A 回答 (11件中1~10件)
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No.11
- 回答日時:
ここはSFのカテゴリではなくて物理のカテゴリですよね‥。
色々補足させてください。まず、ブラックホールに落下する物体は、有限時間で事象の地平線を通過します。しかし、その直前に物体から後方に向けて発せられた光が、ブラックホールの重力圏から脱出するのに時間がかかるために「残像」が半永久に残ります(実際には赤方偏移によって、どんどん赤く・暗くなって何れ測定できなくなりますが)。つまり、事象の地平線に到達するのに無限大の時間がかかっているように見えるのは残像だけであって、実際の物体は何事もなくそこを通過します。そして、一般相対論(アインシュタイン方程式)が正しいということさえ認めれば、事象の地平線は中性子星合体などに際して確かに有限時間で発生し、ブラックホールができます。物体本体がいつまでたっても地平線の中に入らない "擬似ブラックホール(?)" だとかいった物は存在しません。
あと、アインシュタイン方程式は非線形な方程式なので、重ね合わせの原理は成立しません。更に、方程式が線形であってもすべての物理量について重ね合わせが成り立つ訳ではなく、その方程式の線形な変数についてだけ重ねあわせが成立します。(もし、量子論の重ね合わせの原理の意味でブラックホールが2つ重なり合うという事を考えたいのであれば "1個のブラックホールの位置xについて、x=A の状態と x=B の状態が重なり合っている" という状況が対応するかと思いますが、これは質問者さんの想定している状況ではありませんよね。)
更に、アインシュタイン方程式の下で、地平線を持つどの様なブラックホールもすぐに球面になることは既に証明されています。
(参考)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9% …
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9% …
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC% …
そして、実際にブラックホールがくっつく時にどの様な時間発展をするかの数値相対論(アインシュタイン方程式を計算機で解く事によってコンピュータシミュレーションを行う分野)の研究もなされています。(SF作家に対抗する為には証拠というか根拠を示した方が良いですかね…) 以下に掲げるのは 2005 年に初めて連星ブラックホールがくっつく計算を (信頼できる精度で) 成功させた F. Pretorius の論文です:
http://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/Phy … (PDF http://arxiv.org/pdf/gr-qc/0507014.pdf )
http://iopscience.iop.org/0264-9381/23/16/S13/ (PDF http://arxiv.org/pdf/gr-qc/0602115.pdf )
(1) F. Pretorius の web page http://physics.princeton.edu/~fpretori/ で動画ファイルが公開されています。1番目と2 番目がブラックホールがくっつく計算です。1番目と2番目はそれぞれ異なる物理量の動画ですが、2番目を御覧になるのが分かりやすいでしょう。
(2) 事象の地平線(厳密には見かけの地平線(apparent horizon)と呼ぶ)の形がどの様に変化するのかに関しては、上記の2つ目の論文のp13右上Fig.12を御覧ください。青→ピンク→赤→水色と変化します。
(3) 特異点(の周りの時空)がどの様にくっつくかについては、同じく2つ目の論文のp11左上Fig.7を御覧になれば雰囲気が分かるかと思います。回答No.7で適当な図を載せましたが、こちらの論文の図が正確です。
と、ここまで書きましたが、これ以上は数値相対論の専門家ではないので答えられません。正しい事を知りたければ、論文を読むしかありません(英語ですが)。
> 核というのは、質量が集まっているとされる領域を指しています。
その様な意味であれば単に「特異点」と呼ぶのが正しいかと思います。
この回答への補足
内容の咀嚼に少し時間をください。
一点、言葉の問題で
>> 核というのは、質量が集まっているとされる領域を指しています。
>その様な意味であれば単に「特異点」と呼ぶのが正しいかと思います。
という記述に「点」と表されることに違和感があります。
私はわざわざ「領域」と言い表しているのに「点」というのはなぜなんでしょうか?
