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現在、磁気異方性について研究しています。
磁気異方性に関する文献を調査したところ、六方晶の異方性エネルギーEaは

Ea=K0+Ku1(sinθ)^2+Ku2(sinθ)^4+Ku3(sinθ)^6+… (1)

で表され、通常、この式の定数項と第3項以降が省略されて

Ea=Ku1(sinθ)^2   (2)

の形で用いられている、と書かれていました。
K0,Ku2,Ku3の値がKu1に比べて小さいので(2)のような形に近似できるのだと思うのですが、これらの磁気異方性定数の具体的な数値を知らないので、本当に自分の考え方であっているのか不安です。どなたかこれらの磁気異方性定数の具体的な数値を教えてください。また、これに関する参考文献、URL等もございましたら教えてください。よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

No.1の者です。

ミスタイプがありましたので訂正いたします。

下から6行目あたり:
>主要項の係数はKu2
の「Ku2」は、「Ku1」の誤りです。

-----
なお補足いたしますと、ある物質についての(例えば)Ku1とKu2は、必ずしも同じ様に(比例的に)温度変化する訳ではありません。ある温度点で、Ku1だけがゼロを横切るというような事もあり、この時は、当然高次の項が無視できなくなります。また、面内の異方性も無視できなる可能性が出てきます。
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この回答へのお礼

補足、有難うございます。
近似できるかできないかは、物質と温度に依存しているわけですね!なるほど(^_^)

お礼日時:2004/04/30 16:24

磁気異方性エネルギーは、結晶方位に対して、(巨視的)磁化ベクトルがとる方位角によって定まるエネルギーです。


したがって、一般的には、結晶構造に沿う座標系で表現される方位角についての関数:E(θ,φ)ということになります。

この関数形をいくつかのパラメーターで表現するために、方向余弦の冪多項式とか、球面調和関数とかで、展開した式が適用されます。この際には、結晶の対称性を利用して、なるべく簡単で少数のパラメータで表わされるような工夫がなされる訳です。

さて、六方晶では、c軸からの角度 θ、c面内の方位 φ、とするのが普通です。結晶の対称性から、θについては周期π、φについては六回対称の関数を考えることになります。場合によっては、φの寄与が小さいと見なし、θだけの関数として近似することがあり、この場合は一軸対称性を仮定することになります。

さて、お尋ねの式(1)はこの一軸対称の扱いです(Kuの添え字uは、Uniaxialのu)。周期πの関数の展開表現として、(sinθ)の偶数乗級数が使われています。異方性は、角度依存性を問題にする量なので、定数項 K0 は(原理的に)考える必要がありません。主要項の係数はKu2で、以下の高次項がどの程度効くかは、その異方性エネルギーの関数形が滑らかな正弦曲線からどれほど外れているかにかかっていますが、高次項ほど小さくなるのが普通です。

異方性定数の値は、物質によって、また、温度によって大きく変化します。具体的な値については、個々の物質に関する論文、あるいは、「磁性体ハンドブック(朝倉書店)」などを参照して下さい。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
磁気異方性エネルギーがでてくる背景がよくわかりました。磁性体ハンドブック(朝倉書店)を図書館に見つけましたので、参考にさせていただきます。

お礼日時:2004/04/30 16:16

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