No.6ベストアンサー
- 回答日時:
ズサンすぎると思います。
質問者ならびに他の回答者の認識が。まず質問者が、軍人とは「志願して採用され、職業軍人となった人」「令状で召集され、(強制的に)軍人にされた人」に二分してOKかとの問いに、誰も訂正をしていない。ひどいもんです。旧日本軍の場合、一般社会から軍人になるのは「志願・徴集・召集」です。多くの人が漠然と考えている徴兵制とは「生まれてからずっと軍隊とはまったく無縁に暮らしていたら、ある日突然“アカガミ”によって“召集”されて兵隊になって戦地まで行ってしまう」とでもいうものでしょうかね。それって、ちょっと問題があります。
軍隊のことをウンヌンする場合には、たとえ戦争中の話題であっても、まず戦争のない平時の仕組みから知っておかないと大抵は結果として大きな間違いになる、と私は断言します。古今東西、どこの軍隊も基本は平時です。その基本のうえに戦時・有事という応用が問われるのです。これから長々と書いていきます。
“徴兵検査”ぐらいは聞いたことがあるでしょう。原則として前年12月1日から当年11月30日までに満20歳になる男子が、春から夏にかけての時期に身体検査(簡単な知能の検査もあるらしいが、この点は私もまだ不勉強)により甲乙丙などと判定されるわけです。その判定とさらにクジで順番が決められて、それによって“現役”、“補充兵役”などに分けられ、“現役”の者が数ヶ月後に予定どおり(強制的といえるでしょう)軍隊に入ります。これを“徴集”といいます。これが兵隊の基本中の基本なんです。“召集”じゃありません。この“徴集”はアカガミなんか一切関係ありません。明治時代に徴兵制が始まってから昭和20(1945)年に軍隊が無くなるまで、平時も戦時もこの“徴集”はありました(末期には年齢が19歳に下がり、身体検査の時期も変わることがありました)。
少し前の文で“現役”と書きました。この“現役”というのは非常に重要なキーワードです。軍隊について無知な人(つまり現代日本人の大多数、あなたも私も)が漠然とイメージする「軍人」とはこの“現役”の軍人だろうと思います。ところが“現役”でない者も結構いるんです。まず軍隊の下っ端である兵隊は何年も“現役”をやっていられません。上で書いた“徴集”で入った兵隊は何年かすれば除隊といって軍隊からシャバに出られます。そうして“予備役”になります。乱暴に今流の表現をすると「軍人OB」とでもいうようなもの。
志願で入った兵隊はふつう“現役”ですが、たとえ軍隊が好きで志願したとしても数年しか兵隊はできません。どうしても軍隊にいたいなら、“現役”下士官を志願して教育を受け採用されれば下士官になります。下士官からは「武官」で、本物の軍人はここからといって良いでしょう。
ところが日本軍の場合、下士官もいつまでも無条件で“現役”でいられるわけでもないのです。数年ごとに再志願というのをして、軍隊の予算とか本人の勤務評定などをクリアして受け入れられれば“現役”の下士官を続けていられます。下手すれば再志願が通らず「お疲れさん」で軍隊を出てシャバで仕事を探すことになります。“予備役”です。ですから「職業軍人」を考える場合に、日本軍の場合はやや不安定な立場の下士官を含めるかどうか議論の余地のあるところです。
将校の場合(軍医なども含めます)、陸軍士官学校などで学んだ“現役”将校なら、まさに
「職業軍人」です。ですが、将校においてさえ“現役”(すなわち「職業軍人」)であり続けることは今の我々が考えるほど容易ではなかっただろう、というのが私の見解です。昔の栄養・衛生事情は悪く、結核をはじめ身体を壊したりするリスクは現代よりはるかに高い、なのに軍隊が求める健康な身体は一般社会よりもレベルが上でしょう。それに将校だって勤務評定を受けます。エライ人に昇進する枠は少ないのです、のんべんだらりと低い階級のまま軍隊にいてもらっては困るのです。将校だっていつ「お疲れさん」と軍隊を出され“予備役”になるかわからない、ということです。“予備役”将校はもう「職業軍人」ではありません。
