アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

こんばんは。大学で物理を勉強している学生です。最近「Curie Impulity」という言葉を本で見かけたのですが、
(1)まず、「Curie Impulity」とは何ですか?
(2)そして「○○ Impulity」と名のつくものは他にもあるのでしょうか?
(3)もし、Impulityに幾つか種類があるのであればその違いはどこにあるのでしょうか?
どなたかご享受下さい。お願いします。

A 回答 (2件)

どういう場面,どういうコンテクストで使われたかがわからないので


余り確信は持てないのですが,私も physicist_naka さんと同意見です.
Curie impurity という確立した術語はたぶんないと思います.
しかし,impurity が Curie 的に振る舞う,というような表現はよく使います.
physicist_naka さんの言われるように,簡略化した表現なのでしょう.

Curie の法則は最もナイーブには独立した磁気モーメントの集合の話で,
磁化率が絶対零度に近づくにつれて 1/T に比例して発散するというものです
(T は絶対温度).
一方,磁性体の中には,絶対零度に近づくにつれて磁化率が有限値あるいはゼロに
近づくものがあります.
これは磁気モーメント間の相互作用のためです.
このような物質の中に,磁気モーメントを含む不純物があって,
ほとんど独立に振る舞っているとします.
そうしますと,観測される磁化率はもともとの物質の分と
不純物磁気モーメントの分との和になります.
絶対零度に近づきますと,前者は定数あるいはゼロに近づき,
後者は 1/T に比例して発散するというのですから,
後者の影響がどんどん大きくなってゆきます.
不純物は当然ながら数は少ないのですが,
温度依存性が違うのでこういうことが起こるわけです.
本体の磁気的性質を観測するには邪魔ですね.
このようなわけで,不純物が Curie 的に振る舞うかどうかは
かなり重要なことなのです.

Kondo impurity と Anderson impurity について
physicist_naka さんが触れておられます.
これは,主に金属中の磁性不純物の話です.
不純物原子にも電子軌道などの内部自由度がありますから,
それを考慮に入れたのが Anderson モデル,
ある極限で簡略化して単に不純物スピンと考えたのが Kondo モデルです.

こういう不純物が金属中にありますと,
温度を下げながら電気抵抗を見ていったときに,
電気抵抗の極小が現れることが知られていましたが,機構は不明でした.
それに説明を与えたのが Kondo (近藤淳)で,1964 年のことです.
今年はそれからちょうど40年経ち,近藤効果40周年記念講演会
http://www.ph.sci.toho-u.ac.jp/kondo40/
なんていうのも開かれます.
    • good
    • 0
この回答へのお礼

詳細な回答をして頂き、大変参考になりました。
ありがとうございます。物理の世界は奥がふかいのですね。
これからも勉強に励みたいと思います。

お礼日時:2004/02/19 16:08

(1)「Curie impurity」とは恐らく不純物が磁性を持っていて、磁化率がキュリーの法則に従うのでしょう。

たぶん正式な言葉ではなくて、単に短い言葉で表現したかっただけなのでは。
(2)「Kondo impurity」、「Anderson impurity」とかいうのも見た気がします。どちらも近藤効果を示す不純物のことだと思います。
(3)ここに挙げた例では、不純物が存在することによって示す磁性や電気抵抗に違いがあります。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

「お礼」が遅くなってしまってすいません。
参考になりました。ありがとうございます。

お礼日時:2004/02/19 15:46

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!