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http://fanfun.jaxa.jp/faq/detail/210.html
JAXAのHPを見ると、船外活動を行うためには予め何時間もかけてゆっくり0.3気圧まで減圧してから宇宙服を装着するそうです。

ここで疑問に思ったのは、もしこの行程を行わずにいきなり宇宙服を装着して減圧した場合どうなってしまうのかという点です。

僅か0.7気圧の減圧で重篤な減圧症の症状が出てしまうのでしょうか?

もし船外活動中のクルーが事故にあい、直ちに宇宙船内のクルーが救助に向かわないといけなくなった場合にどうするのか気になったので質問させて頂きました。

A 回答 (2件)

追加



ココは医療カテでしたね。
医学的な観点を忘れていました。

普通に10~20メートル前後の深さにダイビング等で潜って浮上するのは行われていますよね。
10メートル一寸で2気圧、20メートルを超えると約3気圧の中で空気ボンベ(中身は酸素でなくて普通の空気を圧縮したもの)を呼吸して1気圧の中に戻ってもなんとも無いのは良く知られています。

0.7気圧は概ね富士山山頂と同じ気圧。
0.3気圧は概ねエベレスト山頂と同じ気圧。

エベレスト山頂の環境が厳しいのは、その気温と酸素量。
「空気が薄い=酸素量が少ない」からで、登頂に酸素ボンベが必要なのは人間に必要な酸素量の絶対値が低いから。
宇宙服内は、温度は調節してくれて、酸素量も気圧は低くとも100%酸素なら1気圧に比しても問題ない量がある。
そうなると、問題は高山病に相当する減圧症の問題のみ。

私は、以前戦闘機の後部座席に乗っての飛行体験の名簿にリストアップされたことがある。
その名簿に載ったものは、メディカルチェクの一環としてチャンバーにて高空の低圧下における低酸素状態や急減圧を体験させられる。
高空での機器の故障や、緊急脱出を考慮したものですね。
事前の訓練等は一切無くとも普通に問題なく出来るのであるが、急減圧は0.9又は0.8気圧くらい(戦闘機の機内気圧なので、1気圧は想定していない)から、0.6又は0.5気圧くらいまでのものだったと思う。
世界中の戦闘機の数と体験搭乗の事を考えれば相当数の人間が同様のことを行い、普通に行われていることを考えれば事故も起こっていないと考えられる。
なので、宇宙という空間で、万一の場合に助けに行くことの困難から事故の可能性を排除するために時間をかけた窒素の血中からの排除を行っているが、実際の減圧症の発生確率はそこまで高くないとも思う。
0.7もしくは0.6気圧に他の乗員も何時間も一緒に居れば、エベレストに上るのに高地で体を慣らすのと同じで、減圧症の可能性も元々低いと思う。

実地で行った低圧下の状態や急減圧等の事も、航空関係の医療現場では色々な資料が有ると思われるので、そういった方面から調べてみるのも有効では。
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この回答へのお礼

返答遅くなりまして申し訳ございません。

実際に体験された訓練のお話、興味深かったです。
旅客機の急減圧事故等で問題となるのは低酸素症であって、温度・酸素が適正に管理されている状態での1気圧未満の増減が身体に及ぼす影響は、やはりそれほど大きくないのかもしれませんね。

仰るとおり、宇宙空間では病気になっても救助に向かうことは困難ですし、高圧チャンバーがなければ治療もできませんから、少ない可能性に対しても万全の方法を採っているのでしょうね。

大変参考になるご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2015/02/01 11:05

> 減圧した場合どうなってしまうのかという点です。


体内組織にとけ込んでいた窒素が微小な気泡となって、それが毛細血管を詰まらせる減圧症(ベンズ)を引き起こす危険が有ります。

> 直ちに宇宙船内のクルーが救助に向かわないといけなくなった場合
NASA(スペースシャトル)の場合(JAXAの管理下ではまだ実施したことが無いので)ですが。
まず、スペースシャトルの船内気圧を1気圧(14.7psia)から約0.7気圧(10.2psia)に下げ、12時間以上その状態に保ちます。
この期間は船外活動をしない宇宙飛行士も同じ環境で過すことになります。
次に、船外活動する者は宇宙服を装着します。
そして、宇宙服内の窒素を追い出し、100%の酸素を40~75分間呼吸した後、宇宙服内を約0.3気圧(4.3psia)に減圧します。
という手順で船外活動を行いますから、最終過程の宇宙服を着てからの経過時間をギリギリまで切り詰めて救助に行くことになるのでは。
基本的に、国際宇宙ステーションなどでは船外活動は無く、シャトルが来た時にしかやっていない状態でしたよね?
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