天使と悪魔選手権

今年高校一年になった者です。
高校で新しい教科として倫理を習うようになり、その面白さに日中夜夢中になって教科書を読み込んでいます。勉強を、楽しい、もっとやりたいと思ったのは始めてで、大学に上がってももっともっと学びたい、出来れば就職でも関わっていきたいです。
そこで質問なのですが、大学で倫理の講師になるにはどうしたらよいのでしょうか。
進学では一年の成績から見られると専ら有名ですので、早く心がけておくに悪いことはないかなと質問させていただきました。
進学する大学のレベルに関わってくるのか?それとも進学した大学の講師になれば関係ないのか。
講師になるにあたって必要になる他科目は?英語はやっぱり必要なんでしょうか?
大学院に行く必要はあるのか?(私は家があまり裕福ではないので、出来れば無理はしたくないです)
高校在学中の今、もしくは進学後、心掛けるべきことは?(勉強を頑張るのは当然ですが、それ以外に何かしらコツのようなものがあったら…)
取っておいた方がいい資格、検定は?
等々…全部出したらキリがありません(泣)
勿論学校の先生にも相談しますが、多方面の意見がほしいと思って書いている限りです。
長文、質問過多、本当にすいません…(泣)
大学で倫理を学んでいる、もしくはその友人がいる、実際に大学で講師をしている方から聞けたら尚嬉しいです。
ご教授お願いします!!

A 回答 (3件)

 高校のテクストに記されている「倫理もどき」と大学で扱う「倫理学」では全く性質も異なります。

高校までの段階は「答のある問題」のみを扱いますが、大学以後では専ら「答のない問題」が対象となります。
 倫理学を扱う領域は哲学ですから、哲学科のある文学部に進学することとなります(近年、一部で物議を醸している某ハーバード大学教授の扱う「哲学」は政治哲学を意味しますので、一先ずこの対象から外れることとなります。もしその理由をお聞きになりたければ補足していただければお話しします)。
 そして「倫理学」といっても、先述したように西洋哲学の流れを汲むものもあれば、中国や日本に観られる儒教的道徳観を対象とする流れ、更にはそれらを前近代と近現代以後に区分して個別の存在と考えるスタイルまで多様な考え方がなされもします。
 大学で学ぶことの意味、はそうした方法論と検証の相関関係を知ることともいえます。実際に質問者様がどのような領域を具体的にイメージされているのかが、この質問文からは読み取ることが不可能であり、仮に西洋哲学のカテゴリーに含まれる「倫理学」を専門とするならば、原書講読の必修単位がありますから、当然の様に基本はドイツ語やフランス語そして場合によってはギリシア語やラテン語で「原書」を読むことが求められもします。
 テクストは英語訳もありますが、実際は英語版では役立たずです。原書に記されている微妙なニュアンスをあの乱暴な言語程度で記すことができようはずもありません。
 因みに質問者様は『ニコマコス倫理学』『エチカ』『道徳形而上学原論』といった書名を耳にしたことがありますか?。そして「倫理学」そのものが、人の道として「人と社会の関わり」を意味する学問ですから、当然の様に歴史的背景を知らねばならない。一つの絶対的な指標が貫徹しているなどとお考えであるならば、それは大きな過ちともいえ、社会をどう観るかによってその個別内容も大きく変化します。Aというテクストに記されている考え方に沿ってBの本を読んでも意味が通じなくなるとの話です。モノサシを替えて読まねばなりません。
 そして同時に、高校までの勉強のスタイルをリセットし、自らが主体的に議論に参加せねば何も得ることのできない世界であることもお話しさせていただきます。教員が板書する内容をノートに書き写すイメージで大学に来られても困ります 笑
 とここまでは「勉強の方法」についてお話ししてきましたが、ここからは具体的な進路のとり方になります。
 倫理学を専攻するならば、大学では文学部の哲学科を選択することが大前提になることは既にお話ししました。その上で、学部の四年間程度では助教にもなれません。少なくとも大学院の修士課程できれば博士課程を修めておくことが求められもし、しかも確実に教員として大学に残れるとの保証はどこにもありません。
 実際に大学院を終えてもオーバー・ドクターやらポス・ドクといって、アルバイトを掛け持ちする形で漸くに生計を立てている若手研究者も多勢いる状態ですので、現状のままで大学の講師になれるなどとの甘い期待を持つことは極めて危険といえます。それは単に大学に在籍する教員の高齢化が背景にあり、また同時に若手が伸びにくいとの島国根性的な学会意識が働いていることも起因します。学会のドンやボスに一睨みされたならそれでアウトともいえる、まことにイヤ~な世界ともいえます。
 大学以後では「研究成果」だけが評価基準となります。検定で取得しておいても損はないものとしてTOEFLだけをお勧めします。これは英語の文化圏ではない別の言語圏に属する留学生が英語圏の大学に留学する際の選考試験で、志願者の学力資質を判断する材料となる基準です。
 そして大学の選択ですが、西洋哲学のそれもキリスト教的倫理学領域を扱うならば、ミッション系の上智大学や青山学院そして立教がありますが、古代ギリシアと近代哲学に付随するケースならば、一橋の社会学部、早慶および中央の文学部哲学科をお勧めします。
 それぞれの大学のホームページには「シラバス」といって教員紹介や講義内容といった情報が記されていますので、そうした材料を参考にして選択して見て下さい。