話は変わりますが“召集”というのは、有事に軍人の数を増やしたい場合やその他(教育のため等々)により“予備役”や、ときとして“補充兵役”の者を軍隊に入れる事です。本当は“現役”のほうが質が高いのだけれど、戦争などでは贅沢を言ってられませんから「臨時」に“予備役”などの人を使うのが“召集”です(あまりにも多くの人が“召集”をすでに述べた“徴集”と混同しています。それが腹立たしいので私はわざわざこんな長文を書いています)。それから既回答の中に「幹部候補生志願して、職業軍人となり・・」というのは、普通ありません。幹部候補生は”予備役”の将校・下士官コースですから「職業軍人」にはなりません(さらに教育を受け転役すれば“現役”ですが、極めて稀な事)。太平洋戦争のような大きな戦争では兵隊も多いし、下士官も増え、将校だって何千人にもなったでしょうが、実は「職業軍人」というのは思ったほど多くはないのです。このへんの事は私が執筆したWikipediaの『幹部候補生 (日本軍)』というのを読んでみてください。
ところで、軍人の定年というのは一般社会より早いものです。運良く健康でクビにならずにいても、エラい階級にならないかぎり早ければ40代から定年がやって来ます。
以上の事を総合すると、たとえ「職業軍人」といっても人生の中で第二、第三の商売をする覚悟を持っているのが普通であったでしょう。これが平時の基本の話です。それを十分に理解してから、初めて「戦争でどうだった」「終戦になってどうした」ということをウンヌンしなければおかしいということです。
最後の最後に質問に対する私の答えとして、「職業軍人」の終戦後の処遇は一般的にいって決して優遇はされなかっただろうと思います。「公職追放」というものもありました。ただ、戦争犯罪人でもなければ、投獄されたりするようなことはないので「職業軍人」ではなかった圧倒的多数の元兵隊や、予備役からの人と同じような普通の厳しい人生だったのではないでしょうか。
終戦からいくらか経ちますが自衛隊(最初は警察予備隊)ができてからは、「公職追放」が解除された元「職業軍人」の中には、適正もあったし、もともと嫌いな道ではなかったでしょうから自衛隊に入隊した人もかなりいます。初期の自衛隊のエライ人は大部分が陸軍士官学校、海軍兵学校など出身の元「職業軍人」といえます。もし本当に興味があったら、比留間弘さんという方の著作を探して読んでみると面白いですよ。もうお亡くなりになっているようですが、陸軍士官学校を出た現役将校でビルマ戦線で苦労したあと終戦になり、戦後はヤミ同然の商売から雑貨屋を始め、公職追放解除後に陸上自衛隊に入った人生を非常に楽しい文章で何冊かの著作にされています。検索すればamazonなどでもザクザク出てきますし、運が良ければ図書館にあります。
参考URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/幹部候補生_(日本軍)
この回答へのお礼
お礼日時:2014/08/02 13:47
非常に勉強になりました
自分の勉強不足を痛感しました
今後も、平和のために、そうではなかった時代の社会を勉強します
ありがとうございました
No.5
- 回答日時:
・志願して採用され、職業軍人となった人
令状で召集され、(強制的に)軍人にされた人
基本は、そうですが、
召集されて(戦時中は特に満期になっても、現地で再招集され家に帰れないので)
兵役中に、幹部候補生志願して、職業軍人となり
下士官・士官として活躍したものも多くいます。
・また、太平洋戦争以前からの職業軍人の人達は、ずっと軍からの給料で生計を立てていたと思いますが、終戦後の処遇はどうなったのでしょうか?
