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赤字経営の公立病院が、「償却前は黒字」という
言い方をしていますが、償却前黒字ということに
どのような意味があるのでしょうか?

A 回答 (4件)

ここで言う償却というのは”減価償却”の事ですが、


減価償却というのは、例えば建物とか、車のように
ある程度の耐用年数がある財産を実態に合わせて(?)、
帳簿上の価値を減らすことで、その減少分は経費として
計上します。
例えば、500万円の車を買ったとしますと、買った当時は
500万円の資産となりますが、仮に耐用年数が10年だとすると、
10年たつとその車の価値は0円になってしまいますよね。
その価値の減少を例えば毎年50万円ずつ、価値が減る=
財産が減るというふうに減価償却をします。
ところがこの減価償却というのは経費でありながら、
別にどこにお金を払うわけでもない訳です。
勝手に持ち物の価値が下がっていくだけですから、
現金の移動はありません。
例えば、病院が1年間で45万円の利益を上げたとしましょう。単純に考えて、その利益が現金で手元にあるとします。
ところが帳簿上は先ほどの車の減価償却をすると45万円の利益に対して、50万円の経費がマイナスされますから、
帳簿上は5万円の赤字になるわけです。
でも実際には手元に45万円のお金はあるわけですから、
その分の買い物には困らないわけです。
特に建物や設備の価値が高い病院では、この減価償却の金額が相当なものだと思われます。
ですから、お金としては減っていかなくても、帳簿上では赤字になってしまう、ということがおこりうるものと思います。
償却前の黒字であれば、一応その会計期間(1年)では
お金自体は儲かった、という言い方ができるものと思われます。

この回答への補足

ありがとうございます。
私も以前は現金ベースで黒字だと解釈していましたが、
資産を購入したり、そのための借金返済等(B/S項目?)は、
損益計算書上に表れないので、現金ベースで
お金が儲かったとは言えないと思うのですが、
いかがでしょうか?

補足日時:2004/06/09 16:14
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厳密には仰る通りかと思います。


”償却前の黒字”はあくまでひとつの指標であって、
通常の営業による損益の結果しか出ませんから
バランスシートとの併用が必要でしょうね。
厳密に現金の損益を見るなら、キャッシュフロー表も
必要になってくると思います。
近年はこちらも重視されてきていますよね。
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償却のことについて、No.1の方が詳しく解説してくださっているので、なぜ償却前にこだわるかについて。



金融機関が危ない融資先を潰すか、存続させるかという判断を行うときに、償却前利益を重視します。
キャッシュフロー計算書を見れれば一番いいのですが、作っている会社が少ないためです。

償却前利益が黒字ということは、概して営業CFも黒字というケースが多いです。
したがって、新たな設備投資が必要なければ、融資先を潰さずとも貸付金を回収していけることになります。
設備が老朽化して、大きな設備投資が必要になった段階で潰せばいいということですね。

赤字経営の公立病院も同じことで、償却前は黒字ということは、税金の追加的な投入が当面は必要ないということで、今すぐ閉鎖する必要がないという結論になります。
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黒字のレベルは、いろいろあります。


(1)最終利益(当期純利益)での黒字
これなら文句はありません。
(2)経常利益段階での黒字。
それも無理なら、
(3)償却前黒字です。
これは、キャッシュは回っているレベルなので、事業を継続する価値があるかどうか、の判断になります。もちろん、新たな設備投資をする余裕は無いので、先々もこの程度であれば、事業継続の価値なし・・・
ということになります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
病院は、耐用年数の短い医療機器が多く、比較的、
恒常的に資本的支出が多いような気がします。
皆様のご回答で、キャッシュフロー計算書の
大切さがよくわかりました。
どうもありがとうございます。
また、お礼が遅くなり申し訳ありませんでした。

お礼日時:2004/06/25 18:25

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