 最後に宿題を出しますが、貴方は「和辻哲郎」「三木清」といった人物の名前をお聞きになったことがありますか?。或いはまた「大塚久雄」『プロテスタンティズムと資本主義の倫理』「マックス・ヴェーバー」などの人名や書物のタイトル名を聞いたことがありますか?。ないのでしたら図書館にお出でになって、手にとって読んでみて下さい。
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この回答へのお礼

お礼遅れてすいません!!原書を読むなんて…恥ずかしながら、想像すらしていませんでした。
とても具体的だったので、自分に置き換えることが出来、自分の考えの甘さが認識出来ました。大学の講師になることを夢に頑張るのはなかなか難しい(不安定過ぎる)んですね…
教科書以外読んだこともなかったので、宿題のものも全部初耳でした。取り敢えず図書館に行ってこようと思います。
道のりは大変そうですが、やっぱり私はこの教科が好きだし、すぐに手放したくありません。
目の前のことしか出来ない人間なので、目につくとこから切り崩したいと思います。
ご教授ほんっっっとうにありがとうございました。
どの方の説明も分かりやすく、素晴らしいものでしたが、一番具体的だったTANUHACHIさんにベストアンサーを差し上げたいと思います!

お礼日時:2014/06/25 20:14

大学での専門分野は、高校の科目としての「倫理」よりも細分化されます。


倫理の授業の中で、特にどの分野を研究したいのでしょうか?
まず、それをはっきりさせましょう。

試しに、どんな大学のどんな学部のどんな学科に行けば、あなたが学びたいことが学べるのか、高校の進路指導室に来ているであろう、各大学の案内パンフレットなどを片っ端から調べましょう。
そして、そこで「この先生がやってることに興味がある!」というのに巡り会ったら、その先生の経歴を調べてみましょう。いまはどの大学でも、公式サイトで教員情報を公開していますから、学歴や学位など、基本的な経歴はだいたいわかります。
(まあ、世の中にはいろんな大学がありますし、先生の経歴もいろいろですから、一人二人ではなく、いろんな大学の先生を調べるのがいいでしょうね。)
自分が興味を持った分野の、大学の先生の経歴=あなたが大学の先生になるために必要な経歴、というわけです。
これでだいたいの想像がつくのでは。

大学の教員になるということは、研究者になるということです。
たいていは、大学院の修士以上、実質的には博士以上の学位が必要です。この「学位」が、研究者にとっての最低限にして最大の「資格」です。
他の諸々の検定や資格は、大学受験には役立つかもしれませんが、研究者の資質を計るものとしてはほぼ無意味です。(研究・教育をする上で必要な検定や資格がある分野もありますが、哲学系なら、そういうのはほとんど無いと思います)

なので、研究者になりたければ、大学院(博士後期課程)まで行きましょう。

哲学や倫理系の大学院で、博士後期課程まである大学院となると、限られてきます。
まあだいたい、旧帝大あたりの大学院を目指せばよい、と考えてください。
となると、大学は、そういった大学院のある大学=旧帝大が目標になります。
もちろん、他の大学で学部を卒業してから、旧帝大など他大学の大学院に進学する方法もありますが、決して楽な遠回りではないので、できれば旧帝大を目指しましょう。

となると、高校の間にやるべきことは、自ずと決まってきますよね?

なお、大学の教員は高校までの教員とは違い、大学では学習指導要領で定められた範囲などありませんし決められた教科書などもありません。
常に自分で研究をして、論文を書いて、学生の指導をしなければなりません。

また、大学の学部では「教えてもらって学ぶ」のが主かと思いますが、大学院では自分の研究テーマを自分で設定して、自分から研究していかなければなりません。
大学院では誰も「教えて」はくれません。
まだそういう世界は想像しにくいかもしれませんが、文系の場合、大学院進学は就職に関する大きな分岐点になります。後で、「思っていたのとは違った…」となるかもしれません。
まあ、そういうことは、大学に進学してから考えればよいことです。

この先、もっと面白い、もっとのめり込めることに出会うかも知れません。
いまのうちは、まだいろんな可能性と選択肢を考えておくのが良いと思いますよ。
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この回答へのお礼

丁寧なご回答ありがとうございます!
そうですか…倫理と言っても一概には決まらないのですね
なりたいと思った勢いのまま質問してしまった、自分の不勉強が身にしみました…
きゅ、旧帝大……高一の時点で知れてよかったです
ありがとうございました!!

お礼日時:2014/06/24 06:45

 >そこで質問なのですが、大学で倫理の講師になるにはどうしたらよいのでしょうか。



 倫理学を専攻して、質の高い論文をひとやま書いて、講師のポストを得る。だいたいこんなところ。


 >進学する大学のレベルに関わってくるのか?

 関わってくる場合もあるが、大学院の方が関わってくるかも。


 >講師になるにあたって必要になる他科目は?

 分かりません。倫理学にも細分化された学問分野があるでしょうから、これは必要とは一概には言えない。


 >英語はやっぱり必要なんでしょうか?

 英語は必須に近い扱い。


 >大学院に行く必要はあるのか?

 ある。


 >高校在学中の今、もしくは進学後、心掛けるべきことは?

 倫理学のどの分野に進むのか、ある程度考えておいて、そっち方面にアンテナ張っておくこと、くらいかな。


 >取っておいた方がいい資格、検定は?

 分かりません。
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この回答へのお礼

一番早くに解答、ありがとうございます!!
英語が必須に近いと聞いて、早くも泣きそうです…(泣)

お礼日時:2014/06/24 06:31

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