仰々しいタイトルをつけてしまいましたが、次の予想を立てました
【逆的なゴールドバッハ予想】
13以上の奇素数は、2つの合成数の和で表すことができる。
また、この2つの数は互いに素である。
13=4+9,29=14+15,59=27+32
この予想は、たぶん合っていると思うのですが…
簡単に証明できる気がするのですが、行き詰まってしまいました。どなたか証明または否定証明できるでしょうか
●1つのヒント
すべての奇数2k+1は、2つの連なる数の和k+(k+1)で表すことができる。
したがって、
奇素数=(k-m)+(k+m+1)
の形で表すことができる。
このとき、右辺の2項のうち一方は偶数だから、もう一方の数が奇素数である必要はない
ということを証明できればよいのですが…
ちなみに、参考として2つの数a,kが互いに素(a,k)=1であるとき、(a,a+k)=1となります。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
「逆ゴールドバッハ予想」は
(GG1) 13以上の素数は2個の合成数の和で表せる。
(GG2) それら2個の合成数は互いに素である。
ということですね。
しかし、(GG2)は(GG1)から直ちに出ます。(∵ p=a+bであるとき、或る1以上の数rでa,bがどちらも割り切れるならば、pもrで割り切れてしかもr≠pだから、pは素数ではない。)なので、(GG1)だけを証明すれば充分です。
以下、変数は自然数の上だけで考えるものとし、素数の集合をPrと書く事にします。ここで言う合成数とは「0でも1でも素数でもない自然数」のことなので、最小の合成数は4ですね。そこで、(GG1)は次式で表せます。
(GG1) ∀p((p∈Pr ∧ p≧13) ⇒ ∃a(a∉Pr ∧ a≧4 ∧ (p-a)≧4 ∧ (p-a)∉Pr))
この論理式の中の、∃a(…)の部分の否定を述語H(p)で表すことにすると、
H(p) = (∀a((p-4)≧a≧4 ⇒ (a∈Pr ∨ (p-a)∈Pr)))
と書けて、これを使うと(GG1)は
(GG1') ∀p((p∈Pr ∧ p≧13) ⇒ ¬H(p))
とも表せます。
[1] ∀p(p≦7 ⇒ H(p))
なぜなら、p≦7のとき、どんなaも(p-4)≧a≧4を満たさないからです。しかし、これは(GG1)とは関係ないですね。
[2] 以下、p≧8のときについて考えます。
「(p-4)≧a≧4の範囲にある(p-7)通りのaのどれについても、aかp-aの少なくとも一方が素数だ」というのがH(p)の意味するところです。だから、(p-4)≧q≧4を満たす素数qが少なくとも (p-7)/2 個あることが、H(p)が成立つための必要条件です。集合Q(p)を
Q(p) = {q | (p-4)≧q≧4 ∧ q∈Pr}
と定義すると、この事は
∀p(H(p) ⇒ |Q(p)|≧(p-7)/2)
と表せます。( )内の対偶をとれば、
∀p(|Q(p)|<(p-7)/2 ⇒ ¬H(p))
です。( |・| は「集合の要素の個数」のことです。)
[3] よく知られているように、2と3以外のどんな素数qについても、 qに対してある自然数nが存在して、q=6n+1かq=6n-1の丁度一方を満たします。
従って、|Q(p)|((p-4)≧q≧4を満たす素数qの個数)は、「(p-5以下の6の倍数)の個数の2倍」よりも多くありません。ですから、
c(p) = (p-5)/3
という関数を使って(8以上の素数にだけ興味があるので)
∀p((p∈Pr ∧ p≧8) ⇒ c(p)≧|Q(p)|)
が言えます。(試しにp≧8の素数を小さい順に調べてみると、
c(11) = 2, Q(11) = {5,7}, |Q(11)|=2
c(13) = 2+(2/3), Q(13) = {5,7}, |Q(13)|=2
c(17) = 4, Q(17) = {5,7,11,13}, |Q(17)|=4
となり、確かにc(p)≧|Q(p)|であることが観察されますね。)
[4] 以上から、p≧8のとき、
c(p)<(p-7)/2
であるような素数pはH(p)を満たさないことが分かります。さてこの不等式は、移項して整理すれば
p>11
と等価です。11の次に大きい素数は13だから、これを「p≧8のとき、p≧13であるような素数pはH(p)を満たさない」と書いても同じことで、すなわち
∀p((p∈Pr ∧ p≧8) ⇒(p≧13⇒ ¬H(p))
が分かりました。これは
(GG1') ∀p((p∈Pr ∧ p≧13) ⇒ ¬H(p))
と同じことです。
かくて「逆ゴールドバッハ予想」は肯定的に解決された。(とか言っちゃって、「ほぼ自明」ですよね。)
この回答への補足
n=2k+3^2の形で考えればいいだけの話でしたね。考え方が参考になったので、この回答をベストにさせていただきます。
みなさまの回答タメになりました。ありがとうございます。P=2^m+3^nの形で表せる素数には、どんな特徴があるのか興味も湧いてきました。
No.11
- 回答日時:
No.8 さんへ
2(n+k+m)+1 と p+2k について,
n=1,2,3,・・・
k=1,2,3,・・・
m=1,2,3,・・・
p=2,3,5,7,11,13,17,19,・・・
として,数値計算をし,2(n+k+m)+1 と p+2k の挙動を見ながら理論構成を考えて行くつもりです.