No.9
- 回答日時:
充分遠距離から見ている場合、ブラックホールの落下していく物体が事象面に到達するのは無限大の時間がかかる。
このことは重力崩壊する星にも当てはまる。事象の地平面が生じるのには無限大の時間がかかる。従って恒星由来の真のブラックホールは存在しない。それ故、現実に存在するのは限りなくブラックホールに近い星でしかない。ここれは仮にそういうブラックホールを疑似ブラックホールと呼んでおくことにする。事象の地平面が顕わになり、中心に特異点がある真のブラックホールは、単にブラックホールと呼ぶことにしておく。疑似ブラックホールは事象の地平面はいつまで経っても現れず、それに近づきつつある表面が存在するのみになっている。
そういう疑似ブラックホールは同士は普通に衝突する。余談だが、二つの等しい質量の疑似ブラックホールが衝突すれば、重力により球状になるのだが、二つ合わせた質量の約1/3が重力波として放出されると予想されている。それくらいなら、重力波が検出できそうだともされている。
疑似ブラックホール同士が衝突するのは、普通は互いに公転する連星が共にブラックホール化して起こるため、多少は時間がかかるが(主に公転速度の解消のため)、最終的には上記のようになると考えて差し支えない。
ホーキング博士などは、ホーキング輻射の観測を期待して、宇宙が生まれた時から既に事象の地平面が顕わになったブラックホールが、この宇宙にある可能性を論じたことがある。恒星由来の疑似ブラックホールでは質量が大き過ぎ、たとえ宇宙の最初の星が速やかにブラックホールになったとしても、現在の宇宙の年齢からして、ホーキング輻射の観測は技術的に無理だからだ。
仮にそういうブラックホールがあるとする。それが衝突したとすると、どうなるか。考えやすいよう、大小二つのブラックホールだとしよう。ブラックホール大とブラックホール小が近づいてくる。そして互いに事象の地平面を共有する。その過渡的段階ではひょうたん型の事象の地平面だと考えてよい。
そしてブラックホール小の特異点は、ブラックホール大の事象の地平面に近づいて行く。ブラックホールは二つ合わせた事象の地平面を持つのに、なぜブラックホール小の特異点に対してブラックホール大の事象の地平面があるのか。
それはそれぞれを独立に考えてよいからだ。重ね合わせの原理ともいう。要は足すだけなのだが、足せるということは足すものがそれぞれ独立して扱えるということでもある(※微分方程式の項や微小距離などとして足すのだが、定性的には気にしなくてよい)。
したがって、ブラックホール小の特異点はブラックホール大の事象の地平面到達には無限大の時間がかかる。その二つを充分遠距離から見て、充分時間が経過した時、二つのブラックホールが成す事象の地平面は球にはならない。ひょうたんのような形状のままになる。
P.S.
ああ、そうだ。前の質問だが、最終的な答まで書いてある。なぜ誰も答えられないと思ったのか不思議だが、補足して間もなく質問が閉じられていた。こちらでその旨報告しておく。もし分からないのなら、その旨を明確にして質問し直すとよいだろう。
この回答への補足
※P.S.に関して
根本的な話なのに、標準模型ありきで論じているから。
反粒子を仮定した、「その仮定」について言及がなかったため。
No.7
- 回答日時:
先ず始めに、当方は一般相対論を専門としている訳ではないので、これ以上の説明を求められても誤った認識に基づく説明になる可能性が大きい事を断っておきます。
しかしながら、他にまともに答える気のある人がここにはいない様なので、私なりの認識を書いておきます。>ではお互いが事象の地平線に入った場合はブラックホールの核同士が衝突するのですか?
その様な物と思って頂いても問題ないとは思いますが、何か表現が引っかかりますね。
「ブラックホールの核という物体が2つあって、それがどっかーんとぶつかるのか」というとそれは違います。
先ず、特異点の事を「ブラックホールの核」と呼ばれているのかと思いますが、特異点というのは空間に空いた穴というか吸い込み口の様な物で、そこに何か「核」の様な物体が定常に居座っている訳ではありません。つまり、「ブラックホールの核」などという表現もしませんし、その様な表現から想像されるような物もブラックホールの中にはありません。ただただ、吸い込み口の様な物が中にあるのです。
そして、特異点が「くっつく」と表現したのは、ただただ、その吸い込み口がくっついて一つになるという事です。例えば、角運動量がない場合は、特異点が見えないぐらいまで近付いていって、外から見ると一つになった様に見えます。相対角運動量がある場合は、互いに激しく回転し合って最終的に一つの輪になります。輪の形の「特異点」になるのです。他にも、角運動量を初めから持っている特異点同士がくっつく場合だとか、色々あると思いますが何れにしても最終的には、何というか「くっつく」訳です。
一番単純な場合は、添付画像の (1) が (2) になると言った雰囲気です。
No.6
- 回答日時:
何か荒れていますね。
■元の質問に対して
>事象の地平線が重なり合う2つのブラックホールを、それらから充分遠くから見た時、1つのブラックホールと考えたときの振る舞いになるのか?
