構造でよさそうに思え、思わずどこかの機械屋さんに作ってもらおうかと考えたこともあったくらいです。実際にはその症状も固定せず、また別の辛さに移っていくということからやめることになりました。
リハの部分になるとわたしの要望した物より大変そうですね。筋の緊張をとるのに個人差のある、体の関節を伸ばしたり、マッサージしたり・・・というPT・OTの手作業を機械化するようなものでしょうか?できればすごいと思います!動かしているうちにとけてくる緊張に応じてさらに力を加える・方向を変える・外科治療技術とはまた違った経験にもよる微妙な手加減が望まれますね。
WizAsuraさま、情報ありがとうございます。日々研究はされ「つつは」あると
いうことで、少しでも希望が持てるところだと思いました。
新製品の情報はわたしも耳にすることがあります、その後それが消えていくに
しても、それを礎に、ぜひ成果を実らせて欲しいと思います。製品して欲しいです・・・
考えて下さったmm単位の圧センサー搭載のベッドはすばらしいと思います、
その技術がぜひ進んで欲しいですね!
そしてわたしの説明能力のためうまくいえないのですが、体圧よりもうちょっと積極的に体の各位置を右に左に上に下に、自由に動かしていって欲しいです。
(左右に体位交換する製品なら出てますね)そこで「もっと膝の位置をもっと右」
「5mm引っ張って」「行き過ぎ」という本人の要望を(音声入力のほか画面入力式の両タイプで)、そのとおりやってくれる・・・
固さも疾患により筋が衰えて知覚過敏がある方のために(スポンジのやや丸めた
角が当たっていても本人には激痛になることがあります・しかも、それは人の手で
細心の注意を持ってよけてあげれば取り除ける苦痛です)
「体圧を分散しつつも当たりがかなり柔らかい」ものも欲しい。
かなり特殊な人向けであるというために、実用化がさらに難しいところがあるのではないかと思います。というと、やっぱりロボティクスじゃないかも知れないですね。
わたしも興味を持って、福祉関係ではどこの研究室が、という話を身内に聞いたことがありますが、、目指す所はわかるけど、何か微妙に違うな、と感じる話もあります・きっともっと一般の人から要望がダイレクトな形でどんどん入ってくるといいのでしょう、などと、感想を抱いてしまいます、わたしの不穏当な発言もその辺り(ムリだよ、の内訳に対するやるせなさ)から来るものでした。個人情報漏洩!と怒られるのでこの辺にします・・・。
微妙な体位で痛みを感じる人に薬剤の投与で苦痛を和らげる方法もなくはありません。でも、「人の手で」(幾分でも)取り除ける場合は、そうしているのが実情です。薬剤を使用するにもデメリットが様々ありますし、それを望まない人も多くいます。
医療での限界を補っていくのも介護の、(介護にまつわる)種だねの技術だと
思います。
では、日本の最先端のみなさまに敬意を表しまして。失礼します。
2度コメントいただきまして、心から御礼申し上げます。
「だるい・・」については、
私の知識不足から勘違いしていました。現実にはその
ようなご要望があること、頭にたたきこんでおきます。
その人の手足の動かせる範囲等の超えないようにするなど
十分な安全対策さえできれば、製品化できるはずです。
存在していないということは、やはり価格などの問題
からなんでしょうか。ただ単に着目されていないだけ
なんでしょうか。なんとかしたいところです。
また、体位の変える方法についてですが、
人間の手のようなものじゃないと難しいでしょうか。
なにか良いアイデアが浮かべばよいのですが...
そらから、
ご指摘のとおり工学の立場から福祉分野へアプローチ
しようとした場合、現場の要望とはかけ離れて進んで
しまうこともあるはずです。
そんなときは、どうかkaleen様のような方がアドバイス
してくださると本当に助かります。
せっかく研究しても誰にも必要の無い物だったという
ことがないように、慎重に調査して意見を聞いて
臨みたいと思います。
(今以上にもっと、もっと意見交換できる場があれば
いいのですね)
それでは、貴重なご意見ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
なんか、kaleen さんの悲痛な叫びに、ちょっと出来ないか調べてみました。
で、「自動体位調整機能」とまでは行かないですが、マイコン圧力センサーで最適圧力を自動管理するタイプのエアマットが出ているそうです。
記事が載っていたのは、以下のURLです。
http://www.hokuriku.ne.jp/obamawel/jumbo.htm
(実物は「http://www2.mwnet.or.jp/~odashima/o_k3_1_thenkan …」か?)
