ドストエフスキーの作品を一通り読みました。
罪と罰が一番有名な作品のようですが、未完の大作、カラマーゾフの兄弟も何度も読み返すたびに新たな発見がある、優れた作品でした。
また、処女作貧しき人々は単純な往復書簡ではない、当時では物凄く斬新な切り口の作品でしょうし、虐げられた人々は始まりと終わりが劇的で、号泣してしまった作品です。
地下室の手記はドストエフスキーの全ての長編の礎となった名作ですし、文壇では酷評されたようですが、短編の白夜も映画とは全く違う、優れた作品に思えます。
破滅への抑えがたい心理を上手く表現している作品、賭博者も素晴らしい。
残念な事に、非常に評判のいい、白痴や悪霊はあまり面白くありませんでした。
まだ読んでいないですが、未成年や死の家の記録は絶版になっていてなかなか見つかりませんでしたが、この前古本屋にて探し出しました。
皆さんにとって、最も優れた作品と思われるのはなんですか?また、理由など教えて下さい。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
極めて個人的な、初読の際のインパクトの大きさで並べて見ました。
1.未成年
何て読み易く、何てバランス感覚が豊かなのかと。
2.カラマーゾフの兄弟
凄いぞとの世評に違わず、成るほど魅力に満ちた意欲作だと。
3.死の家の記録
人間の精神性の極北を垣間見せられた衝撃。
4.罪と罰
第一の入門書と世評は高かったが初読ではその深みまで至れなかった。
5.悪霊
初見では何とも理解困難で、ベルジャーエフやオストロフスキー、またエセーニンを経てから漸く。
6.貧しき人々
ヒューマンな香りが意外だった。
7.虐げられし人々
読み通すのが辛かった。
8.白痴
評判が高かっただけに失望が大きかった。
遥か昔の、初見の印象でしかありませんが、これはまた私自身にとっては、今改めて読みなおしてみたい順番でもあります。
No.4
- 回答日時:
1.カラマーゾフの兄弟
ドストエフスキーの思想と文学が渾然一体となった作品。裁判のやりとりだけでも相当の価値。
2.罪と罰
一見、青春文学のようにも見えるが、ソーニャはロシアの宗教的象徴。会話の弁証法的な充実感。
3.地下生活者の手記
一部はドストエフスキーの思想が率直に表現されている。二部は青春の破綻の惨めさが描かれている。
No.3
- 回答日時:
わたしはドストエフスキーの作品を多くは読了しておりません。
それゆえ、この質問に回答する立場ではないのですが、それを承知の上で、意見を言わせていただきますと、わたしは「白夜」を取り上げたいと思います。たしかに「罪と罰」は有名で、また読者を惹きつける魅力あふれるものであり、わたし自身もこの小説が大好きなのですが、「白夜」を読んだとき、ドストエフスキーのなかにあるロマンチシズムあふれる詩的な夢想的世界を発見し、意外とともに、とても心を打たれました。どうしても「カラマーゾフ」や「罪と罰」、また「死の家の記録」に記された希望、などなどが注目視されるなかで、彼にとって異質なこの作品を読まなければ、ドストエフスキーを掴むことはできないように思えたからです。お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- その他(映画) 二作目の方がクオリティーが高いなと思う映画 7 2023/01/12 17:52
- 洋画 映画が好きな主婦です。 先日、インディージョーンズとミッションインポッシブルの最新作を映画館で見まし 5 2023/07/25 01:37
- その他(人文学) 慣れの問題? 7 2023/07/28 09:36
- ドラマ ドラマ相棒について 2 2022/10/15 09:42
- その他(映画) 私的な意見ですが 邦 洋 ジャンルを問わずだけどヒットした傑作の映画作品の続編ってあんまり面白くなく 4 2022/12/31 12:57
- マンガ・コミック 全巻一気読みして面白かった漫画を教えてください。(全5巻以上あるもの) 3 2022/08/11 13:17
- アニメ 国民的アニメは<子供たちの物>だと思いますか? それとも<国民の物>だとおもいますか? 2 2022/10/08 15:28
- ファンタジー・SF 文豪ストレイドッグスの太宰治 のようなキャラクターの別の作品を探しています頭が異様に切れ頭脳戦に秀で 2 2022/05/10 13:54
- その他(映画) 営利目的に作られた映像作品とそうでない作品の仕分け、要素とその割合 1 2023/02/17 22:08
- 特撮 仮面ライダーは全創作物最弱候補では? 3 2022/09/19 02:13
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
破滅的、鬱な作品が好き
-
卒論で何を扱いましたか?【英...
-
横光利一と川端康成
-
首吊りをしようと思っているん...
-
日本文学における「近代的自我...
-
小説・古典等の有名な一節を教...
-
本を読まない中高生に対して、...
-
著名な作家の意外な(?)ユー...
-
夏目漱石「三四郎」について 夏...
-
天才の、ヤッパ,「この人,視点...
-
夏目漱石『こころ』はエゴイズ...
-
ハムレットの第二幕第二場での...
-
リア王のなかのブランク・ヴァ...
-
太宰治の作品が賞賛される理由
-
司馬の『梟の城』は実在の忍者?
-
舞姫について
-
夏目漱石の「こころ」の「K」は...
-
羅生門とエゴイズム
-
三島由紀夫と村上春樹の関係
-
村上龍は武蔵野大学入学から芥...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
卒論で何を扱いましたか?【英...
-
破滅的、鬱な作品が好き
-
大学で現代文学のレポートを書...
-
中身のない作品なんてない?
-
パクリ作文
-
首吊りをしようと思っているん...
-
小説・古典等の有名な一節を教...
-
日本文学における「近代的自我...
-
明治・大正の女流文学者につい...
-
夏目漱石『こころ』はエゴイズ...
-
羅生門とエゴイズム
-
舞姫について
-
夏目漱石の『クレイグ先生』に...
-
太宰治を好く人、嫌いな人。
-
夏目漱石「こころ」名前のある...
-
芥川龍之介の「杜子春」と唐大...
-
夏目漱石の「こころ」の「K」は...
-
夏目漱石は森鴎外をどう思って...
-
奥の細道ー序文ー
-
面白い近代文学作品・作家を教...
おすすめ情報