ご指摘,ありがとうございました.
No.10
- 回答日時:
No.9 さんへ
p = (p-9) + 9
で,逆ゴールドバッハ予想の,
「13以上の奇素数は、2つの合成数の和で表すことができる。」
は,自明なことがすっかり証明されているので,逆ゴールドバッハ予想の話はこれで終われますね.
No.9 さんは頭が柔らかい.お見事です! ベストアンサーものですね!
(独り言→ なんだ! バカバカしい! なんともオレは頭が悪いなぁ!!)
No.8
- 回答日時:
No.6さんへ<
> 2(n+k+m)+1 を奇素数にし,かつ,p+2k と q+2m+1 が合成数になるような k と m
そのアプローチで進むと、(なんとなくですが)単にp, qが奇数でありさえすれば成立つような論理展開になりそうな気がします。「p, qはどっちも素数だ」ということをどうしても使わねばならない、という理由がない限り、ゴールドバッハの予想には出番がありません。
No.7さんへ<
> 種明かし
わー、気になるなー。
No.6
- 回答日時:
ANo.3, ANo.5 の stomachman さんへ
No.2 です.
>ANo.2が示しているのはここまででしょう?でもこれは「ゴールドバッハの予想」ではなくて、
>単に「2つの奇素数の和は偶数になる」と言っているだけじゃねーですかい?
なるほど,そうですね! 仰る通りです.言われてみれば,そういう事になります.気が付いていませんでした.ご指摘,ありがとうございます.
ANo.5 のご投稿内容は,大変参考になりました.
「逆ゴールドバッハ予想」が「ほぼ自明」なのであれば,「ゴールドバッハの予想」と同値であるはずない.と言うことですね.
ところで,別のアプローチを考えてみました.
ゴールドバッハの予想を 2n=p+q とする.k と m を整数として,2k+2m+1 を 2n=p+q の両辺に加えると,
2n+2k+2m+1 = p+q+2k+2m+1 = (p+2k)+(q+2m+1)
2(n+k+m)+1 = (p+2k)+(q+2m+1)
ここから,2(n+k+m)+1 を奇素数にし,かつ,p+2k と q+2m+1 が合成数になるような k と m を計算しようと言うわけです.
もっとも, q+2m+1 は偶数ですから,2(n+k+m)+1 と p+2k について考えています.
重ねて,ご指摘,ありがとうございました.
No.3
- 回答日時:
ANo.2さん<
同値と仰るからには (逆ゴールドバッハ予想)⇔(ゴールドバッハの予想) を示そうということのようですけど、証明になってるかな?
ANo.2を読んでみます。以下、自然数だけの話。奇素数の集合をOddPrとして、任意のp∈OddPrについて
∃a∃b(a≧1 ∧ bは奇数 ∧ p=2a+b)
が(「逆ゴールドバッハ予想」を仮定しなくても)成立つ。そのようなp, a, bについて、
∀c(2(a+c) = p + (2c - b))
である。
一方、任意のq∈OddPrについて、
c=(q+b)/2
とすれば、
q = 2c - b
だから、
∀q∃c(q∈OddPr ⇒ 2(a+c) = p+q )
である。
ANo.2が示しているのはここまででしょう?でもこれは「ゴールドバッハの予想」ではなくて、単に「2つの奇素数の和は偶数になる」と言っているだけじゃねーですかい?
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