>それとも別の考え方なのか?
別の考え方、というか何か質問として変ですね。
恐らく、疑問は特異点が2つある時にどう見えるのかという事かと思います。先ず、事象の地平線 (あるいは事象の地平面と呼んだ方が感覚的には正しい) はそれぞれの特異点に対して存在する訳ではなく、その時の時空全体の状況を反映して定まる物です。そして、ブラックホールは事象の地平線とその中にある質量(+角運動量+電荷)をまとめて呼んだ物と考えるのが適当です。
これは例えに過ぎないので完全に正確ではありませんが、特異点と事象の地平線の関係は、台風の中心(圧力の極小点)と等圧線の様な物です。普通は台風は中心が1つあってその周りに等圧線が巡っています。ここで2つの台風が段々と近付いていったとします。この時、ある気圧 A [hPa] に対応する等圧線はいつしかくっついて、2つの中心を中に含む1つの大きな等圧線になるでしょう。事象の地平線も似た様なもので、2つのブラックホールを近づけていくと、事象の地平線は重なり合うのではなくくっついてしまいます。そして、事象の地平線がくっついてしまった時点で、中に特異点が幾つあろうとそれを1個のブラックホールと呼ぶのが普通だと思います。従って、「事象の地平線が重なり合う2つのブラックホール」という時点で意味不明です。
では気を取り直して質問を次の様に改めてみましょう。曰く「1つの事象の地平線の中に2つの特異点が存在したらどの様に見えるか」と。答えは、「瞬く間に特異点はくっついて1つになる」です。外からこれを観測したらどの様に見えるかというと、初めの瞬間は "雪だるま型だか何だかの変な形をした事象の地平線" があると思われますが、一瞬(~相対論的な速さ~光の速さ)で事象の地平線は "球面" になります。これは近くから見ようと遠くから見ようと変わりません。
ここにブラックホールがくっついていくシミュレーションの様子をみつけました:
http://www.astroarts.co.jp/news/2011/06/15blackh …
>充分遠くから見た時、1つのブラックホールと考えたときの振る舞いになるのか?
遠くから見た時の振る舞いとは何かにもよりますが、例えば事象の地平線の形を重力レンズで観測できたとしたら、既に上で述べた様にすぐに球面になる様に見えるかと思います。離れた点にブラックホールが及ぼすもう一つの影響は時空の歪みです。ひとたびブラックホールがくっついてしまえば、もちろん遠くに及ぼす時空の歪みもブラックホール1個と同じになります。しかし、(くっついていない)ブラックホールが2個、あるいは複数あったとしても、(ブラックホール同士の距離に較べて)充分離れた点では、その点の時空の歪み方はブラックホール1個の時と変わらないでしょう。
■
>>可視光線、X線、ガンマ線など、何も出てこないので観測できない
>
>なぜこんなことが言えるんでしょうか?
>何も出てこないという根拠はなんでしょうか?
先ず、ブラックホールというのは実際に観測した物につけた名前ではなくて、アインシュタイン方程式(一般相対論)の定常解につけられた名前です。なので、「現実にその様な解が実現されるか」だとか「アインシュタイン方程式がその様な強力な重力場の下でも補正なしで成立するのか」などと言った疑問は取り敢えずおいておいて、そのブラックホール解の性質を調べる事が可能です。そして、その解を調べると "ある境界の内側からは可視光線もX線もガンマ線も何も出てこられない" という事が分かり、それを事象の地平面と呼ぶのです。
なので「可視光線、X線、ガンマ線など、何も出てこないので観測できない」などと言っている場合には、言外に「現実に存在するブラックホール的な天体の事については分からないが、それがもしアインシュタイン方程式の解として得られるブラックホールと同じだとしたら」という但し書きが入るとお考え下さい。この但し書きは、既に述べた「ブラックホールがたちまちの内に球形になる」だとか「ブラックホールがくっつくシミュレーション」だとかの全てのブラックホールの議論にくっついています。何しろ、ブラックホールを現実に直接子細に観測した例は未だないのですから。