ポツダム昇進で官位あげてはもらいましたが。軍がなくなり失業した上。
GHQの指令で、軍人恩給制度も廃止され。生計を立てるために、苦労し
民間に活路を、求めました。
警察予備隊も軍国主義復活を嫌い、士官学校出の職業軍人は採用してくれず
採用されるようになったのは、陸上自衛隊になってからでした。
(旧海軍は、米海軍の応援もあり、海上保安庁警備隊のころから仕官できましたが)
独立回復後の昭和28年に、軍人恩給制度が復活、
長期従軍者(戦地勤務は期間計算で三倍換算される)と、その遺族に
年金や扶助料支給されるようになりました。
高齢化社会で、長寿になったこともあり、
今年も、退役軍人と、その遺族に、
年金(約五千人)・扶助料(約四十万人)、
支払われてます。
No.4
- 回答日時:
まぁそうですね
元々の軍人は恩給(今で言う年金みたいな)のを貰って戦後も暮らしました
うちの亡くなったじいちゃんも死ぬまで貰ってましたよ
中には終戦後
「俺は軍人としてじゃないと生きられねぇ」と言って 警察予備隊(のちの自衛隊)に入って再び軍人になった人も多かったようです
No.3
- 回答日時:
>大きく分けて、この二種類でOKですか?
基本的に、OKです。
>終戦後の処遇はどうなったのでしょうか?
東京裁判で「戦犯」とされた方々でも、絞首刑になった者を除けば優雅に生活を送っていました。
戦後の(国会・地方議会の)政治家も、旧職業軍人が多いです。
戦後 A 級戦犯だった岸信介首相(安倍ちゃんの祖父)、旧海軍主計少佐だった中曽根首相。
他にも、色々な旧職業軍人が政財界で活躍・暗躍していますよ。
今も昔もそうですが、上層部は情報が早いのです。
終戦間際でも、職業軍人は「真っ先に撤収(戦線離脱・逃げ延びる)」していますよね。
旧陸海軍の統帥権を持っていた方も、何ら罪に問われる事無く天寿を全うしましたよね。
反対に、召集された非職業軍人・軍属は「最後まで敵と戦う事を命令され自決・捕虜生活」となりました。
恩給で生活できたのも、職業軍人です。
※恩給は、公務員に対して支給される制度。
非職業軍人は、すずめの涙程の恩給しか受給出来ません。
※軍隊に所属していた期間で、金額が決まる。
最近、南朝鮮人(韓国)が「日本兵として戦ったので、恩給をよこせ!」と叫んでいますよね。
日韓請求権協定・日韓基本条約の破棄目指している朴告げ口政権ですから、従軍慰安婦に次ぐ反日政策として利用しそうです。^^;
No.2
- 回答日時:
しばらくというか勤続年数に応じて恩給が出ます。
ですが戦後ハイパーインフレが起きていますのでそれで生活するのは不可能だったでしょうね。
大卒出が少ない時代のことですので軍で士官以上の階級の人は貴重な知識階級です。帝国大学(東大)より陸海軍士官学校のほうが優秀な時代ですから多くの人は企業に就職できたと思います。曹士の方はどうにもならなかったと思いますがそういう人があふれてた時代ですので職業軍人だったからどうこうというのは少なかったかもしれません。みな苦労した時代でしょう。
なお日米問わず主計や補給という兵站部門(要はそろばん勘定や事務作業)を担当していた人は人気があったようです。
徴兵された方はみな故郷に戻り徴兵前の生業にもどったでしょうね。その仕事が戦前と同様に成り立った人は多くはないでしょうが、多くの人は実家に戻り畑や家業の手伝いをしつつ就職先を探したのではないかと思います。
No.1
- 回答日時:
職業軍人は元の職業がないので苦労した人も多かったはずです。
田舎などでは職業軍人が反感を持たれて村を追放されたりもしています。職業軍人は公務員と同じなので長く勤めた人は恩給が出ていました。負傷した傷痍軍人も働けないので恩給が出ていました。若い職業軍人は自分で仕事を探したのだと思います。当時の将校クラスの職業軍人は優秀な人材が多かったので、一般人になっても出世した人が結構多かったのです。お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
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