で、ボクが書いていた老人が起きあがるための介助ロボット…、というかそのものが発表されていました。
記事が載っていたのは、以下のURLです。
http://www.fukushi.com/news/2001/01/12kohnan.html
こんなのもあるんですねぇ…。滅茶苦茶高そうですが…。
それにしても、kaleen さんが望むようなベッドって、マイクロマシン(MM)技術の方が合っているような気がしますね。
バルーンと圧力センサーを持ったミリ単位のMMが数千個(もしくは数万個)ベッド状に並んで、それぞれが管理PCと通信しつつバルーンを調節する。そしてその情報を管理PCがMMから得た情報により、最適な圧力を決定するというのはどうでしょう? ものすごく高価なベッドかも(^^;
先ほどのマイコン圧力センサー付きエアマットの発展版ですね。実現できないかなぁ? 人間の重さに耐えうるMMっていうのが無理か。
でも「スマート構造」なんていう「考える建物」の思想があるのなら、「考えるベッド」があってもいいと思うんですけどね。
> >「だるい手足の上げ下げ機」
> リハビリ支援ということでしょうか。
座ったまま出来るというのなら、日立から「PW-3」というのが出ているらしいですね。
(http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/0010/1002a.html)
でもリハビリというよりも、四肢が動かしたくとも動かせないヒト用のモノのような気がしますよ。つまり事故による脊髄損傷などで四肢が動かせなくなった場合でも、触覚などの感覚神経はやられていない場合もありますし、また脳障害により四肢が動かなくなったのであれば、なおさらそういうケースが出てきますね。
そういったケースで利用したいのが、「だるい手足の上げ下げ機」でしょうかね?
もしかすると、ここが役に立つかも(って、horiuchik さんがここのヒトの可能性もあるんですよね(^^;)
立命館大学 理工学部 ロボティクス学科 手嶋研究室(福祉工学)
http://www.ritsumei.ac.jp/se/~tejima/index.html
以上、蛇足でした。
ご意見ありがとうございます。
>記事が載っていたのは、以下のURLです。
http://www.fukushi.com/news/2001/01/12kohnan.html
会社のHPを直接見たんですが、なかなか衝撃的でした。
こういった物が実用化直前とは...
あとはこれをどう利用するか、どんな用途へ使うかが
課題でしょうか。作ってはみたけど、使い道が無かったがなかったということが無いように、私の方もじっくり
調査したいと思います。
>バルーンと圧力センサー
私もそれに近いものをイメージしてました。
しかしMMが関係してくるとは、奥が深いですね。
できたらまた別な機会に議論してみたいと
思うのですが...
>だるい手足の上げ下げ機
なるほど、そういうことだったんですね。
kaleen様、WizAsura様、私が無知だったようです。
失礼しました。そしてありがとうございました。
>もしかすると、ここが役に立つかも(って、horiuchik さんがここのヒトの可能性もあるんですよね(^^;)
ここでは無いのですが、同様な学術機関です。また学生です。
元々福祉工学を研究してきたというわけではないので今回のような質問をさせていただきました。
ということで、ご返答くださりありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
全然専門家じゃない一般人ですが、ロボット系に興味があるので回答します。
あ、別にロボットだからといって、ヒューマノイドタイプというわけでもないですよね? 手とか足とかも必要ないわけだし。
まず医療ですが、一番求められているのは2点。一つ目はミクロの領域にまで進んでいる手術の手助け。二つ目は医師が近くにおらず、手術ができないということです。
一つ目はマイクロマシン、もしくは毛細血管よりも細長い糸状のロボットによる患部への直接手術ができればいいですよね。コレの問題点は、いかに血管を傷つけずに患部まで行くかですよ。その時に自己の判断で移動するロボットが活躍する気がします。
二つ目は遠隔操作による手術ができればいいわけです。VR(ヴァーチャルリアリティ)によって、一人の医師が遠く離れた場所の患者を治療する。問題は操作のレスポンスですね。どうやって触感情報を伝え、さらに微妙な力加減を確実にマニュピュレーターへと伝えなきゃ行けないわけですから。
福祉に関しては対象者ではなく介護者の手助けになるようなロボットが必要じゃないでしょうか? 寝たきりの老人を抱えるのも、オムツを変えるのも、食事の手助けをするのもみんな介護者です。
例えばベッドに老人が起きあがるための介助ロボットがあれば、老人はその機会の力を借りて起きあがることができる。
また筋肉が衰えた老人には、手足の動作を補助するためのロボット(サイバーパーツかも)が動作をトレースして補助してくれる(その為には筋肉の細かい動きを感知・先読みして動作させることが必要ですよね)。
そういうモノができれば、介護者はロボットには難しいこと。つまり思考しコミュニケーションすることに専念できるわけです(AIなんてあと数十年は先の技術だし、まさか人工無能に老人の相手をさせるわけにもいかないですよね)。
昔、大友監督(アニメ映画アキラの監督です)が老人Zというアニメを監督してましたが、あの映画には老人介護用ロボットが出てきます。最終的には、何でもかんでもロボット任せにしちゃダメだという終わり方でしたが、結局は医療や福祉っていうのは、対象者の事を考えてやらなきゃダメだって事ですよね。
とりあえず、素人考えですが、参考になりますでしょうか?
幅広い視点からのご意見、大変参考になりました。
ありがとうございます。
確かに、現在のロボット技術から考えて、判断や指示は
人(介護者)に任せて、ロボットは力仕事や繰り返し
作業などを行うというのが現実的のようですね。
(ちなみに老人Z、見たことあります)
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