因みに「観測できない」といっても、間接的にその証拠を掴む事は可能です。例えば、ブラックホールの周りにある降着円板から発せられるX線を捉え、それがブラックホールの降着円板から発せられているとしか考えられない事を示せばブラックホールが(間接的に)観測された事になります。或いは、仮定の話ですが、もし目の前にブラックホールがあれば、逆に「光も何も出てこない」という事と重力レンズによる像の歪みによって、ブラックホールは特徴的な真っ黒な穴として見えるでしょう。例えば Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9% … の右上の画像の様に見えます。背景の天の川が歪んでいますが、これは実際に天の川が歪んでいる訳ではなくて、ブラックホールの重力レンズによって像が歪んでいるだけです。例えば、水晶玉を通して風景を覗いた様な物です。これは、ブラックホールから発せられた光を見ているのではなくて、背景の天の川の光が歪んだり遮られている物を見ているのに過ぎないので、間接的な観測になります。しかし、普通の人が(自ら光を発しない)水晶玉を見てその存在を認めるのと同様に、「間接的」な観測でもここまで見えれば「ブラックホールが見えた!」といって良いでしょう。まあ、実際にはブラックホールは存在するとしても何万光年以上に離れた所にあるのでこの様な穴は小さすぎて見えないでしょうが。
ついでに、多くの物理学者は実際にアインシュタイン方程式によって記述されるブラックホールが現実に存在しているという事を信じていると思います。先ず、少なくとも太陽の近く(重力レンズetc)だとか地球の周り(GPS衛星)においてはアインシュタイン方程式は高精度で合っている事が確かめられています。問題は、ブラックホールができる程に質量が集積した時に、(地球や太陽などの低密度の天体の時には無視できたような)アインシュタイン方程式に対する補正が出てきて、それがブラックホールの性質・存在を覆してしまうかもしれないという事です。しかし、これも、中性子星の連星 ( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%A3%E6%98%9F% …
) など高密度天体の観測結果が、一般相対論と矛盾しない事が分かっていますので、かなり大きな重力場の下でもアインシュタイン方程式は正しいのではないかと考えられます。結局、アインシュタイン方程式の解がそのまま現実にも可能だろうと皆考えている訳です。更に、ブラックホールを理論的に作る事が可能でも、実際にブラックホールを作る要因が無ければブラックホールはできずに終わってしまいます。しかしこれも、例えば、大質量星の超新星爆発などの天文的事象の際にブラックホールが作られていると皆考えているのではないかと思います。
No.5
- 回答日時:
>なんで見えない(観測できない)ものをあたかも「ある」としたように語るのでしょうか?
計算上、「ない」という理由がない。全ての計算結果が「ある」ことで辻褄が合う。
例えば、最近出てきたダークマターやダークエネルギーが発見されれば、
ブラックホールじゃなくて(という天体ではなくて)ダークマターの塊だった。
なんてオチも考えられます。
小学校で乾電池に豆電球をつないだでしょ?
電気は+から出て-に入るんでしたよね。ところが、
電子の発見で電子は-から+に移動していることがわかったんです。
全く矛盾した結果が出てきています。
そういうことが起こるのです。早計に結論は出ないんです。
そういう未知のものを土台に建設的な議論は机上の空論なのです。
この回答への補足
それは既存理論を演繹してるだけでしょ?
なんでわからないものを引き合いに出してきてうやむやにしようとするんですか?
私の質問の背景を読まずしてなんでそんな変な論理をこじつけた回答になって行くんですか?
私の質問ではブラックホールを認めたと仮定したときの質問でしょう。
回答で変なところがあったから突っ込んだだけで、なんでその弁解に付き合わされなくちゃいけないんですか?
No.3
- 回答日時:
>可視光線、X線、ガンマ線など、何も出てこないので観測できない
>なぜこんなことが言えるんでしょうか?
>何も出てこないという根拠はなんでしょうか?
可視光線というのは見た目、です。
星があれば普通、光っていますよね。それが見えないのです。
例えば、高温の星は見えませんが、X線で見ると見えるのです。
ブラックホールというのは人類が知り得るものを総動員しても見えないのです。
この回答への補足
うーん…
論点をずらされるのが非常に残念。
では、なんで見えない(観測できない)ものをあたかも「ある」としたように語るのでしょうか?
No.2
- 回答日時:
>的確に回答できないのなら、回答しなければいい話ではないのですか?
あ、回答できないのではなくて、ブラックホールがある事自体、よくわかっていないのですよ。
計算上、ここにこのぐらいの重力で、このぐらいの重さのものがあると都合が良いね。
というだけの話でこしらえられています。
可視光線、X線、ガンマ線など、何も出てこないので観測できないのです。
この回答への補足
上の回答はいいとして、
>可視光線、X線、ガンマ線など、何も出てこないので観測できない
なぜこんなことが言えるんでしょうか?
何も出てこないという根拠はなんでしょうか?
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